戦国武将織田信長の不器用な恋

ラヴ KAZU

文字の大きさ
23 / 29

現代を生きる織田信長①

しおりを挟む
俺は織田信長、マミを追いかけて現代にタイムスリップしてきた。

マミが戦国時代で消えたあの日、俺は必死にマミを探した。

マミ、お前は現代に戻ってしまったのか。

そんな俺の前にある男が声をかけてきた。

「織田信長様ですね」

「お前は誰だ」

「私は時の番人です」

「時の番人?」

「この度、時間の歪みが生じて、津久井マミが戦国時代にタイムスリップしてしまいました」

「お前の仕業か」

「申し訳ありません」





「マミは現代に戻ってしまったのか」

「はい」

信長は時の番人の胸ぐらを掴み詰め寄った。

「マミを戦国時代に戻せ」

「信長様落ち着いてください」

「これが落ち着いていられるか」

「津久井マミを戻すことが出来ます」

「本当か」

時の番人はゆっくり話始めた。

「津久井マミが戦国時代に戻りたいと強く願えば戻すことが出来ます、しかし、
彼女に取ってどちらが幸せか、信長様自身で確認してください、これから信長様を
現代に送ります、津久井マミの仕事場の後輩として、信長様はよく彼女の生活を
見極めてください、いいですか、絶対に正体を明かしてはいけません、いいですね」

俺は現代を生きる織田信長として、マミの生活に入り込んだ。

時々「信長様?」と問いかけるマミに正体を明かしてしまいそうになるが、

慣れない現代の生活に奮闘中だ。




現代は全く戦がない。

こんなにも穏やかで、命の危険もないんだな。

マミはいきなり戦国時代にタイムスリップして驚いたことだろう。

現代にいた方がいいに決まってる。

そんな時、取引先の営業の男性がマミに声をかけた。

「津久井さん、久しぶり、元気だった?」

「あら、冴木さん、その節はお世話になりました」

「全く、靡かないんだもんな、落ち込むよ」

「また、そんなこと言って」

「なあ、飲みにいこうぜ、たまには付き合ってくれよ」

その時、信長はなんだこいつは、馴れ馴れしいと思い、

「先輩、俺も行きます」

「えっ、そう、それなら一緒に行く?」

そして、信長とマミと冴木は仕事終わりに居酒屋に行った。

信長は酒はすごく強い。

いくら飲んでも、全く酔わなかった。

「お前、強いな」

「それほどでもない、それよりあんたはマミをどう思ってるんだ」




「惚れてるのに、全く俺の気持ちを本気にしてくれないんだ、なあ、津久井」

「だって、本気じゃないでしょ」

「俺は本気だよ」

マミはやれやれって感じで全く取り合わない。

「織田、お前からも言ってくれよ、男の本気を甘く見るなって」

この時、信長の独占欲が燃え上がった。

「マミは俺のものだ、手を出すな」

信長はそう言って「帰るぞ」とマミの腕を掴み居酒屋を後にした。

「織田くん?どうしたの、急に」

信長はマミの言葉を聞かずに、腕を引っ張った。

「織田くん?」

信長は急に立ち止まり、マミを引き寄せ抱きしめた。

「あんな奴に渡したくない」

信長はマミにキスをした。

マミは驚いたが、全く抵抗もせず、信長のキスを受け入れた。

一瞬唇が離れて、じっと見つめ合った。

「信長様」

信長は黙っていた。

しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

ちょっと大人な体験談はこちらです

神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない ちょっと大人な体験談です。 日常に突然訪れる刺激的な体験。 少し非日常を覗いてみませんか? あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ? ※本作品ではGemini PRO、Pixai.artで作成した生成AI画像ならびに  Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。 ※不定期更新です。 ※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

