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夜会にて
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ムヌク王国で執り行われていた交流会の最終日、盛大に夜会が開かれていた。
ムヌク王国の上位爵位の者。各国の王族。選ばれし者らが集う夜会は王宮雅楽団のクォリティも高く煌びやかなひとときである。
エイドリアンとキャサリンは主催として挨拶に追われヨハネスとエリーヌもまた忙しくしていた。
『ヨハネス!』
一段落した所でかつてヨハネスが留学先で共に過ごした仲間らが声を掛けてきた。ヨハネスは驚き懐かしみながらもエリーヌを紹介するとエリーヌもまた完璧なまでのカーテシーを披露した。
その後も花が咲く話を途切れさせる事の無いようエリーヌは折を見て席を外した。
エリーヌは控え室に戻る為に会場を後にすると3人の令嬢がエリーヌに声を掛けてきた。
1人はエリーヌの苦手な我が国公爵令嬢のステファニー。後の2人はエリーヌも面識が無かったが我が国の令嬢でなければどこかの王族、王女もしくは王妃である。ステファニーは美しく微笑むと
『ねえ、ヨハネスとの契約はいつまでなのかしら?』
いきなり問われたエリーヌは思わずステファニーに視線を流した。ステファニーは不敵な笑みを浮かべると
『マリ王女、第2王子妃は少し頭が弱いものではっきり仰って頂かないと分かりませんわ!』
扇で口元を隠しケラケラと笑っている。
『ですから、貴女はいつまでヨハネスの妃でいられるの?』
ストレートにわかり易く言い直してくれるマリ王女とやらにエリーヌは微笑みながら
『さぁ、いつまででしょうかね』
穏やかに語るエリーヌにマリ王女はあからさまに嫌な顔をしステファニーを見た。
『マリ王女はね、ヨハネス様と留学先で愛を育んでいらしたの。だからいつまでも貴女が妃で居られると困るのよ!』
エリーヌはそれでも動じず
『まぁ、そうでしたの。でしたら直接お伺いしてはいかがです?』
マリ王女は怪訝そうにステファニーを見ると焦ったステファニーは顔を真っ赤にしながらエリーヌを睨みつけた。
この態度から見て何かの約束事があるのだろうとエリーヌは察した。しかしエリーヌとて今は怯む訳にはいかない。ヨハネスとの期限が来るまでは完璧な妃を演じるのは約束なのだ。
『それでは、私はこれで。』
美しくカーテシーを披露すると後のないステファニーは何を思ったかエリーヌを強く突き飛ばしたのである。エリーヌは大きく飛ばされ不幸が重なりヒールが折れた拍子に横にある螺旋階段から転げ落ちたのである。
事は大事である。
騒ぎを聞き会場から近衛兵らが一斉に駆けつけるとマリ王女やステファニーはすぐさま控え室に身を潜めた。
ヨハネスは階段を駆け降りエリーヌを抱き上げ声を掛けるも返答はない。
『エリーヌ!エリーヌ!医師を呼べ!早く!』
日頃冷静なヨハネスの行動に驚きながら見つめるその中をヨハネスはエリーヌを抱えると階段を登り王族の控え室までエリーヌを運んだ。
ベッドに寝かされたエリーヌの側にヨハネスが頭を抱え座っている。
『殿下、実際に目撃したものは分かりませんが妃殿下がマリ王女とその側近らしきものと話していたのは目撃されております。』
『マリ王女?』
ヨハネスはゆっくり振り返ると
『はい、そして我が国の公爵令嬢もその場に居たらしく…。』
『とにかく話を聞く。呼んでこい。』
ロアンに命を出した所でエリーヌが目を覚ました。
『エリーヌ!わかるか?』
ヨハネスの問にエリーヌは小さく笑い
『脳内お花畑のエリーヌ中ではございませんでしたので(笑)』
痛々しく巻かれた包帯のエリーヌはペロリと舌を出した。これまたヨハネスの知らないエリーヌだ。
『何があった?』
エリーヌは少し考え、
『申し訳ありません。あまり覚えておりませんの。』
悲しそうに俯くエリーヌに
『そうか、悪い。まだ痛むのであろう?』
『大丈夫ですわ』
エリーヌが微笑んだ所でカールトン、キャサリン、エリックが駆け込んできた。
『まぁ、どうしましょう。』
キャサリンは包帯で巻かれているエリーヌの頭を見て顔を歪める。
『大事無いのか?』
