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裏側
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無事に、自分の部屋に帰ったアイナとサブリナ。
お互いにため息を吐き、アイナは言う。
「…鼻にアルパカの唾液の臭いが、こびりついてるわ…」
サブリナも鼻をおさえ
「…私もです…」
アイナは、サブリナに
「暖かい飲み物を飲んで休んでちょうだい。おやすみ、サブリナ。今日は、本当に、ありがとう!」
「ふふっ、いつもお嬢様の味方ですからね?おやすみなさいませ。」
そういって、休んだ。
ー次の日ー
朝食をとっていると、兄・バイロンが言う。
「アイナ?昨日の夜、外へ行かなかったか?」
アイナは、少し驚くが
「いいえ?屋敷内で、運動をしていましたよ?」
「…そうか、俺の気のせいか…あっそうそう!今日は、俺もレイモンドも遅くなるから二人とも鍵は、しっかり閉めて早めに寝るんだぞ?」
サブリナは、
「バイロン様、私は、侍女ですのでお嬢様より先に寝るのは…」
アイナも
「お兄様…私達、子供じゃないです…」
バイロンは嘘泣きをしながら、顔を手で覆う。
「うちの妹と侍女が反抗期…」
レイモンドは、微笑みながら
「二人を心配しているそうだ。わかってやってくれ。」
そして、バイロンとレイモンドを玄関で見送った。
「お兄様、レイモンド、行ってらっしゃい!!」
サブリナは、
「行ってらっしゃいませ」
と礼をする。
二人は
「「行ってくる~」」
と言って出ていった。
アイナは、サブリナに向き合い
「さて!!グレイの珍行動調査よ!!」
サブリナは吹き出して
「ブハッ!!おっお嬢様!!珍行動調査…ハマってるじゃないですか!!」
「だって…本当に、珍行動だなと…ありえないじゃない…ほらっまだ六時よ!今から行けば、何か手がかりがわかるかも!」
「行きましょ!!!」
アイナ達も、外へ出て馬車に乗った。
グレイの屋敷の少し手前で、昨日の所に馬車を置く。木や草で見えないので隠すのにうってつけの場所だ。
歩いて屋敷に潜入する。
昨晩行った、あの窓の場所まで行きアイナとサブリナが覗く。
すると屋敷の中に、グレイとオリビアが…いる。
バスタブの中に二人がいて、グレイが執事に
「頼むぞ!」
と言うと、
「はい、いつものミルクをお入れしますね。」
「ご苦労!!」
「ありがとうね~」
と言って執事は、いなくなった。
オリビアは、ミルクを身体に馴染ませながら
「いいわね~ミルク風呂!お肌がピカピカよ~ウフフ♪」
グレイは
「最高だろ?オリビア?君の肌も、さらにつるつるになるぞ~」
「やぁだぁ~!グレイったら!!」
とオリビアと笑っている。
アイナは、この二人のイチャイチャしているところを見て思った。
“普通なら、怒って暴れるのがいいと思うのだけど…なぜだろうか?やっぱりどうでもいい…あいつらに復讐したいと言う気持ちの方が勝ってしまう…私って、グレイの事が好きだったはず…よね?”
カシャカシャ
サブリナは、カメラに二人の写真をおさめアイナに声をかける。
「お嬢様!証拠もバッチリ!!行きましょ!今日は、カメラを使ってしまったのでドキドキです!!色んなものを撮りましたよ!!」
アイナは、ボーとしながら
「えぇ…行きましょ…」
と言って後にした。
馬車に乗り込み、サブリナは
「いや~今日もすごかったです!グレイ様は、足の爪の端っこの垢をとって嗅いでいたのは…びっくりしました!オリビア様は、グレイ様のカミソリで自分の顎と口元のヒゲを剃っていたのは…もう!!まだ、ありますかねぇ~…ん?お嬢様?お嬢様、聞いていますか?」
アイナは、ずっとボーとしていた。
サブリナは、
「やはりグレイ様のこと…お辛いですか?」
首を振りながら
「違うの…あんな場面を見せられたのに私…腹がたたなかったの…普通は、怒って泣いて自暴自棄になるでしょ?なってないのよ…なんというか…何も思わないの…婚約者だったのに…人の気持ちって、わからないわね…」
“グレイの顔がみたい!って、思ってたのに…真っ先にレイモンドの顔がみたいって私…どうかしているわね…”
そう思っているとハッとして
「帰りましょう!証拠もサブリナが、バッチリと撮ってくれたから…後は…ウフフ…まだまだ仕掛けるわよ!」
アイナは、サブリナを見ながら微笑む。
サブリナは、アイナの顔を見て
“お嬢様は、昔からレイモンド様の事を…お慕いしているのですよ?気づいてますか?今度こそ自分のお気持ちを大事にしてください…”
