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サエラ王国
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リディアンネは窓を開け大きく息を吸った。
サエラ王国へ一人だけで戻ったリディアンネは姉ら2人の執務までも背負いぐったりとしていた。
『王女、お2人は今頃熾烈な争いに挑まれているのです。我が国の為に!』
『わかってる、わかってるわよ!だからやっているでしょう!』
リディアンネは側近であるジュールを睨みつけるとジュールは気にする事もなく通常の3倍程になる書類をリディアンネのデスクにしれっと置いた。
『どころで今日は朝から騒がしいけど何かあるのかしら?』
ジュールはあからさまにため息を一つ。
『今日は帝国からの遣いが我が国に入られますので。先日殿下がお話になっておられましたよね?』
…そんな前の事忘れたわよ。せめて前日に話してもらいたいわよね。
『で?何しに来んの?』
ジロリと睨みつけるジュールに
『で?何をしにいらっしゃるのかしら?』
『それはわかりませんよ。』
…わからんのか~い!
リディアンネは2人の姉を思いながら山の様な書類と格闘することにした。
廊下が騒がしくなり執務室の扉がノックされる事もなく開かれると弟のフレディックが駆け込んできた。
『リディ!』
息を切らすフレディックに
『全くもっと軽やかに走りなさいよ。ドタバタと走り込んで…みっともないわよ?』
顔を顰めるリディアンネにジュールは
『廊下は軽やかでも走り込んではなりませんが?
』
『そんな事はよい!すぐに謁見の間へ!兄上がお呼びです!』
リディアンネとジュールは顔を合わせると急いで言われた通り謁見の間へ向かった。
大きな両開きの扉の前で2人は息を整えると扉が開かれた。
国王陛下と王太子であるアドルフが帝国からの遣いとにこやかに話していると、リディアンネに気づいたアドルフが立ち上がりリディアンネを遣いに紹介する。
『こちらが我が国第3王女のリディアンネでございます。』
リディアンネは困惑しながらも王女らしく膝を折り
『リディアンネ・サラエでございます。以後お見知り置きを』
リディアンネが顔を上げると立ち上がっていた遣いの中央には、あのアルフォンスがにこやかに微笑んでいた。
!
リディアンネは驚きアドルフを見るとアドルフはにこやかに微笑んでから
『このアルフォンス殿は帝国大公殿下のご子息だ。』
…んな事知ってるわよ!
『お前との縁談の為に自ら遥々来られたのだ。』
…。
『えっと…今は帝国では皇太子妃選定の最中では?』
アルフォンスは優しく微笑むと
『はい、段取りだけ付けて、こちらに参りました。』
…な、なるほど。で?誰と誰?
固まるリディアンネに代わりアドルフは
『申し訳ありません。このような名誉が信じられないのかこの通りです(笑)こちらは喜んでお受けしますよ!』
放心するリディアンネにアルフォンスは
『王女、貴女はどうですか?』
黙って頷くリディアンネの前に跪くとリディアンネの手を取り
『私、アルフォンス・ワイオットは生涯貴女だけを愛する事を誓います。』
アルフォンスはリディアンネの手の甲にキスを落とすとリディアンネは真っ赤になったかと思えば緊張のあまりその意識を手放した。
サエラ王国へ一人だけで戻ったリディアンネは姉ら2人の執務までも背負いぐったりとしていた。
『王女、お2人は今頃熾烈な争いに挑まれているのです。我が国の為に!』
『わかってる、わかってるわよ!だからやっているでしょう!』
リディアンネは側近であるジュールを睨みつけるとジュールは気にする事もなく通常の3倍程になる書類をリディアンネのデスクにしれっと置いた。
『どころで今日は朝から騒がしいけど何かあるのかしら?』
ジュールはあからさまにため息を一つ。
『今日は帝国からの遣いが我が国に入られますので。先日殿下がお話になっておられましたよね?』
…そんな前の事忘れたわよ。せめて前日に話してもらいたいわよね。
『で?何しに来んの?』
ジロリと睨みつけるジュールに
『で?何をしにいらっしゃるのかしら?』
『それはわかりませんよ。』
…わからんのか~い!
リディアンネは2人の姉を思いながら山の様な書類と格闘することにした。
廊下が騒がしくなり執務室の扉がノックされる事もなく開かれると弟のフレディックが駆け込んできた。
『リディ!』
息を切らすフレディックに
『全くもっと軽やかに走りなさいよ。ドタバタと走り込んで…みっともないわよ?』
顔を顰めるリディアンネにジュールは
『廊下は軽やかでも走り込んではなりませんが?
』
『そんな事はよい!すぐに謁見の間へ!兄上がお呼びです!』
リディアンネとジュールは顔を合わせると急いで言われた通り謁見の間へ向かった。
大きな両開きの扉の前で2人は息を整えると扉が開かれた。
国王陛下と王太子であるアドルフが帝国からの遣いとにこやかに話していると、リディアンネに気づいたアドルフが立ち上がりリディアンネを遣いに紹介する。
『こちらが我が国第3王女のリディアンネでございます。』
リディアンネは困惑しながらも王女らしく膝を折り
『リディアンネ・サラエでございます。以後お見知り置きを』
リディアンネが顔を上げると立ち上がっていた遣いの中央には、あのアルフォンスがにこやかに微笑んでいた。
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リディアンネは驚きアドルフを見るとアドルフはにこやかに微笑んでから
『このアルフォンス殿は帝国大公殿下のご子息だ。』
…んな事知ってるわよ!
『お前との縁談の為に自ら遥々来られたのだ。』
…。
『えっと…今は帝国では皇太子妃選定の最中では?』
アルフォンスは優しく微笑むと
『はい、段取りだけ付けて、こちらに参りました。』
…な、なるほど。で?誰と誰?
固まるリディアンネに代わりアドルフは
『申し訳ありません。このような名誉が信じられないのかこの通りです(笑)こちらは喜んでお受けしますよ!』
放心するリディアンネにアルフォンスは
『王女、貴女はどうですか?』
黙って頷くリディアンネの前に跪くとリディアンネの手を取り
『私、アルフォンス・ワイオットは生涯貴女だけを愛する事を誓います。』
アルフォンスはリディアンネの手の甲にキスを落とすとリディアンネは真っ赤になったかと思えば緊張のあまりその意識を手放した。
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