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正体
レオは、エレノアを店まで送ってから、スタスタと早足で歩いている。
色んな店を通りすぎる。
目の前に見えてきたのは、周りに木々や人々がピクニックをしている。辺りを少し眺めレオは、微笑む。
すると大きな噴水広場が見えてきた。その横に、強そうなゴツゴツとしたトゲのあるヘルメット・胸にトゲがついている甲冑の像が置かれている。
その像の名は、英雄ゴーラ。
過去にドラゴンや魔女、あらゆる大きな怪物と戦いアヴェーヌは平和になったと言う。
レオは、その銅像のゴーラと書かれているプレートを触る。
銅像の土台の扉が開き、中に入って階段をおりていった。
人々は、誰も気づかない。
コツコツコツ
レオは、慣れている。
時々後ろを振り向きながら、歩いていく。
奥へ進むと、紺色の固い扉が見えてくる。
「…力使うの、めんどくさいな…
…アーマー」
と呟き、扉を手で押した。
ギィ……ガゴン
押すと、部屋に繋がっていた。
本がたくさん置いてあり、各国の書類や地図などが机や床に散らばっていた。
水色のソファーで見知った顔が、頭を掻きながらブツブツと呟いている。
レオは、クスッと笑いながら
「カイ?お前、また一人言を言っているぞ?」
呼ばれた男は、振り返りながら
「ハァ~まったく…本来は、あなたのお仕事なのですよ?私は、あくまで王の補佐をしなければならないのです!
わかってます?アヴェーヌ城のレオ王?」
カイに近づきながらレオは、
「やっとエレノアと会話ができるようになったんだぞ!!王の仕事どころじゃないっ!!」
と腰に手をあて威張っていた。
呆れながら
「いや、何…威張ってんの…
戻ったのなら、王の仕事をしろ…」
「えー!!!力を使ったから、疲れた!
てか!!ここの扉を開けるのに、魔力を使いすぎじゃね?」
首を振りながらカイは、またため息を吐く。
「ここは…一応、秘密の扉です。
よっぽど魔力が強い者しか破れないし王家の者しか使用不可なので、仕方ないですよ…ハァ~」
レオは、まだ言いたいことが山程あったが、言うとカイがまたため息を吐くから口を噤んだ。
「ところで、ウィリアムから…手紙は?」
「いいえ、まったく…どこへ行ったのでしょうか?
あっ!レオ、エレノアは…あなたのことを覚えていましたか?てか自分が王ということ…言いました?」
「…いいや、少し怯えていたな…たぶん、指名手配の紙を見たのだろう…」
パンツのポケットから、手配書を出しながら
「エレノアは、今…すべてのことに怯えている…
唯一、動物と会話をしてたかな?」
カイは、驚きながら
「ハァ?!…動物と会話?他には?」
レオは天井を見つめながら、エレノアの行動を思い出す。
「…う~ん?気のせいかもだけど、風が吹いた時に葉っぱが…こう…ふわっ?」
「…ふわっ?」
「普通、風に吹かれた葉っぱって、すぐ落ちるだろ?
全然、落ちなくて…エレノアの周りに葉っぱがクルクルと舞ってたんだよ!
なんか…会話してるみたいな?励ましてるみたいな?ありえるか?」
カイは目をパチパチしながら、本を探し出す。
古い大きな赤い表紙の本をレオに見せる。
レオは、
「これは…ん?いや…癒し子単語…?」
カイも頷きながら
「信じられませんが、かの昔にいた癒し子様・ライラの力を受け継いだのがエレノア様では?」
レオは、口をパクパクしながら
「まっまさか!!」
カイは冷静に
「我が国は、ライラ様が戦ったドラゴンの心臓が海の中に封印されていますが…
最近、封印を解こうとしている不届きものがいらっしゃいます。」
「…マジかよ」
二人は、静かになる。
レオはサッと立ち上がる。
そして、カイに
「ドラゴンのことも気になるが…私は、エレノアを守る!!それだけだ!!」
とニコッと豪快に笑った。
カイは、口元を隠しながら
「王の仰せのままに…」
レオは心の中で
“次は、必ず…”
急にカイが
「あっ!レオ!申し訳ございません。
明日、エドガー伯爵とアリア嬢が…こちらへお越しになると…」
レオは驚きながら
「はあぁぁあぁああああぁぁぁ!!!!!!!!」
と叫んだ。
薄暗い部屋に女が見ている。
シルバーの手鏡をみる女が苛立っていた。
「あの子は、どこへ行ったの…?
…あぁ…そこにいたのね?
