俺に抱かれる覚悟をしろ〜俺様御曹司の溺愛

ラヴ KAZU

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第二十一章 新たなる試練

廉也さんの状態

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みゆは東城氏に教えてもらった病院へ急いだ。

病室に入ると、ベッドに横たわっている廉也の傍には、秘書の高城が寄り添っていた。

「高城さん」

みゆの声に振り向いた高城は驚きを隠せずにいた。

「奥様、どうして」

「廉也さんから連絡が途絶えて、高城さんのスマホも繋がらなくて、東條氏に聞いたんです」

みゆは荷物を病室の入り口に置き、廉也に近づいた。

「廉也の様子はどうですか」

「はい、命は取り留めましたが、意識が戻りません」

「そうですか」

みゆの思ったより落ち着いた様子に、高城はほっと安堵した。

「連絡出来ず、本当に申し訳ありません」

高城は涙を流していた。

きっと、日本を離れて、一人で、どうしていいのかわからなかったのだろう。

高城の心労は測りしれなかったに違いない。

「先生のお話を聞いてきます」

高城はやっとみゆの体調を気遣う言葉を発する事が出来た。

「奥様、体調は大丈夫でしょうか」

みゆは高城の方を振り向き答えた。

「大丈夫です」

みゆはナースステーションへ向かった。

ありがたいことに、廉也の担当医師は日本人だった。

「桂木廉也の家内です、大変お世話になっております、主人の容態はどうでしょうか」

「私はご主人の担当医師の森本と申します、ご主人はご自身で運転中に事故に遭いました、即死状態でもおかしくない状況で、命を取り留められたことは奇跡です」

みゆは大変な状況に、顔を手で覆った。

「ご主人はすごい生命力です」

その時、みゆは軽いめまいに襲われた。

「大丈夫ですか」

「はい、今妊娠中なので、時々あるんです」

「そうですか、ご主人はきっと奥様とお子さんをおいていけないと、頑張ったのでしょうね」

(廉也さん)

「ただ、意識がもどりません、それと……」

みゆは何を言われるのかと背筋が凍る思いだった。
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