『異世界に転移したら職業無職でした ~どうやら無職はチート職だったようです~』

葉柚

文字の大きさ
33 / 54

33

しおりを挟む
「産まれたって・・・それ・・・金色・・・。」

アーモッドさんは呆然とオレの手にある鶏の卵を見つめている。

あれ?

違うのかな?

オレ、こっちの世界の鶏の卵だからたとえ金色の卵であってもおかしくないと思ったんだけど。

まあ、他の卵は白かったけどさ。

時折金色の卵が産まれるのかと思ったけど違うのかな・・・?

「・・・カナタさん。卵は普通は白なんです。まあ時折少し茶色がかった卵を産む鶏もいますが。うちで飼育しているのは白い卵を産む鶏だけなんです。」

「は、はあ。」

白い卵しか産まないのであれば、この金色の卵はどういうことなんだろうか。

でも、どうにもこの卵がお腹に詰まってしまっていた鶏が産んだ卵だと思うんだよなぁ。

状況から考えると。

「・・・でも、極まれに金色の卵を産むことがあると聞いたことがあります。」

アーモッドさんはしばらく考えてから慎重に言った。

「鶏が感謝をした相手に一生に一回だけ金色の卵を産むと聞いたことがあります。」

なるほど。

そうなるとこの鶏は・・・。

「ここで快適に飼われていたから、感謝して金色の卵を産んだってことですね。」

オレは、そうにこやかに言った。

さすがは異世界。

感謝の気持ちで卵の色が金色になるだなんてオレの住んでいた日本では考えられないことだ。

やっぱりここは異世界なんだなぁ。

不思議なことが起きる。

オレはそう納得したのだが、アーモッドさんは納得していないように見える。

「・・・カナタさん。貴方の職業は何なんですか?もしかして、貴方は・・・。」

今になってアーモッドさんがオレの職業を尋ねてくる。

ここでオレが無職だって言ったらアーモッドさんはどんな顔をするのだろうか。

「・・・テイマーですか?」

「へ?テイマー?」

アーモッドさんの口からでたテイマーという職業にオレは驚いた。

テイマーなんて仕事、日本にはなかった。

だが、異世界にはテイマーという職業があるのか。

それって、あれだよな。

動物とか魔物とかを使役する職業だよな?

オレが、テイマーだと?

あり得ない。無職なのに。

それに、無職は誰かに師事すれば他の職業の適性を得ることができるとシラネ様に言われているが、まだ誰にも師事したことがない。

それにテイマーというのは動物や魔物を使役するが、それを感謝されるものなのだろうか・・・?

「テイマーを知りませんか?そうですよね。珍しい職業ですから。テイマーというのは動植物と心を通わせ言葉を交わすことができる希有な職業です。テイマーは動植物を愛し、これらに尽くします。そんために動植物たちから感謝されることが多いのです。」

「へーそうなんですか。」

なるほどな。

動植物と心を通わせ言葉を交わすことができる・・・か。

ん?あれ?

そう言えばこの世界でも普通は鶏とは言葉を交わすことができなかったりするのか?


しおりを挟む
感想 12

あなたにおすすめの小説

異世界で目覚めたら、もふもふ騎士団に保護されてました ~ちびっ子だけど、獣人たちの平穏のためお世話係がんばります!!~

ありぽん
ファンタジー
神のミスで命を落とした芽依は、お詫びとして大好きな異世界へ転生させてもらえることに。だが転生の際、またしても神のミスで、森の奥地に幼女の姿で送られてしまい。転生の反動で眠っていた瞳は、気づかないうちに魔獣たちに囲まれてしまう。 しかしそんな危機的状況の中、森を巡回していた、獣人だけで構成された獣騎士団が駆け付けてくれ、芽依はどうにかこの窮地を切り抜けることができたのだった。 やがて目を覚ました芽依は、初めは混乱したものの、すぐに現状を受け入れ。またその後、同じ種族の人間側で保護する案も出たが、ある事情により、芽依はそのまま獣騎士団の宿舎で暮らすことに。 そこで芽依は、助けてくれた獣騎士たちに恩を返すため、そして日々厳しい任務に向かう獣人たちが少しでも平穏に過ごせるようにと、お世話係を買って出る。 そんな芽依に、当初は不安だった獣人たちだったが、元気で明るい瞳の存在は、次第に獣人たちの力となっていくのだった。 これはちびっ子転生者の芽依が、獣人や魔獣たちのために奮闘し、癒しとなっていく。そんな、ほっこりまったり? な物語。

神様の忘れ物

mizuno sei
ファンタジー
 仕事中に急死した三十二歳の独身OLが、前世の記憶を持ったまま異世界に転生した。  わりとお気楽で、ポジティブな主人公が、異世界で懸命に生きる中で巻き起こされる、笑いあり、涙あり(?)の珍騒動記。

私生児聖女は二束三文で売られた敵国で幸せになります!

