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不穏な動き
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ルシャード・バーナディン、メープル王国でも指折りの出来る男である。バーナディン公爵家には一人娘のステファニーと、その後再婚して連れ子であった、ルシャードが息子として籍に入っていた。
そもそもこの家はメープル王国のエリート貴族と言われる程、個人能力が長けているが、それぞれ個人プレーであり公爵家として動きを見せた事がない。
バーナディン公爵は娘が婚約破棄され修道院に入る際も、個人の意志を尊重したと言えば聞こえは良いが、無関心を貫いた。そしてこの義兄も然り。
流石のレイモンドさえ苦手としている相手である。
そのルシャードが先程、先日からよく王宮に出入りしているハロルド・バーモンドと話をしているのが気に掛かるレイモンド。
ハロルドは昔から顔見知りではあるものの、あまり親しい仲ではない。そんなレイモンドからすればテリトリー外の2人が並んでいた事はに若干の違和感を覚えた。
そんな中、ハロルドがヴィクトリアの部屋を訪れたという情報が上がってきた。
ハロルド程のエリートが能無しのヴィクトリアと接点などないだろう。レイモンドが知る限り話して居るのも見た事が無かった。
ということは、レイモンドがこの国を離れいた時に何かがあったのだろう。そう、それはアレクセイがステファニーとの婚約破棄をした頃と重なる。
レイモンドは嫌な胸騒ぎしかしなかった。
『アナスタージア、最近どう?』
書類と格闘中のアナスタージアは面倒くさそうに
『どうとは?』
顔も向けない‥。
『ヴィクトリア様からの動きとか?』
『別に‥、前回も見事な刺繍を見せて頂いただけだもの。』
また顔も上げない。ってかさ、お前アレクが居ないと本当、人柄変わってぞ!おい!
『アナスタージア、見せて頂いたって好意的に解釈し過ぎだろ?普通は牽制と取るだろう?』
『そうなの?』
そうなのって、自分の立ち場わかってっか?
『とにかく何かあったらすぐに報告してくれ。』
『あってからでは遅いでしょう?』
‥アナスタージア、お前人格違うだろ?まぢで!
半分呆れながら席を立つと、窓からヴィクトリアとルシャードが木の陰で話をしているのが見えた。
レイモンドは思わず身を隠し2人を盗み見る。
『なに?かくれんぼですの?』
これまたこちらも見ず声を掛けてくるアナスタージア。
‥アナスタージア頼むから黙っててくれ。
そもそもこの家はメープル王国のエリート貴族と言われる程、個人能力が長けているが、それぞれ個人プレーであり公爵家として動きを見せた事がない。
バーナディン公爵は娘が婚約破棄され修道院に入る際も、個人の意志を尊重したと言えば聞こえは良いが、無関心を貫いた。そしてこの義兄も然り。
流石のレイモンドさえ苦手としている相手である。
そのルシャードが先程、先日からよく王宮に出入りしているハロルド・バーモンドと話をしているのが気に掛かるレイモンド。
ハロルドは昔から顔見知りではあるものの、あまり親しい仲ではない。そんなレイモンドからすればテリトリー外の2人が並んでいた事はに若干の違和感を覚えた。
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ハロルド程のエリートが能無しのヴィクトリアと接点などないだろう。レイモンドが知る限り話して居るのも見た事が無かった。
ということは、レイモンドがこの国を離れいた時に何かがあったのだろう。そう、それはアレクセイがステファニーとの婚約破棄をした頃と重なる。
レイモンドは嫌な胸騒ぎしかしなかった。
『アナスタージア、最近どう?』
書類と格闘中のアナスタージアは面倒くさそうに
『どうとは?』
顔も向けない‥。
『ヴィクトリア様からの動きとか?』
『別に‥、前回も見事な刺繍を見せて頂いただけだもの。』
また顔も上げない。ってかさ、お前アレクが居ないと本当、人柄変わってぞ!おい!
『アナスタージア、見せて頂いたって好意的に解釈し過ぎだろ?普通は牽制と取るだろう?』
『そうなの?』
そうなのって、自分の立ち場わかってっか?
『とにかく何かあったらすぐに報告してくれ。』
『あってからでは遅いでしょう?』
‥アナスタージア、お前人格違うだろ?まぢで!
半分呆れながら席を立つと、窓からヴィクトリアとルシャードが木の陰で話をしているのが見えた。
レイモンドは思わず身を隠し2人を盗み見る。
『なに?かくれんぼですの?』
これまたこちらも見ず声を掛けてくるアナスタージア。
‥アナスタージア頼むから黙っててくれ。
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