21 / 94
旅路
しおりを挟む
大事態発生である。
キャサリンの反撃いや、結婚式いや、初対面から特段会話らしい会話もしていない2人が同じ馬車に乗り遥か遠いダリス大王国までの旅路を過ごす事になる。
優秀な2人であろうはずが、なぜか馬車に乗り込むまで気付かなかったのだ。
侍従らは前と後ろの馬車に乗り込み、護衛騎士は騎乗する。
‥マズイ。
珍しく息が合う2人。先に乗り込んだのはカールトン。仕方なく馬車から手を差し伸べると
‥仕方ない感、半端ないけど?
キャサリンは渋々手を重ねた。
扉が閉められゆっくりと馬車は走り出した。
ゆるやかに流れる景色。キャサリンはムヌクに入る時にはこの景色を楽しんだものの、今はこのゆるやかに流れる景色が恨めしい。
‥タッタカ走りなさいよ!馬たち。
キャサリンの心届かず馬車はゆっくりと大王国を目指していく。
そんな2人であったが、慣れとはこの事。半日もすればキャサリンはすっかり気持ち良さそうに夢の中
。その様子を恨めしそうに見つめるはカールトンであった。
目が覚めたキャサリンはすこぶる気分が良い。目の前のカールトンは何やら書類を確認している。
‥こんなところで書類など、酔うわよ?
しばらくするとカールトンが青い顔をしてうつむいているのが目に入った。
『殿下、大丈夫ですか?馬車を止めましょうか?』
カールトンは苦しそうに
『いや、予定に遅れる。このままで良い。』
それだけで言うとカールトンはまたうつむいて目を閉じている。
『止めて!』
キャサリンが叫ぶと馬車が止まりリッカルドが馬から降りて掛けてきた。
『どうされました?』
『殿下を頼むわ!すぐ戻る。』
キャサリンは馬車から少し戻った小川へ駆けけて行った。芝生を滑るように降り、大きな石を飛び移り小川へと入っていくキャサリンを見て、リッカルドは慌てて後を追う。
戻って来た所を確保したリッカルドは
『妃殿下!危険な事はおやめ下さいと常々‥って
そんなに何をお持ちですか?』
『馬車に酔ったらコレなのよ。この葉を煎じて飲むの。それとこれは冷たい湧き水だから。』
抱えている大きなボトルを2本、リッカルドは受け取ると
『それにしても、酷い格好ですよ?』
泥だらけの顔に衣服は濡れた状態のキャサリンを見て呆れているとモニカまで合流しキャサリンを見て卒倒しそうになっている。
『モニカ!そういうのいいから早く殿下の元に戻るわよ!』
‥妃殿下。そのお姿をみたらもっと具合が悪くなりますわ!
モニカの心の声通りの反応を見せるカールトン。
カールトンは青い顔をしながら
『馬車を止める必要はないと言ったが?』
キャサリンは取ってきた葉を煎じながら
『ですからほんの少ししか止まっておりませんわ!私のこの姿からも見てお分りになるでしょう?』
『君が取りに行ったのか?』
カールトンはリッカルドを睨み付ける。
『さあ、四の五の言わずコレを飲んで下さい。』
‥。目の前に出された深緑のドロッとした液体。
『‥コレを飲めと?』
恐る恐るキャサリンを見ると
『毒など入っておりませんわ!』
そう言うとキャサリンはその液体を半分グィっと飲み、リッカルドに手渡した。
その潔さにつられカールトンは不覚にもソレを飲み干した。
!!!
あまりにの不味さにカールトンは水を要求するしぐさを取るとリッカルドが慌ててボトルから水を入れカールトンへ差し出した。
そうして再び馬車は走り出した‥。
キャサリンの反撃いや、結婚式いや、初対面から特段会話らしい会話もしていない2人が同じ馬車に乗り遥か遠いダリス大王国までの旅路を過ごす事になる。
優秀な2人であろうはずが、なぜか馬車に乗り込むまで気付かなかったのだ。
侍従らは前と後ろの馬車に乗り込み、護衛騎士は騎乗する。
‥マズイ。
珍しく息が合う2人。先に乗り込んだのはカールトン。仕方なく馬車から手を差し伸べると
‥仕方ない感、半端ないけど?
