こじらせ王子とその妃【完】

mako

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旅路

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大事態発生である。

キャサリンの反撃いや、結婚式いや、初対面から特段会話らしい会話もしていない2人が同じ馬車に乗り遥か遠いダリス大王国までの旅路を過ごす事になる。


優秀な2人であろうはずが、なぜか馬車に乗り込むまで気付かなかったのだ。

侍従らは前と後ろの馬車に乗り込み、護衛騎士は騎乗する。


‥マズイ。

珍しく息が合う2人。先に乗り込んだのはカールトン。仕方なく馬車から手を差し伸べると


‥仕方ない感、半端ないけど?

キャサリンは渋々手を重ねた。


扉が閉められゆっくりと馬車は走り出した。
ゆるやかに流れる景色。キャサリンはムヌクに入る時にはこの景色を楽しんだものの、今はこのゆるやかに流れる景色が恨めしい。


‥タッタカ走りなさいよ!馬たち。


キャサリンの心届かず馬車はゆっくりと大王国を目指していく。

そんな2人であったが、慣れとはこの事。半日もすればキャサリンはすっかり気持ち良さそうに夢の中
。その様子を恨めしそうに見つめるはカールトンであった。


目が覚めたキャサリンはすこぶる気分が良い。目の前のカールトンは何やら書類を確認している。


‥こんなところで書類など、酔うわよ?


しばらくするとカールトンが青い顔をしてうつむいているのが目に入った。


『殿下、大丈夫ですか?馬車を止めましょうか?』

カールトンは苦しそうに


『いや、予定に遅れる。このままで良い。』

それだけで言うとカールトンはまたうつむいて目を閉じている。





『止めて!』

キャサリンが叫ぶと馬車が止まりリッカルドが馬から降りて掛けてきた。


『どうされました?』


『殿下を頼むわ!すぐ戻る。』


キャサリンは馬車から少し戻った小川へ駆けけて行った。芝生を滑るように降り、大きな石を飛び移り小川へと入っていくキャサリンを見て、リッカルドは慌てて後を追う。

戻って来た所を確保したリッカルドは

『妃殿下!危険な事はおやめ下さいと常々‥って
そんなに何をお持ちですか?』

『馬車に酔ったらコレなのよ。この葉を煎じて飲むの。それとこれは冷たい湧き水だから。』


抱えている大きなボトルを2本、リッカルドは受け取ると

『それにしても、酷い格好ですよ?』

泥だらけの顔に衣服は濡れた状態のキャサリンを見て呆れているとモニカまで合流しキャサリンを見て卒倒しそうになっている。


『モニカ!そういうのいいから早く殿下の元に戻るわよ!』



‥妃殿下。そのお姿をみたらもっと具合が悪くなりますわ!




モニカの心の声通りの反応を見せるカールトン。

カールトンは青い顔をしながら

『馬車を止める必要はないと言ったが?』

キャサリンは取ってきた葉を煎じながら

『ですからほんの少ししか止まっておりませんわ!私のこの姿からも見てお分りになるでしょう?』


『君が取りに行ったのか?』

カールトンはリッカルドを睨み付ける。

『さあ、四の五の言わずコレを飲んで下さい。』


‥。目の前に出された深緑のドロッとした液体。


『‥コレを飲めと?』

恐る恐るキャサリンを見ると

『毒など入っておりませんわ!』

そう言うとキャサリンはその液体を半分グィっと飲み、リッカルドに手渡した。

その潔さにつられカールトンは不覚にもソレを飲み干した。


!!!
あまりにの不味さにカールトンは水を要求するしぐさを取るとリッカルドが慌ててボトルから水を入れカールトンへ差し出した。


そうして再び馬車は走り出した‥。














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