カールトンはヨハネスが頷くと安堵しエリーヌに
『無事で良かった…』
3人の王子は一斉に安堵のため息を付いた。
ムヌク王国の上位爵位の者。各国の王族。選ばれし者らが集う夜会は王宮雅楽団のクォリティも高く煌びやかなひとときである。
エイドリアンとキャサリンは主催として挨拶に追われヨハネスとエリーヌもまた忙しくしていた。
『ヨハネス!』
一段落した所でかつてヨハネスが留学先で共に過ごした仲間らが声を掛けてきた。ヨハネスは驚き懐かしみながらもエリーヌを紹介するとエリーヌもまた完璧なまでのカーテシーを披露した。
その後も花が咲く話を途切れさせる事の無いようエリーヌは折を見て席を外した。
エリーヌは控え室に戻る為に会場を後にすると3人の令嬢がエリーヌに声を掛けてきた。
1人はエリーヌの苦手な我が国公爵令嬢のステファニー。後の2人はエリーヌも面識が無かったが我が国の令嬢でなければどこかの王族、王女もしくは王妃である。ステファニーは美しく微笑むと
『ねえ、ヨハネスとの契約はいつまでなのかしら?』
いきなり問われたエリーヌは思わずステファニーに視線を流した。ステファニーは不敵な笑みを浮かべると
『マリ王女、第2王子妃は少し頭が弱いものではっきり仰って頂かないと分かりませんわ!』
扇で口元を隠しケラケラと笑っている。
『ですから、貴女はいつまでヨハネスの妃でいられるの?』
ストレートにわかり易く言い直してくれるマリ王女とやらにエリーヌは微笑みながら
『さぁ、いつまででしょうかね』
穏やかに語るエリーヌにマリ王女はあからさまに嫌な顔をしステファニーを見た。
『マリ王女はね、ヨハネス様と留学先で愛を育んでいらしたの。だからいつまでも貴女が妃で居られると困るのよ!』
エリーヌはそれでも動じず
『まぁ、そうでしたの。でしたら直接お伺いしてはいかがです?』
マリ王女は怪訝そうにステファニーを見ると焦ったステファニーは顔を真っ赤にしながらエリーヌを睨みつけた。
この態度から見て何かの約束事があるのだろうとエリーヌは察した。しかしエリーヌとて今は怯む訳にはいかない。ヨハネスとの期限が来るまでは完璧な妃を演じるのは約束なのだ。
『それでは、私はこれで。』
美しくカーテシーを披露すると後のないステファニーは何を思ったかエリーヌを強く突き飛ばしたのである。エリーヌは大きく飛ばされ不幸が重なりヒールが折れた拍子に横にある螺旋階段から転げ落ちたのである。
事は大事である。
騒ぎを聞き会場から近衛兵らが一斉に駆けつけるとマリ王女やステファニーはすぐさま控え室に身を潜めた。
ヨハネスは階段を駆け降りエリーヌを抱き上げ声を掛けるも返答はない。
『エリーヌ!エリーヌ!医師を呼べ!早く!』
日頃冷静なヨハネスの行動に驚きながら見つめるその中をヨハネスはエリーヌを抱えると階段を登り王族の控え室までエリーヌを運んだ。
ベッドに寝かされたエリーヌの側にヨハネスが頭を抱え座っている。
『殿下、実際に目撃したものは分かりませんが妃殿下がマリ王女とその側近らしきものと話していたのは目撃されております。』
『マリ王女?』
ヨハネスはゆっくり振り返ると
『はい、そして我が国の公爵令嬢もその場に居たらしく…。』
『とにかく話を聞く。呼んでこい。』
ロアンに命を出した所でエリーヌが目を覚ました。
『エリーヌ!わかるか?』
ヨハネスの問にエリーヌは小さく笑い
『脳内お花畑のエリーヌ中ではございませんでしたので(笑)』
痛々しく巻かれた包帯のエリーヌはペロリと舌を出した。これまたヨハネスの知らないエリーヌだ。
『何があった?』
エリーヌは少し考え、
『申し訳ありません。あまり覚えておりませんの。』
悲しそうに俯くエリーヌに
『そうか、悪い。まだ痛むのであろう?』
『大丈夫ですわ』
エリーヌが微笑んだ所でカールトン、キャサリン、エリックが駆け込んできた。
『まぁ、どうしましょう。』
キャサリンは包帯で巻かれているエリーヌの頭を見て顔を歪める。
『大事無いのか?』
カールトンはヨハネスが頷くと安堵しエリーヌに
『無事で良かった…』
3人の王子は一斉に安堵のため息を付いた。
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