こじらせ王子とその妃【完】

mako

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相性最悪

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モニカたちだけでは無く、キャサリンは持ち前の明るさから無表情集団の心を掴んできていた。


そもそも王女であるキャサリンだがヘリンズ王国では8人の王子と王女が存在する。その王女の中でも第3王女という微妙な位置づけであるキャサリンは自由に伸び伸びと育てられた為か王女らしくないきらいがある。


もちろん出る所に出れば、紛れもなく王女の威厳を放ってはいるが日常ではごくごく普通で若干幼さのせいかまだあどけなさも残る。



キャサリンが食堂に入ると、カールトンが既に食事を終えお茶を優雅に飲んでいる所であった。

‥うわっ


反撃を試みた夜からまともに会うのは初めてであるキャサリンは心の中で舌打ちをしながらも

『おはようございます。』

と膝を折るとカールトンは一瞬キャサリンを見上げすぐに視線を外して

『あぁ、おはよう』


‥ろくに挨拶も出来んのかい!


気にせず席に付くとすぐに用意される食事に目を輝かせるキャサリン。


『ありがとう!今日も一日頑張れそうだわ!』

侍従に声を掛けると侍従は嬉しそうに笑いテキパキと仕事をこなす。


キャサリンは一口食べる毎に、大きな瞳を輝かせ
何にそれほど感動的するのかカールトンには分からなかった。

‥私の料理とは異なるのだろうか?



見た所同じ様に感じるものの、カールトンは注意深く見る。

‥食べる毎にこのリアクションでは疲れるのではないだろうか?


カールトンは要らぬ心配をするもキャサリンと目が合うとサッと席を立ち食堂を後にした。



‥何なん?


キャサリンはカールトンの背中を見つめるもすぐに目の前の食事に魅了されたのである。


『‥幸せ♡』







キャサリンが執務室に入ると既にギャレットが執務を行っていた。キャサリンに気づくとギャレットは立ち上がり

『おはようございます』

と礼を取る。キャサリンは苦笑いをし

『そんな大袈裟な。朝から堅苦しいわよ?』

そう言いながら自分でお茶を淹れるとギャレットのお茶もデスクにも置く。


『妃殿下!その様な事私が!』

立ち上がるギャレットに


『貴方も落ち着きの無い人ね。ここはあくまで私の執務室。他には誰も居ないのだからいい加減慣れてくれないかしら?貴方は仕事が出来るのだから失いたくはないの。ね?』

そこへ護衛騎士のリッカルドがノックをして入って来た。


『リッカルド、おはよう!貴方も飲む?』

リッカルドは満面の笑みで答える。


『頂きます!』


出会った頃こそ、リッカルドもギャレットの様に戸惑っては居たがすぐに慣れこの調子だが、ギャレットは未だに慣れて居ない。


キャサリンは2人を交互に見ながら目の保養をしていた。

リッカルドはもちろんギャレットも相当な美男子である。田舎と違い遺伝子までも違うのかと真剣に思う程いい男2人をニヤニヤと見つめるのが至福の時間である。


『さあ、始めるとしますか!』


キャサリンは鼻歌を歌いながら執務に取り掛かった。その様子を見てリッカルドは後に控えた。



『ギャレット?今朝は執務が少ないわね?これならすぐに片付くわ!今日は孤児院へ行きましょうか?』


ギャレットはギョッとした表情をし

『いきなりは難しいですよ?』


ギャレットは徹底したスケジュールをこなす事に長けており、イレギュラーを苦手としている。


『貴方も相変わらずね。大丈夫よ?リッカルドが居るもの。』


急に持ち上げられたリッカルドは大きく溜息を付き

『全く、仕方ありませんね‥』と呟くと


『ほらね?』


キャサリンは得意げに微笑む。

無邪気に笑う主を見て2人のお付きは笑うしかないのである。


いつの間にかキャサリンペースに巻き込まれている2人を見ながらキャサリンは思う。


‥ここに来て、相性が最悪なのはアイツだけだわ。


カールトンの彫刻のような整った顔を浮かべながらキャサリンは思い溜息をついた。




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