こじらせ王子とその妃【完】

mako

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夫婦の時間

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キャサリンは湯浴みを済ませると侍女のザラを手招きすると小声で言う。


『ザラ、今夜はモコモコでお願い‥』

ザラは嬉しそうに

『戦闘ですね?』

ファイティングポーズを取るザラに苦笑いをしながら


『香油はローズで‥』


ザラは不思議そうに首を捻りながら、キャサリンを整えていくと思いついた様に


『ひ、妃殿下。ま、まさか?』

大袈裟に驚いた風にふざけるザラをモニカは素早く確保し部屋から連れ出し、キャサリンに向かって


『素敵なお時間を‥』


モニカの微笑みとともに扉は静かに閉められた。



それを待っていたかのようにカールトンが2人の私室に入ってきた。

キャサリンは覚悟を決めて


『今日はごめんなさい。』

素直に頭を下げるとカールトンは気持ちここにあらず。


‥モコモコやないかい!


首を傾げるキャサリンに瞬殺されたカールトンはやっとの事で理性を取り戻し


『謝る事は何もないであろう?』


カールトンがキャサリンの髪を撫でるとキャサリンは思い出したかのように


『そうですわ?私は怒ってたのです!』


カールトンはキャサリンの可愛らしい怒りを受け入れ耳を傾けた。

『キャシーは何に怒っている?』

じっと見つめられるキャサリンは頭を巡らす。


‥改まって聞かれると答えづらいわね。


『沢山あり過ぎて一言では言い表わせません!』


カールトンは頷き

『では一つずつ解決していこう。まずは?』

『えっと‥そうです。私にあんな事やこんな事を言っていたくせに、エリーヌ様と嬉しそうに楽しそうにしてらしたもの。』


カールトンは微笑み

『キャシーは妬いてくれてたんだね?』

‥。なんか違うわ。


『そうよ。エリーヌ様の言い分を信じて私の話しには聞く耳をもってられませんでしたわ!』


カールトンは頷き


『私はキャシーにどう思うか問うたよね?キャシーがきちんと心内を話してくれたらちゃんと耳を傾けたよ?』


‥確かにあの時は拗ねてたから突き放したわね。



『で、でもあれからこちらには帰って来られなかったわ!それに毎日公爵邸に通われてたではありませんか?』



『そうだね、妹のようなエリーヌに頼られてたからね。あの時はまだエリーヌの嘘を知らなかったし。でもその点については私が悪いね。ごめんね。』

‥子犬のような表情なんてズルイわ。

『それに私の事を見向きしなくなっていたのに黄色い妖精だと知って掌を返したわ!』


カールトンは小さく首を振り


『それは誤解だよ?私はキャシーに見向きもしていなかった事など無い。現に距離を置いていた時にはリッカルドを付けていたしね?

それに私にとって黄色い妖精は他の王太子たちとは意味合いが違うんだ。黄色い妖精がキャシーでなくても構わないけど‥確かに恩人ではあるけどね?』


‥。

『私だって黄色い妖精だなんて呼ばれるのは嫌。』

カールトンは嬉しそうに


『なら問題は解決だね?』


そう言うと徐ろにキャサリンを抱き寄せしっかりた腕の中に抱き込んだ。


『あぁ久々すぎてたまらないよ。キャシー。今夜はずっとこうしていようか?』

キャサリンは目を丸く頭を巡らせた。


『そう言えば、今日は頑張ったんだね?怖かったろう?』


そう言うとキャサリンを抱き抱え優しくベッドに寝かせると


『さあ、ゆっくりお休み。私はこうしてキャシーを眺めているからね。』

肩ひじを付いてキャサリンを眺めていると


『カール‥。』

小さく呟くキャサリンにカールトンは


『キャシー、それは反則だよ?私だって我慢しているんだ。』


顔を伏せるカールトンにキャサリンは

『駄目?』

‥。


『なわけ無い。』


カールトンはキャサリンを再び腕の中に抱き、久々の長い夜を迎えた。


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