キャサリンは渋々手を重ねた。
扉が閉められゆっくりと馬車は走り出した。
ゆるやかに流れる景色。キャサリンはムヌクに入る時にはこの景色を楽しんだものの、今はこのゆるやかに流れる景色が恨めしい。
‥タッタカ走りなさいよ!馬たち。
キャサリンの心届かず馬車はゆっくりと大王国を目指していく。
そんな2人であったが、慣れとはこの事。半日もすればキャサリンはすっかり気持ち良さそうに夢の中
。その様子を恨めしそうに見つめるはカールトンであった。
目が覚めたキャサリンはすこぶる気分が良い。目の前のカールトンは何やら書類を確認している。
‥こんなところで書類など、酔うわよ?
しばらくするとカールトンが青い顔をしてうつむいているのが目に入った。
『殿下、大丈夫ですか?馬車を止めましょうか?』
カールトンは苦しそうに
『いや、予定に遅れる。このままで良い。』
それだけで言うとカールトンはまたうつむいて目を閉じている。
『止めて!』
キャサリンが叫ぶと馬車が止まりリッカルドが馬から降りて掛けてきた。
『どうされました?』
『殿下を頼むわ!すぐ戻る。』
キャサリンは馬車から少し戻った小川へ駆けけて行った。芝生を滑るように降り、大きな石を飛び移り小川へと入っていくキャサリンを見て、リッカルドは慌てて後を追う。
戻って来た所を確保したリッカルドは
『妃殿下!危険な事はおやめ下さいと常々‥って
そんなに何をお持ちですか?』
『馬車に酔ったらコレなのよ。この葉を煎じて飲むの。それとこれは冷たい湧き水だから。』
抱えている大きなボトルを2本、リッカルドは受け取ると
『それにしても、酷い格好ですよ?』
泥だらけの顔に衣服は濡れた状態のキャサリンを見て呆れているとモニカまで合流しキャサリンを見て卒倒しそうになっている。
『モニカ!そういうのいいから早く殿下の元に戻るわよ!』
‥妃殿下。そのお姿をみたらもっと具合が悪くなりますわ!
モニカの心の声通りの反応を見せるカールトン。
カールトンは青い顔をしながら
『馬車を止める必要はないと言ったが?』
キャサリンは取ってきた葉を煎じながら
『ですからほんの少ししか止まっておりませんわ!私のこの姿からも見てお分りになるでしょう?』
『君が取りに行ったのか?』
カールトンはリッカルドを睨み付ける。
『さあ、四の五の言わずコレを飲んで下さい。』
‥。目の前に出された深緑のドロッとした液体。
『‥コレを飲めと?』
恐る恐るキャサリンを見ると
『毒など入っておりませんわ!』
そう言うとキャサリンはその液体を半分グィっと飲み、リッカルドに手渡した。
その潔さにつられカールトンは不覚にもソレを飲み干した。
!!!
あまりにの不味さにカールトンは水を要求するしぐさを取るとリッカルドが慌ててボトルから水を入れカールトンへ差し出した。
そうして再び馬車は走り出した‥。
12
あなたにおすすめの小説
【短編】記憶を失っていても
あさぎかな@コミカライズ決定
恋愛
7年以上前の記憶のない平民出身のラチェルは、6年前に娘のハリエットを生んでからグリオス国のアンギュロスの森付近の修道院で働きながら暮らしていた。
そんなある日ハリエットは見たことのない白銀色の大樹を見つけたと、母ラチェルに話すのだが……。
これは記憶の全てを失ったラチェル──シェシュティナが全てを取り戻すまでのお話。
※氷雨そら先生、キムラましゅろう先生のシークレットベビー企画開催作品です( ´艸`)
無能妃候補は辞退したい
水綴(ミツヅリ)
ファンタジー
貴族の嗜み・教養がとにかく身に付かず、社交会にも出してもらえない無能侯爵令嬢メイヴィス・ラングラーは、死んだ姉の代わりに15歳で王太子妃候補として王宮へ迎え入れられる。
しかし王太子サイラスには周囲から正妃最有力候補と囁かれる公爵令嬢クリスタがおり、王太子妃候補とは名ばかりの茶番レース。
帰る場所のないメイヴィスは、サイラスとクリスタが正式に婚約を発表する3年後までひっそりと王宮で過ごすことに。
誰もが不出来な自分を見下す中、誰とも関わりたくないメイヴィスはサイラスとも他の王太子妃候補たちとも距離を取るが……。
果たしてメイヴィスは王宮を出られるのか?
