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ヴェルヘルトの日常
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王太子執務室の真ん中に仕切られていたパーテーションが取り払われウィリアムとエレノアは隣り合わにデスクが並べられている。
おかげでより執務も捗りを見せていた。
ウィリアムの隣に座るエレノアは名実とも王太子となりますます艷やかに美しくなっているのがウィリアムの目下の悩み。
執務室には日々沢山の者が出入りする。出来るだけ視線をエレノアに流さぬ様にウィリアムは終始喋りまくる。王宮ではもっぱら王太子は口数が多くなったと言われているのだ。
話すだけ話したらサッサと追い出す姿をテオドールはハロルドとともに目の当たりにしている。
…お前が思うほどだれも妃殿下を見てないぜ?
テオドールは心の声が零れるのを必死に抑えた。
どれだけ美しい妃殿下が隣に座っていたとしても妃殿下とて執務中である。まして執務室に出入りする者は誰しも相当な緊張をもって入ってくる。気軽に入室するのはここに居る4人とハインリッヒくらいなものである。
エレノアが席を立てば
『エレノア、どこへ行くの?』
『ちょっとお手洗いへ』
『それはいけない。ハロ!』
…ついてくの?わざわざ
ハロルドはテオドールと違い心の声は漏れない方だか今回ばかりはダダ漏れだ。
『一人で大丈夫ですわ』
…そりゃそうだろ?子どもじゃあるまいし
『いやいやそうはいかないよ。シンシア殿も言っておられた。エレノアはまたまだ幼いとね。』
…いやいやそうゆう意味ではないと思うぞ
2人のやり取りに辟易としたハロルドは
『妃殿下、参りますよ!』
こんなアホみたいなやり取りを待ってないでとっとと連れて行きとっとと戻るに限る。流石はハロルド。懸命な判断である。
『度が過ぎないか?』
テオドールは思わず心の声を吐き出した。
『何が?』
爽やかな笑みを浮かべるウィリアム。
『いくら何でも、我が国公爵令息がトイレの付き添いってびっくりするわ!』
ウィリアムは少し考え
『そっか、なら今度からはテオに頼むね。』
…そうゆう事?違うだろうよ。ってかお前人格変わってねえか?
テオドールは眉間のシワを尚も重ねて執務に取り掛かった。
無駄に広い廊下でエレノアはハロルドに申し訳なさそうに言う。
『忙しいのにごめんなさいね。』
ハロルドは振り返るエレノアに目が笑ってない笑顔を浮かべ
『気になさらず。敢えて申し上げるのであれば1日2回までにして頂くと助かります。』
『!ハロ、お腹壊しちゃった時も2回?』
…回数なんて問題じゃないけどね?
呆れたハロルドは
『…その時は3回かと。』
…どうでもええわ!
エレノアは安心したかのように微笑むと
『ハロは優しいのね。きっと令嬢からモテモテなのでしょうね?』
ハロルドは眉間にシワを刻み
『はあ?っと失礼。これは妃殿下同様仕事中の顔ですからね?』
…誰がトイレまでエスコートするか!
ハロルドは無邪気に笑うエレノアを恨めしそうに眺めた。
…やれやれ。
またある日の事、エレノアが席を立つと、ハロルドはギョッと頭を上げエレノアを見る。
『エレノア、どこへ行くの?』
相変わらずのやり取りが始まる前に、ハロルドは席を立とうとしたその時、ウィリアムが先に口を開く。
『テオ。』
それだけ言うエレノアを見て
『気をつけるんだよ。』
ウィリアムは優しく微笑む。ハロルドは驚きながらテオドールを見る、軽く舌打ちをしたテオドールは
『妃殿下参りますよ!』
…テオ、不敬だろ(笑)
何故かお役御免となりハロルドはテオドールに同情の視線を流した。
『お前たちの友情は素晴らしいね。』
ウィリアムが執務の手を止めず話すとハロルドは首を捻る。
『テオがね、流石に公爵令息にトイレのお供はないだろうってお前を案じていたからね』
…いやいや、テオも紛れもなく公爵令息だが?
ハロルドは心の声にしっかり施錠しウィリアムに微笑んだ。
これまた長い王宮廊下。
『殿下も心配性ね』
微笑んだエレノアに
…うわぁ何かむかつくぞ?その無邪気さが。
テオドールはハロルドの様に後ろに控える事はせずたったか歩いていく。
振り返るとかなり遠い所をすれ違う者に声をかけたり笑顔を巻き散らかせているではないか。テオドールはツカツカと戻りエレノアを確保するとエレノアに仮面を装着することなく
『妃殿下、よろしいのですか?漏らしてしまいますよ?』
レディに向かってのセリフとは思えず近くの衛兵が一瞬テオドールを見た。テオドールは衛兵に向かって
『職務中であろう?視線を散乱させるな。』
真っ当な様で八つ当たりである。
『まぁ、ごめんなさいね。うちのテオドールはね今、少々ご機嫌ななめなの。』
…誰がうちのテオドールだ?飼いならされてはないからな?