極上イケメン先生が秘密の溺愛教育に熱心です

朝陽七彩
恋愛
 私は。 「夕鶴、こっちにおいで」  現役の高校生だけど。 「ずっと夕鶴とこうしていたい」  担任の先生と。 「夕鶴を誰にも渡したくない」  付き合っています。  ♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡  神城夕鶴(かみしろ ゆづる)  軽音楽部の絶対的エース  飛鷹隼理(ひだか しゅんり)  アイドル的存在の超イケメン先生  ♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡  彼の名前は飛鷹隼理くん。  隼理くんは。 「夕鶴にこうしていいのは俺だけ」  そう言って……。 「そんなにも可愛い声を出されたら……俺、止められないよ」  そして隼理くんは……。  ……‼  しゅっ……隼理くん……っ。  そんなことをされたら……。  隼理くんと過ごす日々はドキドキとわくわくの連続。  ……だけど……。  え……。  誰……?  誰なの……?  その人はいったい誰なの、隼理くん。  ドキドキとわくわくの連続だった私に突如現れた隼理くんへの疑惑。  その疑惑は次第に大きくなり、私の心の中を不安でいっぱいにさせる。  でも。  でも訊けない。  隼理くんに直接訊くことなんて。  私にはできない。  私は。  私は、これから先、一体どうすればいいの……?

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

夫婦交換

山田森湖
恋愛
好奇心から始まった一週間の“夫婦交換”。そこで出会った新鮮なときめき

あるフィギュアスケーターの性事情

蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。 しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。 何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。 この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。 そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。 この物語はフィクションです。 実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。

上司、快楽に沈むまで

赤林檎
BL
完璧な男――それが、営業部課長・**榊(さかき)**の社内での評判だった。 冷静沈着、部下にも厳しい。私生活の噂すら立たないほどの隙のなさ。 だが、その“完璧”が崩れる日がくるとは、誰も想像していなかった。 入社三年目の篠原は、榊の直属の部下。 真面目だが強気で、どこか挑発的な笑みを浮かべる青年。 ある夜、取引先とのトラブル対応で二人だけが残ったオフィスで、 篠原は上司に向かって、いつもの穏やかな口調を崩した。「……そんな顔、部下には見せないんですね」 疲労で僅かに緩んだ榊の表情。 その弱さを見逃さず、篠原はデスク越しに距離を詰める。 「強がらなくていいですよ。俺の前では、もう」 指先が榊のネクタイを掴む。 引き寄せられた瞬間、榊の理性は音を立てて崩れた。 拒むことも、許すこともできないまま、 彼は“部下”の手によって、ひとつずつ乱されていく。 言葉で支配され、触れられるたびに、自分の知らなかった感情と快楽を知る。それは、上司としての誇りを壊すほどに甘く、逃れられないほどに深い。 だが、篠原の視線の奥に宿るのは、ただの欲望ではなかった。 そこには、ずっと榊だけを見つめ続けてきた、静かな執着がある。 「俺、前から思ってたんです。  あなたが誰かに“支配される”ところ、きっと綺麗だろうなって」 支配する側だったはずの男が、 支配されることで初めて“生きている”と感じてしまう――。 上司と部下、立場も理性も、すべてが絡み合うオフィスの夜。 秘密の扉を開けた榊は、もう戻れない。 快楽に溺れるその瞬間まで、彼を待つのは破滅か、それとも救いか。 ――これは、ひとりの上司が“愛”という名の支配に沈んでいく物語。

イケメン彼氏は年上消防士!鍛え上げられた体は、夜の体力まで別物!?

すずなり。
恋愛
私が働く食堂にやってくる消防士さんたち。 翔馬「俺、チャーハン。」 宏斗「俺もー。」 航平「俺、から揚げつけてー。」 優弥「俺はスープ付き。」 みんなガタイがよく、男前。 ひなた「はーいっ。ちょっと待ってくださいねーっ。」 慌ただしい昼時を過ぎると、私の仕事は終わる。 終わった後、私は行かなきゃいけないところがある。 ひなた「すみませーん、子供のお迎えにきましたー。」 保育園に迎えに行かなきゃいけない子、『太陽』。 私は子供と一緒に・・・暮らしてる。 ーーーーーーーーーーーーーーーー 翔馬「おいおい嘘だろ?」 宏斗「子供・・・いたんだ・・。」 航平「いくつん時の子だよ・・・・。」 優弥「マジか・・・。」 消防署で開かれたお祭りに連れて行った太陽。 太陽の存在を知った一人の消防士さんが・・・私に言った。 「俺は太陽がいてもいい。・・・太陽の『パパ』になる。」 「俺はひなたが好きだ。・・・絶対振り向かせるから覚悟しとけよ?」 ※お話に出てくる内容は、全て想像の世界です。現実世界とは何ら関係ありません。 ※感想やコメントは受け付けることができません。 メンタルが薄氷なもので・・・すみません。 言葉も足りませんが読んでいただけたら幸いです。 楽しんでいただけたら嬉しく思います。

処理中です...