ハチ切れ令嬢は、笑みを浮かべながら復讐する。

特別編 開催

アイナは家族の再会に喜び、レイモンドと想いが通じあい幸せを噛みしめていた時に…ふと…

「あっ！！」

と声を出す。
ジョシュアとバイロンが
「「どうした？」」
と聞くと、アイナは
「グレイとの婚約パーティーを私が、ぶち壊したでしょ？
驚いたお客様にパーティーを開催しようかと…？」
ジョシュアは頷きながら
「あー！！確かに、めんどくさいけど…めんどくさいけど…めんどくさいけど貴族の付き合いを侮ってはいけないな！！
よしっ！なら、久しぶりに別邸を綺麗にするか！！」

バイロンとアイナとサブリナとレイモンドは、心の中で
“めんどくさい、三回も言った！！”
と思っていた。

ハーミアが、ため息を吐きながら
「めんどくさいけど…仕方ないわよ？
じゃあ別邸に電話を入れとくわね？執事のカールソン、泣いて喜びそうね？」
アイナは、頭の中で想像した。
“嬉しゅうございます！！！我が一生に悔いなしー！！！！！”
執事のカールソンは、白いお髭を蓄え、きっちりとした執事で…ものすごく涙もろい。
「何ですとー！！！べっ別邸で、パーティー！！！」
と電話口から聞こえる。
ハーミアは、受話器を離しながら
「詳細もくわしく説明するわね？
あとジョシュアと私が、別邸へ明日？ん？今日ね？行くから準備をよろしくね～♪」
「◇▲◎□■▶▲▼◁▷～～～！！！」
電話を切り、欠伸をしながらハーミアは言う。
「パーティーの内容は、アイナちゃんが考えるとして…食事メニューも私とサブリナで一緒に考えましょ？…あとは、カールソンに任せましょう。
うわあぁ～眠いわ！寝るわね～おやすみ～♪」
ジョシュアとハーミアは、自室へ行った。

残されたアイナとサブリナ、バイロンとレイモンドはポカンと突っ立っていた。
アイナは、ボソッと
「気の毒なカールソン…」
ブッと笑いがふきだすのを我慢するサブリナは
「…んぐぅ…相変わらず、振り回されてますね…
さすが、ハーミア様。」
バイロンは、
「もう遅いから、寝よう！…おやすみ！！」

「「「おやすみ！！／おやすみなさいませ」」」




アイナは自室に帰り、ベッドに座る。

婚約パーティーの事を思い出していた。
「怒涛すぎて…疲れたわ…でも、明日は…もっといい一日になる…」

寝息が聞こえてくる。
そして、今日が始まろうとしていた。


“こんなに深く眠れたのは、いつぶりだろう？
明日もレイモンドに会えるわ♪”