「はい、仕掛けましょう!」
お互いにため息を吐き、アイナは言う。
「…鼻にアルパカの唾液の臭いが、こびりついてるわ…」
サブリナも鼻をおさえ
「…私もです…」
アイナは、サブリナに
「暖かい飲み物を飲んで休んでちょうだい。おやすみ、サブリナ。今日は、本当に、ありがとう!」
「ふふっ、いつもお嬢様の味方ですからね?おやすみなさいませ。」
そういって、休んだ。
ー次の日ー
朝食をとっていると、兄・バイロンが言う。
「アイナ?昨日の夜、外へ行かなかったか?」
アイナは、少し驚くが
「いいえ?屋敷内で、運動をしていましたよ?」
「…そうか、俺の気のせいか…あっそうそう!今日は、俺もレイモンドも遅くなるから二人とも鍵は、しっかり閉めて早めに寝るんだぞ?」
サブリナは、
「バイロン様、私は、侍女ですのでお嬢様より先に寝るのは…」
アイナも
「お兄様…私達、子供じゃないです…」
バイロンは嘘泣きをしながら、顔を手で覆う。
「うちの妹と侍女が反抗期…」
レイモンドは、微笑みながら
「二人を心配しているそうだ。わかってやってくれ。」
そして、バイロンとレイモンドを玄関で見送った。
「お兄様、レイモンド、行ってらっしゃい!!」
サブリナは、
「行ってらっしゃいませ」
と礼をする。
二人は
「「行ってくる~」」
と言って出ていった。
アイナは、サブリナに向き合い
「さて!!グレイの珍行動調査よ!!」
サブリナは吹き出して
「ブハッ!!おっお嬢様!!珍行動調査…ハマってるじゃないですか!!」
「だって…本当に、珍行動だなと…ありえないじゃない…ほらっまだ六時よ!今から行けば、何か手がかりがわかるかも!」
「行きましょ!!!」
アイナ達も、外へ出て馬車に乗った。
グレイの屋敷の少し手前で、昨日の所に馬車を置く。木や草で見えないので隠すのにうってつけの場所だ。
歩いて屋敷に潜入する。
昨晩行った、あの窓の場所まで行きアイナとサブリナが覗く。
すると屋敷の中に、グレイとオリビアが…いる。
バスタブの中に二人がいて、グレイが執事に
「頼むぞ!」
と言うと、
「はい、いつものミルクをお入れしますね。」
「ご苦労!!」
「ありがとうね~」
と言って執事は、いなくなった。
オリビアは、ミルクを身体に馴染ませながら
「いいわね~ミルク風呂!お肌がピカピカよ~ウフフ♪」
グレイは
「最高だろ?オリビア?君の肌も、さらにつるつるになるぞ~」
「やぁだぁ~!グレイったら!!」
とオリビアと笑っている。
アイナは、この二人のイチャイチャしているところを見て思った。
“普通なら、怒って暴れるのがいいと思うのだけど…なぜだろうか?やっぱりどうでもいい…あいつらに復讐したいと言う気持ちの方が勝ってしまう…私って、グレイの事が好きだったはず…よね?”
カシャカシャ
サブリナは、カメラに二人の写真をおさめアイナに声をかける。
「お嬢様!証拠もバッチリ!!行きましょ!今日は、カメラを使ってしまったのでドキドキです!!色んなものを撮りましたよ!!」
アイナは、ボーとしながら
「えぇ…行きましょ…」
と言って後にした。
馬車に乗り込み、サブリナは
「いや~今日もすごかったです!グレイ様は、足の爪の端っこの垢をとって嗅いでいたのは…びっくりしました!オリビア様は、グレイ様のカミソリで自分の顎と口元のヒゲを剃っていたのは…もう!!まだ、ありますかねぇ~…ん?お嬢様?お嬢様、聞いていますか?」
アイナは、ずっとボーとしていた。
サブリナは、
「やはりグレイ様のこと…お辛いですか?」
首を振りながら
「違うの…あんな場面を見せられたのに私…腹がたたなかったの…普通は、怒って泣いて自暴自棄になるでしょ?なってないのよ…なんというか…何も思わないの…婚約者だったのに…人の気持ちって、わからないわね…」
“グレイの顔がみたい!って、思ってたのに…真っ先にレイモンドの顔がみたいって私…どうかしているわね…”
そう思っているとハッとして
「帰りましょう!証拠もサブリナが、バッチリと撮ってくれたから…後は…ウフフ…まだまだ仕掛けるわよ!」
アイナは、サブリナを見ながら微笑む。
サブリナは、アイナの顔を見て
“お嬢様は、昔からレイモンド様の事を…お慕いしているのですよ?気づいてますか?今度こそ自分のお気持ちを大事にしてください…”
「はい、仕掛けましょう!」
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