俺様外科医の溺愛、俺の独占欲に火がついた、お前は俺が守る

ラヴ KAZU

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紐解かれていく記憶

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私はこの男性の記憶がない、でも絶対にあのキーホルダーは私が手作りしたもの。

どこで、なくしたのかも記憶がない。

どうしてあの男性が持っているんだろう。

あの男性の名前が知りたかった。

私はそっと後をつけた。

病室は最上階だった。

エレベーターを降りて、男性が入っていく病室がわかった。

そこには特別室と書かれており、工藤飛鳥と記載があった。

その階には特別室が一室のみだった。

工藤飛鳥、特別室に入院してるんだから、私とは別世界の人だ。

私は急いで、自分の病室に戻った。

その時、ある男性とすれ違った。

「あっ、ウブなお嬢さん」

「えっ、私ですか」

「あんたも、ここに入院してるんだ」

「私をご存知なんですか」

「ご存じも何も、若頭の大事な女だからな、若頭を尊敬します、命がけで
あんたを守ったんだからな」

「あっ、急がないと、若頭にぶっ飛ばされる、じゃ」

私はその男性がどの階に降りるか確かめた。

エレベーターは特別室の階で止まった。

その階には特別室が一室しかなかった、つまり工藤飛鳥さんは若頭、そして、
私は工藤飛鳥さんの女なんだ。



しかも、あの怪我は私を命がけで助けてくれた時の怪我。

なんで、私は工藤さんの女になったの?

祐志さんと結婚の約束をして、幸せに暮らしているものとばかり思っていた。

買い物に出かけて、めまいで倒れたと祐志さんは言っていた。

その間の記憶が私にはない。

若頭って、極道だよね。

工藤さんは極道なんだ。

極道の女って、私、工藤さんと身体の関係があったの?

なんで工藤さんはあんな大怪我を負ったの?

私を命がけで助けてくれた。

何があったの。

私は、どうしても真実が知りたかった。

エレベーターであの男性降りてくるのを待っていた。

私はその男性に真実を確かめるべく、声をかけた。

「あのう」

「あっ、ウブなお嬢さん」

「工藤さんは若頭なんですね」



「ああ、そうっす」

「あなたは?」

「俺は若頭を尊敬している、工藤組の功太って言います」

「こうたさん、ちょっと聞きたくて」

「なんっすか」

「私、記憶がおぼろげで、事件のせいだと思うんですが」

「それはそうっすよね、高山組長に犯されそうになったんですから」

えっ、私の身にそんなことが起こったなんて。

「でも、若頭が身を呈して守ってくれたおかげですね、無事で何よりっす、若頭は
滅多刺しになって、もうダメかと思ったっす」

滅多刺し?

「あのう、私はなんで工藤さんの女になったんですか」

「あんたの親父さんの借金を、若頭が払ってくれて、その代わり俺の女になれって」

父の借金?

「借金っていくらですか」

「一億くらいだと聞いたっす」

「一億?」

「あのう、私はちゃんと、工藤さんの女として、あの、その」

「役目を果たしたかってことっすか」

「はい」

「多分、俺が思うに若頭はお嬢さんにぞっこんだったと思いまっすよ」

「まさか」

「そうじゃなくちゃ、命がけで女を守るなんてしないっすから」

こうたさんはその場を後にした。

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