俺に抱かれる覚悟をしろ〜俺様御曹司の溺愛

ラヴ KAZU

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第十五章 すれ違う気持ち

みゆの偽りの言葉

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「どうして?」

「親父の知り合いでね、それと十年前みゆに命を助けて貰ったことがあるそうだ」

「みゆさん?」

麗子はビックリした表情を見せた。

「契約の条件はみゆと俺が結婚すること、そして生涯みゆを愛すると誓うことだ」

「そんな」

麗子はがっくりと肩を落とした。

俺はみゆを迎えに行くため与那国島へ向かった。

その頃、与那国島ではみゆが自分の気持ちを北山先生に伝えていた。

「みゆちゃん、心配したよ」

「北山先生、すみませんでした」

「廉也から連絡があったよ」

「そうですか」

私は廉也さんと別れることを北山先生に告げた。

「北山先生、私、廉也さんとは別れます、廉也さんは会社のため、そして廉也さんの将来のために麗子さんと結婚することが一番いいと思うんです」

涙が溢れて止まらなかった。

北山先生は私を引き寄せて抱きしめた。

北山先生に甘えてはいけないと思いながら、私は北山先生の胸で大声で泣いた。

北山先生は何も言わずにそのまま私を抱きしめてくれた。

どれ位の時間が過ぎただろうか。

診療所のドアの向こうに廉也がいた事に気づかずにいた。

廉也さんが急に入ってきて、私を北山先生から引き離した。

「みゆ、話がある」

そう言って、私を外に連れ出した。

廉也さんは私に背を向けて、信じられない言葉を投げかけた。

「健志が好きなのか」

私はなんて答えればいいか迷っていた。

廉也さんは私の方に振り返り「俺じゃなく、健志を選んだのか、答えろ、みゆ」と声を荒げた。

俺はわかっていた、みゆはそんな女ではない事を……

でも、健志と抱き合っていた光景に嫉妬の炎が燃え上がった。

みゆは俺のこと、会社のことを考えて、身を引こうとしている。

でももし本当に俺が振られたんだとしたら、みゆとの結婚で会社が危機を脱することが出来ることなど、言えるわけがない。

俺に愛情がなくとも、俺との結婚を選ぶだろう。

俺はみゆと愛し合いたいんだ、偽りの愛はいらない。

その時、みゆが口を開いた。
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