エレノアはテオドールに向かって、ベェと舌を出し追い越して行く。
…!うわぁ、あのあっかんべー、久々に見たよ。
テオドールは衛兵からの視線を受け、無表情でエレノアの後を追った。
それからというもの、執務室に出されるお茶の回数が減ったとか減らなかったとか…。
おかげでより執務も捗りを見せていた。
ウィリアムの隣に座るエレノアは名実とも王太子となりますます艷やかに美しくなっているのがウィリアムの目下の悩み。
執務室には日々沢山の者が出入りする。出来るだけ視線をエレノアに流さぬ様にウィリアムは終始喋りまくる。王宮ではもっぱら王太子は口数が多くなったと言われているのだ。
話すだけ話したらサッサと追い出す姿をテオドールはハロルドとともに目の当たりにしている。
…お前が思うほどだれも妃殿下を見てないぜ?
テオドールは心の声が零れるのを必死に抑えた。
どれだけ美しい妃殿下が隣に座っていたとしても妃殿下とて執務中である。まして執務室に出入りする者は誰しも相当な緊張をもって入ってくる。気軽に入室するのはここに居る4人とハインリッヒくらいなものである。
エレノアが席を立てば
『エレノア、どこへ行くの?』
『ちょっとお手洗いへ』
『それはいけない。ハロ!』
…ついてくの?わざわざ
ハロルドはテオドールと違い心の声は漏れない方だか今回ばかりはダダ漏れだ。
『一人で大丈夫ですわ』
…そりゃそうだろ?子どもじゃあるまいし
『いやいやそうはいかないよ。シンシア殿も言っておられた。エレノアはまたまだ幼いとね。』
…いやいやそうゆう意味ではないと思うぞ
2人のやり取りに辟易としたハロルドは
『妃殿下、参りますよ!』
こんなアホみたいなやり取りを待ってないでとっとと連れて行きとっとと戻るに限る。流石はハロルド。懸命な判断である。
『度が過ぎないか?』
テオドールは思わず心の声を吐き出した。
『何が?』
爽やかな笑みを浮かべるウィリアム。
『いくら何でも、我が国公爵令息がトイレの付き添いってびっくりするわ!』
ウィリアムは少し考え
『そっか、なら今度からはテオに頼むね。』
…そうゆう事?違うだろうよ。ってかお前人格変わってねえか?
テオドールは眉間のシワを尚も重ねて執務に取り掛かった。
無駄に広い廊下でエレノアはハロルドに申し訳なさそうに言う。
『忙しいのにごめんなさいね。』
ハロルドは振り返るエレノアに目が笑ってない笑顔を浮かべ
『気になさらず。敢えて申し上げるのであれば1日2回までにして頂くと助かります。』
『!ハロ、お腹壊しちゃった時も2回?』
…回数なんて問題じゃないけどね?
呆れたハロルドは
『…その時は3回かと。』
…どうでもええわ!
エレノアは安心したかのように微笑むと
『ハロは優しいのね。きっと令嬢からモテモテなのでしょうね?』
ハロルドは眉間にシワを刻み
『はあ?っと失礼。これは妃殿下同様仕事中の顔ですからね?』
…誰がトイレまでエスコートするか!
ハロルドは無邪気に笑うエレノアを恨めしそうに眺めた。
…やれやれ。
またある日の事、エレノアが席を立つと、ハロルドはギョッと頭を上げエレノアを見る。
『エレノア、どこへ行くの?』
相変わらずのやり取りが始まる前に、ハロルドは席を立とうとしたその時、ウィリアムが先に口を開く。
『テオ。』
それだけ言うエレノアを見て
『気をつけるんだよ。』
ウィリアムは優しく微笑む。ハロルドは驚きながらテオドールを見る、軽く舌打ちをしたテオドールは
『妃殿下参りますよ!』
…テオ、不敬だろ(笑)
何故かお役御免となりハロルドはテオドールに同情の視線を流した。
『お前たちの友情は素晴らしいね。』
ウィリアムが執務の手を止めず話すとハロルドは首を捻る。
『テオがね、流石に公爵令息にトイレのお供はないだろうってお前を案じていたからね』
…いやいや、テオも紛れもなく公爵令息だが?
ハロルドは心の声にしっかり施錠しウィリアムに微笑んだ。
これまた長い王宮廊下。
『殿下も心配性ね』
微笑んだエレノアに
…うわぁ何かむかつくぞ?その無邪気さが。
テオドールはハロルドの様に後ろに控える事はせずたったか歩いていく。
振り返るとかなり遠い所をすれ違う者に声をかけたり笑顔を巻き散らかせているではないか。テオドールはツカツカと戻りエレノアを確保するとエレノアに仮面を装着することなく
『妃殿下、よろしいのですか?漏らしてしまいますよ?』
レディに向かってのセリフとは思えず近くの衛兵が一瞬テオドールを見た。テオドールは衛兵に向かって
『職務中であろう?視線を散乱させるな。』
真っ当な様で八つ当たりである。
『まぁ、ごめんなさいね。うちのテオドールはね今、少々ご機嫌ななめなの。』
…誰がうちのテオドールだ?飼いならされてはないからな?
エレノアはテオドールに向かって、ベェと舌を出し追い越して行く。
…!うわぁ、あのあっかんべー、久々に見たよ。
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