夜の帝王の一途な愛

ラヴ KAZU

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第三章 妊娠

大丈夫だよ、俺を信じて

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「もう少ししたら、妊娠検査薬で確認してから、陽性反応出たら病院へ行ってみようかなって思っています、ただ、その前に、麻生さんの気持ちを確認したくて、もし、妊娠していて望まない場合、止める事出来るから」
私は彼の答えを待った。
「止めない、一緒に育てようぜ」
「本当にいいのですか?」
私は何度も彼を問い詰めた。
「大丈夫だよ、俺を信じて」
彼は何度もそう言ってくれた。でもあの沈黙は何?どうしても気になり、手放しでは喜べない自分がいた。
 暫くして妊娠検査薬で陽性反応が出たため病院へ行く事にした。
彼も着いてきてくれる事になった。
初めての産婦人科、しかも回りを見渡すと皆若い。
「麻生あゆみさん」
「あゆみ、呼んでいる」
えっ?あっそうだ、私麻生あゆみだった。
「はい」
「麻生あゆみさんですね、こちらへどうぞ
ご家族の方はちょっとお待ちください」
私だけ診察室へ呼ばれ、検査を受けた。
「おめでたですよ、二ヶ月目に入ったところです、一緒にいらしているご家族の方はご主人さまですか」
「はい、そうです」
たぶん先生は若いなあと思ったよね。

「待合室にいるご主人さま呼んで」
先生は看護師に指示を出した。
彼が診察室へ入ってきた。
「ご主人さまですか?」
「はい、そうです」
彼は嬉しそうだった。
そして、すぐに先生に質問した。
「あゆみ、妊娠していましたか」
「はい、おめでとうございます、二ヶ月目に入ったところです」
「まじっすか、やったあ」
彼は急に立ち上がり、喜びを全身で表すかのようだった。
その様子に先生は笑いを堪えられず、そして満面の笑みで私を見つめた。
「これはあくまで確認ですが、出産されますか?」
先生は出産の確認をした。
「はい、します」
彼は迷わず答えた。
「奥様もよろしいですね」
私は即答出来ずにいた、その様子に不思議に思った先生は、彼に待合室で待機して貰うように指示し、私と話し始めた。
「あゆみさん、出産は望まれていないのでしょうか」
私は首を傾げて答えに困っていた。
「何か理由があるなら、聞きますよ」
先生は私に優しく微笑んだ。
「あの、彼は二十五歳なのです、私はもうすぐ四十歳になります、彼の人生子供で束縛する事になると心配なのです」
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