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ヒーローの精液は希少なエネルギーだ
しおりを挟むヒーロー訓練所の朝は早い。
彼らの一日はヒーローの体調チェックから始まる。
白く清潔な部屋。職員に連れられてきた寝起きの彼の衣服を脱がせていく。下履きに手をかけると、身を捩って手を払おうとするので、しかたなく両腕を天井から吊るしあげた。毎朝のことなのに、いまだに慣れないらしい。しかし時間も限られているのでもう少し協力的になってほしいものだった。すべての服を剥ぎ取ると下肢に嵌められた拘束具があらわになった。鍵付きの貞操帯。彼の世話係が保持している鍵を用いて外してやると、むわりと濃い性の匂いが漂った。就寝前に飲ませた薬がよく効いているのだろう。興奮状態で筒のなかに閉じこめられていた肉棒は、外気を喜ぶようにして上を向き、触れる前から雄々しく滾っている。余計な刺激をあたえないよう手に取り、陰茎の隅々、玉の裏側から閉じた後孔まで複数人の目で検診する。彼は固く目を瞑っていたが、潤滑油を垂らし、ゴム手袋をはめた手で熱を包むと目蓋をぶるりと震わせた。ぬちゅぬちゅと潤滑油を絡ませながらペニスを扱く。この際計測される数値でスケジュールに影響が出ることもあるため、毎日同じ速度、同じ強さで扱かなければならない慎重な作業だった。
彼の息が乱れはじめる。声を漏らさまいと閉じた口の代わりに鼻息が荒くなる。潤滑油とは異なる分泌液が溢れだし手淫の滑りを良くする。地を踏みしめた足裏に力をこめてこらえているようだったが、一晩かけて感度を高められた性器がねちっこい手コキに耐えうるはずもなく、数分とたたず一度目の精液が発射される。勢いのいい白濁をすぐに別の班が容器に収集する。
ヒーローの精液は希少なエネルギーだ。
この訓練所を稼働させるために必要な資源でもあり、朝の内に規定量を搾取することも検診班の大事な仕事のひとつであった。
余韻に震える陰茎を扱きあげる。苦しげな唸り声が閉じた口から漏れだす。淡々と性器を責めているとすぐに二回目の精が吐き出された。収集の間も刺激を止めずにいると、とうとう唇がひらいて切羽詰まった声があがった。ガシャガシャと手首を戒める拘束具を鳴らし、腰を引いて刺激から逃れようとするのを背後の職員がガッチリと押さえつける。腰を突きだした状態で無防備な陰茎を扱かれて三回目の精を吐きだした。
測定機の前にいる職員に目を向けると、首を横に振られた。
やはり昨日よりも時間がかかっている。
「ん゛ぶっ!!」
朝食もこの場で行われる。彼の顎を上向かせて給餌用のホースを喉元まで突っ込み、ペースト状の栄養剤を流しこんでいく。
「…………ン゛……ッ、……ぅ゛ぐ…………!!」
今日は調子が悪いようなので、興奮剤や感度上昇剤、増精剤の類を通常よりも多く混ぜ合わせて効率的に摂取させる。その効果はすぐに現れる。呼吸が激しく乱れ、肌が紅潮し、たらたらと熱い汗が流れ落ちていく。触れられてもいない胸の突起がビンと勃起して、扱かれつづけている肉棒は手の平でわかるほどに硬度を増して熱くなる。ドクドクと脈打つそれを素早く扱けば、二度、三度と立て続けに精が吐きだされた。
「ん゛ん゛ん゛………ッ、ッ─────!!!」
これでもまだ規定量には達していない。
ゴム手袋を付け替える。弾力のある繊毛がビッシリと生え揃ったそれで勃起を包み両手でぐちゅぐちゅと扱きたてる。塞がれた喉奥から漏れる悲鳴が一段階高くなった。
「やっぱり」
ひとりがぽつりと言った。
「調子わるいですね、量も昨日よりも少ない」
「昨日の戦闘訓練でチップに不具合がでてさ、夜遅くまで終わらなかったんだってよ」
「ああ。それで……。食事を終えたら媚薬ガスを吸引させましょうか。増強剤と興奮剤を足して、そうでもしないと間に合わないですね」
会話が聞こえたのか。
彼が僅かな可動範囲の中で喉奥を犯すチューブを抜こうと藻掻きだした。その後頭部を職員が後ろから押さえつけ、また別の一人が鼻を摘まんだ。
「好き嫌いをしては駄目ですよ。ほら、しっかり肺をふくらませて、媚薬ガスを吸引しましょうね」
ガスが送りだされる。チューブの中に充満した気体は、唯一の出口である彼の口腔へとなだれこんでいく。鼻をつままれた彼の顔が赤く染まっていく。ガクガクと両脚が震えだし、急上昇する発情と容赦のない扱きに耐えられず、合間合間に吐精が間に合わずドライオーガズムを起こしているようだった。しかしすぐに造精剤が効いてくるから心配はいらないだろう。別の職員が責めに加わる。同じゴム手袋を嵌めた手で亀頭を包みグチュグチュと丹念に撫でまわす。戦慄いていた足がピンと引き攣り、痛々しいほどに勃起したペニスからびゅくっ、びゅくっと白濁が吐きだされる。この調子でいけばなんとか間に合うかもしれない。隣の職員と顔を見合わせて頷き、陰茎を扱く手を早める。職員一丸となって精を搾り取る。一瞬の休みもなく続く刺激。何度達しても終わらない責め苦に跳ねまわる四肢を押さえつけながら搾精を続けた。
次の班がやってきた。
手を止めると彼の体が弛緩する。ぐったりとした様子に反して、過度な薬によって疼きの治まらない陰茎は力強く勃起していた。綺麗にしてやろうと軽くタオルで拭うだけでビクビクと元気に跳ね回る。問題なく規定量を搾取した旨、そして食事の量を報告すると、別班はヒーローを次の場所へと運びだす。
部屋を片付けて一息ついた後は、収集班は回収したエネルギーを本部へ運搬し、検診班はもっと効率的に精液を搾取する方法を考える。
これが規則正しい朝のルーティーンだった。
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