こじらせ王子とその妃【完】

mako

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執務も早くに終え、カールトンはロブを私室に呼んでワインを開けていた。

『どうしたの?お前は忙しくしていないと元気がないのだね?』

ロブは無口になっているカールトンに声を掛けた。


『そんな事はないけれど‥』


『よくやっているじゃない?王太子妃は。執務も早くて正確だと聞くし、視察などでも大人気であろう?』


ロブは敢えてカールトンの弱みを責めてみた。


『‥可愛げがないとは思わぬか?』


‥? 

『可愛げ?そんなもの求めてるの?彼女は令嬢では無く王女だよ?

ってさか、ダリス大王国が前に王妃のコンテストみたいのやってたろ?』


カールトンは頭を巡らせ


『あぁ、確かなんとかの力とか言う、目の色を分け合う的な?』



ロブは笑いながら


『そうそう、それ。あれでさ各国から王女が集められてたけど、それはそれは皆、我が強く切れ者揃いだったと。切れ者じゃないのはそれこそ令嬢の様に媚びへつらう感じらしいよ?お前も王太子妃が頭空っぽより良くない?』


『‥。まあ、頭空っぽは嫌かな?』



ロブはニヤリと笑いながら

『だろう?それとも執務もせず散財するワガママ王女がお好みなのか?』


『‥それも困る。』


『ならばどんな王女ならいいのさ』

半分呆れながら問うと


『‥大人しく優しい控えめな王女?そう!花を愛でる様な。』


ロブは笑いを堪え


『そんな王女居ないって!それならどこぞの令嬢から選べば良かったのに。令嬢はそんな仮面を被るのがデフォだからね?』


『仮面って‥』


ロブはワインをカールトンに注ぎ足しながら

『キャサリン様は大当たりだと思うけどね?』

カールトンは黙ったままロブを眺めていると

『案外さあのギャップにやられるんだよね?』


‥??


『ほら?この前の夜会でも大王国の王太子が早速目を付けていたじゃないか?』

カールトンは顔を上げて驚いた様に


『目を付けてって彼女は王太子妃、つまり私の妻だぞ?』


ロブはカールトンを真っすぐ見据え


『あそこの王太子はそんなの気にしないよ。』



カールトンはソファから立ち上がり


『私は気にする!』


ロブはカールトンを座らせてゆっくりと語りかける。


『カールトン。逃してからでは遅いんだからな?手綱はしっかり握っておけよ。』


そう言うと目を閉じ酔いに浸るロブであった。

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