誰にも愛されないひとりぼっちの無気力令嬢が愛を得るまでの話。
この作品は「小説家になろう」「カクヨム」にも掲載しています。
私の初恋の男性が、婚約者に今にも捨てられてしまいそうです
結城芙由奈@コミカライズ連載中
恋愛
【私の好きな人が婚約者に捨てられそうなので全力で阻止させて頂きます】
入学式で困っている私を助けてくれた学生に恋をしてしまった私。けれど彼には子供の頃から決められていた婚約者がいる人だった。彼は婚約者の事を一途に思っているのに、相手の女性は別の男性に恋している。好きな人が婚約者に捨てられそうなので、全力で阻止する事を心に決めたー。
※ 他サイトでも投稿中
【完結】どうやら時戻りをしました。
まるねこ
恋愛
ウルダード伯爵家は借金地獄に陥り、借金返済のため泣く泣く嫁いだ先は王家の闇を担う家。
辛い日々に耐えきれずモアは自らの命を断つ。
時戻りをした彼女は同じ轍を踏まないと心に誓う。
※前半激重です。ご注意下さい
Copyright©︎2023-まるねこ
赤貧令嬢の借金返済契約
夏菜しの
恋愛
大病を患った父の治療費がかさみ膨れ上がる借金。
いよいよ返す見込みが無くなった頃。父より爵位と領地を返還すれば借金は国が肩代わりしてくれると聞かされる。
クリスタは病床の父に代わり爵位を返還する為に一人で王都へ向かった。
王宮の中で会ったのは見た目は良いけど傍若無人な大貴族シリル。
彼は令嬢の過激なアプローチに困っていると言い、クリスタに婚約者のフリをしてくれるように依頼してきた。
それを条件に父の医療費に加えて、借金を肩代わりしてくれると言われてクリスタはその契約を承諾する。
赤貧令嬢クリスタと大貴族シリルのお話です。
悪役令嬢まさかの『家出』
にとこん。
恋愛
王国の侯爵令嬢ルゥナ=フェリシェは、些細なすれ違いから突発的に家出をする。本人にとっては軽いお散歩のつもりだったが、方向音痴の彼女はそのまま隣国の帝国に迷い込み、なぜか牢獄に収監される羽目に。しかし無自覚な怪力と天然ぶりで脱獄してしまい、道に迷うたびに騒動を巻き起こす。
一方、婚約破棄を告げようとした王子レオニスは、当日にルゥナが失踪したことで騒然。王宮も侯爵家も大混乱となり、レオニス自身が捜索に出るが、恐らく最後まで彼女とは一度も出会えない。
ルゥナは道に迷っただけなのに、なぜか人助けを繰り返し、帝国の各地で英雄視されていく。そして気づけば彼女を慕う男たちが集まり始め、逆ハーレムの中心に。だが本人は一切自覚がなく、むしろ全員の好意に対して煙たがっている。
帰るつもりもなく、目的もなく、ただ好奇心のままに彷徨う“無害で最強な天然令嬢”による、帝国大騒動ギャグ恋愛コメディ、ここに開幕!
【完結】メルティは諦めない~立派なレディになったなら
すみ 小桜(sumitan)
恋愛
レドゼンツ伯爵家の次女メルティは、水面に映る未来を見る(予言)事ができた。ある日、父親が事故に遭う事を知りそれを止めた事によって、聖女となり第二王子と婚約する事になるが、なぜか姉であるクラリサがそれらを手にする事に――。51話で完結です。
働かないつもりでしたのに、気づけば全部うまくいっていました ――自由に生きる貴族夫人と溺愛旦那様』
鷹 綾
恋愛
前世では、仕事に追われるだけの人生を送り、恋も自由も知らないまま終わった私。
だからこそ転生後に誓った――
「今度こそ、働かずに優雅に生きる!」 と。
気づけば貴族夫人、しかも結婚相手は冷静沈着な名門貴族リチャード様。
「君は何もしなくていい。自由に過ごしてくれ」
――理想的すぎる条件に、これは勝ち確人生だと思ったのに。
なぜか気づけば、
・屋敷の管理を改善して使用人の待遇が激変
・夫の仕事を手伝ったら経理改革が大成功
・興味本位で教えた簿記と珠算が商業界に革命を起こす
・商人ギルドの顧問にまで祭り上げられる始末
「あれ? 私、働かない予定でしたよね???」
自分から出世街道を爆走するつもりはなかったはずなのに、
“やりたいことをやっていただけ”で、世界のほうが勝手に変わっていく。
一方、そんな彼女を静かに見守り続けていた夫・リチャードは、
実は昔から彼女を想い続けていた溺愛系旦那様で――。
「君が選ぶなら、私はずっとそばにいる」
働かないつもりだった貴族夫人が、
自由・仕事・愛情のすべてを“自分で選ぶ”人生に辿り着く物語。
これは、
何もしないはずだったのに、幸せだけは全部手に入れてしまった女性の物語。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる