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安定の側妃
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ある日、アレクセイとレイモンドは鍛練を終え執務室に戻る際、ガゼボでお茶をしているヴィクトリアとアナスタージアを見つけた。
久方ぶりに見るアナスタージアは変わらぬ様子でアレクセイは安心していた。
『アナスタージア様、お聞きになりまして?』
にっこり笑うヴィクトリアに
『何がでしょう?』
本心から問うアナスタージア。
『相変わらず鈍いわね。今やこの国の社交界のトップニュースよ?』
焦らすヴィクトリアに
『申し訳ありません、社交界には疎いもので。』
‥
『だから正妃の懐妊よ!私は妊娠してるの!』
一瞬驚きを見せるもののアナスタージアは
『失礼いたしました。これは大変おめでたい事で。お慶び申し上げます。』
立ち上がり深く膝を折ると、満足気のヴィクトリアは
『まあ、貴女のおうちも無罪放免となって良かったわね。これからは執務に戻っていいわ!でもね、あまりこの件については掘下げない方が賢明よ。噂は怖いものね。』
‥返す言葉がみつからないアナスタージアに
『そうそう、アレクは貴女の所に渡っていないようね?お寂しいのでは?アレクに口添えしましょうか?』
ヴィクトリアの問いにアナスタージアは素直に答える。
『まさか、こんな時にこちらにいらしたら大変ですわ!誤解とはいえ、嫌疑をかけられておりました候爵家の娘と王太子が距離を置くのは統率者として当然でごさいますわ。』
アナスタージアは冷静に分析しているが、その思いはヴィクトリアには届いておらず、
『まあ、貴女の役目は執務を完璧こなす事ですからね。アレクの支えには私がおりますからご安心なさって。』
アナスタージアはヴィクトリアの話しは、いつも途中からついて行けていない。よくわからない時には、令嬢らしく微笑むに限る。これは唯一アナスタージアが持ち合わせて居る武器であった。
執務室に戻るとレイモンドは
『にしてもアナスタージアは賢明だね。アレの扱いが上手い。普通の側妃ならば揉め事が耐えんだろうに。』
アレクセイは黙って頷く。
『アレクどうした?』
『次はどう動くかなと思ってね、彼らは。』
『彼ら?』
『ヴィクトリアだけでは、こんな事にはなっていないよ。わかるだろう?』
『まあ‥。でもアレは、本当にアレクの子どもだと信じて疑ってないよ?演技ならスゴくない?もしくは病気か?って本当にお前の子どもじゃないんだよな?』
アレクセイは半分笑いながら寂しそうに言う。
『初夜とその後の3回が限界だったよ。何にそこまで惹かれていたのだろうか?自分でもわからないよ。』
驚きの告白にレイモンドは一度言葉を飲み込み
『お前、数えてたの?ってかそんなに辛かったのか?』
アレクセイは天井を見上げながら
『初夜からな。でもそれが俺のつとめだろ?ステファニーから逃げた俺の出来る事と言えばそれだけだ。』
そしてこうも続けた。
『でもな、どうしても出来なかった。これでもこの国の王太子だ。この国を愛して止まないよ。ヴィクトリアが産む後継者を残したく無かったのだろうな。』
レイモンドはまたも驚きの発言に
『出来なかったってお前、まさか?』
アレクセイはニヤリと笑い
『一度も果てていないのさ。それもわからないくらいヴィクトリアは一人で盛り上がっていたさ。』
‥
『それって、お前が不能なの?それともお前のテクニック?』
純粋な疑問をそのまま口にしたレイモンドに
『おい!俺を誰だと思ってる?不能ではない!』
『‥』
疑いの目を受けアレクセイは
『だから出来なかったのは物理的にではなく、敢えて果てさせなかっただけだ。ヴィクトリアの中で果てる事がどうしても出来なかったというだけだよ。私は至って健康だ!』
詳細を語るアレクセイの話を聞いているレイモンドの頭の中には、一人で盛り上がるヴィクトリアが浮かぶ。レイモンドは激しく頭を振り脳内を空っぽにした。
『あっぶね~夜うなされそうだ。』
レイモンドは冷静になり呟いた。
