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エリックの恋心
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ヨハネスはこう見えて案外弟想いな兄なのである。カールトンにエリックが側妃として迎えたい相手を会わす段取りを行い、また相手の女性を慮り王宮ではなく王族の別荘をその場所としたのである。
『殿下もなかなか素敵な所がありますのね。』
嬉しそうなエリーヌにヨハネスは
『そんなんじゃないよ。別荘にまだエリーヌを連れて来れてなかったからね。』
そう言うと馬車の窓から外を眺めた。
一方のキャサリンはあたかも自分が紹介される相手か?という位ガチガチに緊張し何度も鏡に自分を映している。
『キャシー、少しは落ち着いて。君がエリックの想い人のように緊張してどうするの?』
キャサリンはカールトンの隣りに移動するとカールトンの手を握り微笑む。
…ここで?
ヨコシマなカールトンに対してキャサリンは
『身分など置いておいて今日はエリック様のお相手のお人柄を見てくださいね。』
カールトンはがっくりと項垂れるも
『わ、分かっているよ。』
前を走るヨハネス達の馬車とは裏腹に、賑やかな雰囲気のまま別荘へと馬車は進んで行った。
別荘に付くと既にエリックとそのお相手はテーブルに付いていた。
カールトンがノックをして入室すると2人は立ち上がりカールトンに
『兄上!今日はお時間ありがとうございます。』
『礼ならヨハネスに言うんだな。』
カールトンは微笑みながら相手を確認するとエリックが
『こちら、マリーヌです。』
マリーヌは緊張した面持ちながら
『マリーヌと申します。本日はありがとうございます。』
『固い挨拶はやめよう。私はエリックの兄、カールトン。こちらが私の妃でキャサリン。』
キャサリンは大きな瞳を爛々と輝かせマリーヌに微笑みを送った。
『私はエリックの兄、ヨハネス。こちらは私の妃のエリーヌです。』
ヨハネスの言葉にエリーヌもにっこりと微笑むも…マリーヌは目を見開いた。
『エリ?』
エリーヌはたちまち顔色を失う。
『申し訳ございません。よく似ている方と間違ってしまいました。お許しください。』
マリーヌは申し訳なさそうに頭を下げた。
『貴女が謝る事はないのですよ。』
…見られていたのね。
エリーヌはドキドキしながらフォローをした。
エリーヌは町娘であるが、ガサツさなどは無くドレスを着ていれば令嬢だと誰もが思うであろう。
『兄上、彼女を娶りたいと思っています。』
カールトンはキャサリンの視線を痛いほど浴びながら
『マリーヌ嬢はどう考えているの?』
マリーヌは遠慮ぎみに答えた。
『申し訳ありません。エリックが王子様とは知らなくて。ただエリックとの時間が楽しくてとても素敵な時間を過ごしております中、この時間が続けばいいと願っていました。』
カールトンは表情固くも
『それについては私にも少し考えさせてくれ。さあ、今日はせっかくだから楽しもう』
カールトンの言葉で和やかな時間が流れたのである。
『兄上、どうされるのです?』
王宮に戻り4人は緊急会議中だ。
『…。エリックとマリーヌ嬢の気持ちは分かるがな。マリーヌ嬢がもっと落第点なら良かったよ。身分の障害さえ無ければ何の問題もないのにな。』
頭を抱えるカールトン。
『まさかエリックのやつ、王族から抜ける事は考えてないよね?』
ヨハネスが恐ろしい事を口にすると
『そんな無責任なやつじゃないさ。我々の弟だ。義務は心得ているだろう。』
…。押し黙る4人。
『あの、私は生まれながらの能面集団っていうか…生まれながらのムヌクの人間では無いのでよく分からないのだけど。』
『何がです?ったくこんな時まで能面能面うるさいよ。執念深いのだね?義姉上は。』
ヨハネスの言葉をスルーすると
『この国には養子縁組は無いのですか?』
『そんなのあるよ。あれだろ?貴族らが跡取り…ってその手があるか?』
ヨハネスはキャサリンに珍しくお褒めの視線を送る。
…都合のいい男ね。
『だがどこへだ?』
…。
キャサリンはエリーヌに視線を送るとヨハネスが
『ジュリジアン公爵家は無理だよ?』
キャサリンの口を塞ごうとするも
『わかってますわ!エリーヌ様に暴力を働く家など考えてもないわ。ただエリーヌ様は生まれながらムヌク王国の公爵令嬢でしょう?まして脳内お花畑中だったりしましたものね?それこそ人脈はありそうですが?』
…義姉上。貴女という人は
呆れる視線を投げつけるが
『ありますわ!』
…あるんかい!
