上 下
34 / 106
第五章 蓮也の戸惑い

しおりを挟む
それから、蓮也は一週間帰ってこなかった。

その間、若林とケンがかわるがわる様子を見にきてくれた。

私、なんでここにいるんだろう。

そんな矢先、加子が眠りについた頃、ドアを開ける音がした。

誰?若林さん?それともケンさん?

加子は寝たふりをして様子を伺っていた。

すると、キッチンで冷蔵庫を開けたり、水道を出したりと音がして、加子の寝室のドアを開ける音がした。

その男性は加子の寝ているベッドに近づいて、加子の頬を撫でた。

加子はいきなり目を開けた。

加子の視界に飛び込んできたのは蓮也だった。

「悪い、起こしたか」

「蓮也さん」

加子は蓮也に抱きついた。

「なんだ、寂しかったのか」

加子は久しぶりに会えた喜びと、一週間放って置かれた悲しみとで、涙が溢れてきた。

「寂しかったなら、若林に抱いてもらえ」

「えっ」

「若林はお前に惚れてるからな、大事にしてくれるぞ」
しおりを挟む
1 / 5

この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!

男女比の狂った世界で愛を振りまく

恋愛 / 連載中 24h.ポイント:163pt お気に入り:417

異世界に行ったらオカン属性のイケメンしかいなかった

BL / 連載中 24h.ポイント:127pt お気に入り:199

悪役令息の義姉となりました

恋愛 / 連載中 24h.ポイント:22,259pt お気に入り:1,367

女神は真価を問う

恋愛 / 完結 24h.ポイント:20,299pt お気に入り:146

お前に惚れた〜極道の一途すぎる愛

恋愛 / 完結 24h.ポイント:205pt お気に入り:90

クラスメイトの王子様系女子をナンパから助けたら。

恋愛 / 完結 24h.ポイント:795pt お気に入り:58

暴食のヴァージル~最凶の殺し屋と友達になりました~

恋愛 / 完結 24h.ポイント:7pt お気に入り:74

処理中です...