早く…あの人に会いたい…」
手鏡にうつるエレノアをみて、呟いた。
色んな店を通りすぎる。
目の前に見えてきたのは、周りに木々や人々がピクニックをしている。辺りを少し眺めレオは、微笑む。
すると大きな噴水広場が見えてきた。その横に、強そうなゴツゴツとしたトゲのあるヘルメット・胸にトゲがついている甲冑の像が置かれている。
その像の名は、英雄ゴーラ。
過去にドラゴンや魔女、あらゆる大きな怪物と戦いアヴェーヌは平和になったと言う。
レオは、その銅像のゴーラと書かれているプレートを触る。
銅像の土台の扉が開き、中に入って階段をおりていった。
人々は、誰も気づかない。
コツコツコツ
レオは、慣れている。
時々後ろを振り向きながら、歩いていく。
奥へ進むと、紺色の固い扉が見えてくる。
「…力使うの、めんどくさいな…
…アーマー」
と呟き、扉を手で押した。
ギィ……ガゴン
押すと、部屋に繋がっていた。
本がたくさん置いてあり、各国の書類や地図などが机や床に散らばっていた。
水色のソファーで見知った顔が、頭を掻きながらブツブツと呟いている。
レオは、クスッと笑いながら
「カイ?お前、また一人言を言っているぞ?」
呼ばれた男は、振り返りながら
「ハァ~まったく…本来は、あなたのお仕事なのですよ?私は、あくまで王の補佐をしなければならないのです!
わかってます?アヴェーヌ城のレオ王?」
カイに近づきながらレオは、
「やっとエレノアと会話ができるようになったんだぞ!!王の仕事どころじゃないっ!!」
と腰に手をあて威張っていた。
呆れながら
「いや、何…威張ってんの…
戻ったのなら、王の仕事をしろ…」
「えー!!!力を使ったから、疲れた!
てか!!ここの扉を開けるのに、魔力を使いすぎじゃね?」
首を振りながらカイは、またため息を吐く。
「ここは…一応、秘密の扉です。
よっぽど魔力が強い者しか破れないし王家の者しか使用不可なので、仕方ないですよ…ハァ~」
レオは、まだ言いたいことが山程あったが、言うとカイがまたため息を吐くから口を噤んだ。
「ところで、ウィリアムから…手紙は?」
「いいえ、まったく…どこへ行ったのでしょうか?
あっ!レオ、エレノアは…あなたのことを覚えていましたか?てか自分が王ということ…言いました?」
「…いいや、少し怯えていたな…たぶん、指名手配の紙を見たのだろう…」
パンツのポケットから、手配書を出しながら
「エレノアは、今…すべてのことに怯えている…
唯一、動物と会話をしてたかな?」
カイは、驚きながら
「ハァ?!…動物と会話?他には?」
レオは天井を見つめながら、エレノアの行動を思い出す。
「…う~ん?気のせいかもだけど、風が吹いた時に葉っぱが…こう…ふわっ?」
「…ふわっ?」
「普通、風に吹かれた葉っぱって、すぐ落ちるだろ?
全然、落ちなくて…エレノアの周りに葉っぱがクルクルと舞ってたんだよ!
なんか…会話してるみたいな?励ましてるみたいな?ありえるか?」
カイは目をパチパチしながら、本を探し出す。
古い大きな赤い表紙の本をレオに見せる。
レオは、
「これは…ん?いや…癒し子単語…?」
カイも頷きながら
「信じられませんが、かの昔にいた癒し子様・ライラの力を受け継いだのがエレノア様では?」
レオは、口をパクパクしながら
「まっまさか!!」
カイは冷静に
「我が国は、ライラ様が戦ったドラゴンの心臓が海の中に封印されていますが…
最近、封印を解こうとしている不届きものがいらっしゃいます。」
「…マジかよ」
二人は、静かになる。
レオはサッと立ち上がる。
そして、カイに
「ドラゴンのことも気になるが…私は、エレノアを守る!!それだけだ!!」
とニコッと豪快に笑った。
カイは、口元を隠しながら
「王の仰せのままに…」
レオは心の中で
“次は、必ず…”
急にカイが
「あっ!レオ!申し訳ございません。
明日、エドガー伯爵とアリア嬢が…こちらへお越しになると…」
レオは驚きながら
「はあぁぁあぁああああぁぁぁ!!!!!!!!」
と叫んだ。
薄暗い部屋に女が見ている。
シルバーの手鏡をみる女が苛立っていた。
「あの子は、どこへ行ったの…?
…あぁ…そこにいたのね?
早く…あの人に会いたい…」
手鏡にうつるエレノアをみて、呟いた。
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