たまたま王太子妃になっただけ【完】

mako

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アレクセイの反省

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アレクセイは目の前にフィリップとレオナルドを座らせ腕を組んで睨みつけていた。


『何でまた。』


アレクセイの言葉にフィリップは首でも差し出すかのように落胆し

『面目ございません。』


隣で肩を震わすレオナルドをアレクセイは睨みつけた。レオナルドもまた小さくなって俯いた。


一連の話を聞いたアレクセイは大きなため息を落として

『まぁフィリップの気持ちも分からなくもないね。』


…何で?俺と何が違うんだ?


レオナルドは首を捻る。


『とにかく妃殿下との話は誰でもあぁなりますって。』


明るく振る舞うレオナルドに対してフィリップは


『恐らく、皇后陛下は周りが見えなくなる程殿下を愛していらっしゃるのです。』


あからさまに笑顔になるアレクセイを目にして


『いや。それは大前提ですよ?私も。』


乗っかるレオナルドを視線で一蹴するとアレクセイへフィリップの言葉を待つ。



『おそらく側妃の存在に怯えていらっしゃる。だからこそ殿下が皇后陛下を抱いていない現実と重ねて化学反応を起こしているのでは?』


…なんだよ?それ。化学反応ってどうよ?


レオナルドは心の中で悪態をつく。


『なる程…』


…?納得できるの?

レオナルドは頭を抱える。




『っていうか、殿下が妃殿下と体を重ねていないのが要因では?』


レオナルドの心の声が漏れていた。



…。
…。


…しまった。


レオナルドはベタながら口を両手で押さえた。


アレクセイはフィリップに視線を流すとフィリップは静かに頷く。



…何?2人だけで納得して。


レオナルドの疑問を溶かすようにアレクセイは口を開いた。


『レオには分からないんだ。我々は幼き頃よりこの立場に惹かれて色んなトリップを仕掛けられ続けるんだ。媚薬なんてまだ可愛いもんだよね?』


フィリップもまた無言で頷く。


『いやいや私だって、私の生まれながらの公爵令息に惹かれて色んな女性がもう…』


…ってあれ違う?


『色目に淀むその瞳には、虫酸が走るんだ。まだ立太子も済んで居ない頃、夜中にベッドに入り込んできた女の眼差しに今も尚、魘されているんだ。もしオリヴィアがそのようになってしまったら…と思うと…』



レオナルドはギョッしながらも


『あり得ないでしょう?』


『そう思うのは貴殿が統率者になった事がないからだ。』


『いやいや、妃殿下はそもそも殿下に抱かれたいのではなく、殿下に側妃が置かれる事を案じているのです。べつに殿下とどうこうしたいのでは無く、現に今も側妃の件が出るまでは幸せそうでしたよ?』



…。

顔を顰めるフィリップ。

『レオナルド、それ慰めかい?まあまあ酷いけど?』


…?あれ?


『愛する者と一つになりたいと願うのは自然であろうが?』


フィリップが低い声で応戦する。


…は?だったら何で抱かないの?



『怖いんだ…』


呟くアレクセイにフィリップは頷く。


…分かって頷いてるのか?



レオナルドの心の声を聞いたかのように



『かつてのご自分と重ねられているのですね?皇后陛下が幼き頃の殿下のようにトラウマになるのではないかと…』



アレクセイは静かに笑うと


『でもそれでオリヴィアを苦しめていたなんてね。私は反省しなければならないよ。』


二人の会話に瞬きを繰り返すレオナルドに


『人選ミスかな?オリヴィアの側近にレオナルドを置いたのは。』

呆れるアレクセイにフィリップは


『いや彼以外はつとまりません。今回身に染みましたよ。』



…褒めてんの?貶してんの?


レオナルドもまたわけが分からず笑うしかない。


『ハハハ。まぁ、そうゆう事ですね。』



3人はそれぞれの意味で笑い合った。


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