『じゃあ、あいつどうする気?』
アレクセイは一言
『な?』
アレクセイの不敵な笑みにレイモンドは返す言葉が無かった。
久方ぶりに見るアナスタージアは変わらぬ様子でアレクセイは安心していた。
『アナスタージア様、お聞きになりまして?』
にっこり笑うヴィクトリアに
『何がでしょう?』
本心から問うアナスタージア。
『相変わらず鈍いわね。今やこの国の社交界のトップニュースよ?』
焦らすヴィクトリアに
『申し訳ありません、社交界には疎いもので。』
‥
『だから正妃の懐妊よ!私は妊娠してるの!』
一瞬驚きを見せるもののアナスタージアは
『失礼いたしました。これは大変おめでたい事で。お慶び申し上げます。』
立ち上がり深く膝を折ると、満足気のヴィクトリアは
『まあ、貴女のおうちも無罪放免となって良かったわね。これからは執務に戻っていいわ!でもね、あまりこの件については掘下げない方が賢明よ。噂は怖いものね。』
‥返す言葉がみつからないアナスタージアに
『そうそう、アレクは貴女の所に渡っていないようね?お寂しいのでは?アレクに口添えしましょうか?』
ヴィクトリアの問いにアナスタージアは素直に答える。
『まさか、こんな時にこちらにいらしたら大変ですわ!誤解とはいえ、嫌疑をかけられておりました候爵家の娘と王太子が距離を置くのは統率者として当然でごさいますわ。』
アナスタージアは冷静に分析しているが、その思いはヴィクトリアには届いておらず、
『まあ、貴女の役目は執務を完璧こなす事ですからね。アレクの支えには私がおりますからご安心なさって。』
アナスタージアはヴィクトリアの話しは、いつも途中からついて行けていない。よくわからない時には、令嬢らしく微笑むに限る。これは唯一アナスタージアが持ち合わせて居る武器であった。
執務室に戻るとレイモンドは
『にしてもアナスタージアは賢明だね。アレの扱いが上手い。普通の側妃ならば揉め事が耐えんだろうに。』
アレクセイは黙って頷く。
『アレクどうした?』
『次はどう動くかなと思ってね、彼らは。』
『彼ら?』
『ヴィクトリアだけでは、こんな事にはなっていないよ。わかるだろう?』
『まあ‥。でもアレは、本当にアレクの子どもだと信じて疑ってないよ?演技ならスゴくない?もしくは病気か?って本当にお前の子どもじゃないんだよな?』
アレクセイは半分笑いながら寂しそうに言う。
『初夜とその後の3回が限界だったよ。何にそこまで惹かれていたのだろうか?自分でもわからないよ。』
驚きの告白にレイモンドは一度言葉を飲み込み
『お前、数えてたの?ってかそんなに辛かったのか?』
アレクセイは天井を見上げながら
『初夜からな。でもそれが俺のつとめだろ?ステファニーから逃げた俺の出来る事と言えばそれだけだ。』
そしてこうも続けた。
『でもな、どうしても出来なかった。これでもこの国の王太子だ。この国を愛して止まないよ。ヴィクトリアが産む後継者を残したく無かったのだろうな。』
レイモンドはまたも驚きの発言に
『出来なかったってお前、まさか?』
アレクセイはニヤリと笑い
『一度も果てていないのさ。それもわからないくらいヴィクトリアは一人で盛り上がっていたさ。』
‥
『それって、お前が不能なの?それともお前のテクニック?』
純粋な疑問をそのまま口にしたレイモンドに
『おい!俺を誰だと思ってる?不能ではない!』
『‥』
疑いの目を受けアレクセイは
『だから出来なかったのは物理的にではなく、敢えて果てさせなかっただけだ。ヴィクトリアの中で果てる事がどうしても出来なかったというだけだよ。私は至って健康だ!』
詳細を語るアレクセイの話を聞いているレイモンドの頭の中には、一人で盛り上がるヴィクトリアが浮かぶ。レイモンドは激しく頭を振り脳内を空っぽにした。
『あっぶね~夜うなされそうだ。』
レイモンドは冷静になり呟いた。
『じゃあ、あいつどうする気?』
アレクセイは一言
『な?』
アレクセイの不敵な笑みにレイモンドは返す言葉が無かった。
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