エリーヌは思いついた様に手を合わせにっこりと微笑んだ。
『殿下もなかなか素敵な所がありますのね。』
嬉しそうなエリーヌにヨハネスは
『そんなんじゃないよ。別荘にまだエリーヌを連れて来れてなかったからね。』
そう言うと馬車の窓から外を眺めた。
一方のキャサリンはあたかも自分が紹介される相手か?という位ガチガチに緊張し何度も鏡に自分を映している。
『キャシー、少しは落ち着いて。君がエリックの想い人のように緊張してどうするの?』
キャサリンはカールトンの隣りに移動するとカールトンの手を握り微笑む。
…ここで?
ヨコシマなカールトンに対してキャサリンは
『身分など置いておいて今日はエリック様のお相手のお人柄を見てくださいね。』
カールトンはがっくりと項垂れるも
『わ、分かっているよ。』
前を走るヨハネス達の馬車とは裏腹に、賑やかな雰囲気のまま別荘へと馬車は進んで行った。
別荘に付くと既にエリックとそのお相手はテーブルに付いていた。
カールトンがノックをして入室すると2人は立ち上がりカールトンに
『兄上!今日はお時間ありがとうございます。』
『礼ならヨハネスに言うんだな。』
カールトンは微笑みながら相手を確認するとエリックが
『こちら、マリーヌです。』
マリーヌは緊張した面持ちながら
『マリーヌと申します。本日はありがとうございます。』
『固い挨拶はやめよう。私はエリックの兄、カールトン。こちらが私の妃でキャサリン。』
キャサリンは大きな瞳を爛々と輝かせマリーヌに微笑みを送った。
『私はエリックの兄、ヨハネス。こちらは私の妃のエリーヌです。』
ヨハネスの言葉にエリーヌもにっこりと微笑むも…マリーヌは目を見開いた。
『エリ?』
エリーヌはたちまち顔色を失う。
『申し訳ございません。よく似ている方と間違ってしまいました。お許しください。』
マリーヌは申し訳なさそうに頭を下げた。
『貴女が謝る事はないのですよ。』
…見られていたのね。
エリーヌはドキドキしながらフォローをした。
エリーヌは町娘であるが、ガサツさなどは無くドレスを着ていれば令嬢だと誰もが思うであろう。
『兄上、彼女を娶りたいと思っています。』
カールトンはキャサリンの視線を痛いほど浴びながら
『マリーヌ嬢はどう考えているの?』
マリーヌは遠慮ぎみに答えた。
『申し訳ありません。エリックが王子様とは知らなくて。ただエリックとの時間が楽しくてとても素敵な時間を過ごしております中、この時間が続けばいいと願っていました。』
カールトンは表情固くも
『それについては私にも少し考えさせてくれ。さあ、今日はせっかくだから楽しもう』
カールトンの言葉で和やかな時間が流れたのである。
『兄上、どうされるのです?』
王宮に戻り4人は緊急会議中だ。
『…。エリックとマリーヌ嬢の気持ちは分かるがな。マリーヌ嬢がもっと落第点なら良かったよ。身分の障害さえ無ければ何の問題もないのにな。』
頭を抱えるカールトン。
『まさかエリックのやつ、王族から抜ける事は考えてないよね?』
ヨハネスが恐ろしい事を口にすると
『そんな無責任なやつじゃないさ。我々の弟だ。義務は心得ているだろう。』
…。押し黙る4人。
『あの、私は生まれながらの能面集団っていうか…生まれながらのムヌクの人間では無いのでよく分からないのだけど。』
『何がです?ったくこんな時まで能面能面うるさいよ。執念深いのだね?義姉上は。』
ヨハネスの言葉をスルーすると
『この国には養子縁組は無いのですか?』
『そんなのあるよ。あれだろ?貴族らが跡取り…ってその手があるか?』
ヨハネスはキャサリンに珍しくお褒めの視線を送る。
…都合のいい男ね。
『だがどこへだ?』
…。
キャサリンはエリーヌに視線を送るとヨハネスが
『ジュリジアン公爵家は無理だよ?』
キャサリンの口を塞ごうとするも
『わかってますわ!エリーヌ様に暴力を働く家など考えてもないわ。ただエリーヌ様は生まれながらムヌク王国の公爵令嬢でしょう?まして脳内お花畑中だったりしましたものね?それこそ人脈はありそうですが?』
…義姉上。貴女という人は
呆れる視線を投げつけるが
『ありますわ!』
…あるんかい!
エリーヌは思いついた様に手を合わせにっこりと微笑んだ。
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