近藤アリス
恋愛
私生児聖女のコルネリアは、敵国に二束三文で売られて嫁ぐことに。 「悪名高い国王のヴァルター様は私好みだし、みんな優しいし、ご飯美味しいし。あれ?この国最高ですわ!」 声を失った儚げ見た目のコルネリアが、勘違いされたり、幸せになったりする話。 ※ざまぁはほんのり。安心のハッピーエンド設定です! ※「カクヨム」にも掲載しています。

元・神獣の世話係 ~神獣さえいればいいと解雇されたけど、心優しいもふもふ神獣は私についてくるようです!~

草乃葉オウル ◆ 書籍発売中
ファンタジー
黒き狼の神獣ガルーと契約を交わし、魔人との戦争を勝利に導いた勇者が天寿をまっとうした。 勇者の養女セフィラは悲しみに暮れつつも、婚約者である王国の王子と幸せに生きていくことを誓う。 だが、王子にとってセフィラは勇者に取り入るための道具でしかなかった。 勇者亡き今、王子はセフィラとの婚約を破棄し、新たな神獣の契約者となって力による国民の支配を目論む。 しかし、ガルーと契約を交わしていたのは最初から勇者ではなくセフィラだったのだ! 真実を知って今さら媚びてくる王子に別れを告げ、セフィラはガルーの背に乗ってお城を飛び出す。 これは少女と世話焼き神獣の癒しに満ちた気ままな旅の物語!

異世界に転生したので幸せに暮らします、多分

かのこkanoko
ファンタジー
物心ついたら、異世界に転生していた事を思い出した。 前世の分も幸せに暮らします! 平成30年3月26日完結しました。 番外編、書くかもです。 5月9日、番外編追加しました。 小説家になろう様でも公開してます。 エブリスタ様でも公開してます。

田舎娘、追放後に開いた小さな薬草店が国家レベルで大騒ぎになるほど大繁盛

タマ マコト
ファンタジー
【大好評につき21〜40話執筆決定!!】 田舎娘ミントは、王都の名門ローズ家で地味な使用人薬師として働いていたが、令嬢ローズマリーの嫉妬により濡れ衣を着せられ、理不尽に追放されてしまう。雨の中ひとり王都を去ったミントは、亡き祖母が残した田舎の小屋に戻り、そこで薬草店を開くことを決意。森で倒れていた謎の青年サフランを救ったことで、彼女の薬の“異常な効き目”が静かに広まりはじめ、村の小さな店《グリーンノート》へ、変化の風が吹き込み始める――。

はずれスキル念動力(ただしレベルMAX)で無双する~手をかざすだけです。詠唱とか必殺技とかいりません。念じるだけで倒せます~

さとう
ファンタジー
10歳になると、誰もがもらえるスキル。 キネーシス公爵家の長男、エルクがもらったスキルは『念動力』……ちょっとした物を引き寄せるだけの、はずれスキルだった。 弟のロシュオは『剣聖』、妹のサリッサは『魔聖』とレアなスキルをもらい、エルクの居場所は失われてしまう。そんなある日、後継者を決めるため、ロシュオと決闘をすることになったエルク。だが……その決闘は、エルクを除いた公爵家が仕組んだ『処刑』だった。 偶然の『事故』により、エルクは生死の境をさまよう。死にかけたエルクの魂が向かったのは『生と死の狭間』という不思議な空間で、そこにいた『神様』の気まぐれにより、エルクは自分を鍛えなおすことに。 二千年という長い時間、エルクは『念動力』を鍛えまくる。 現世に戻ったエルクは、十六歳になって目を覚ました。 はずれスキル『念動力』……ただしレベルMAXの力で無双する!!

捨てられ王女ですが、もふもふ達と力を合わせて最強の農業国家を作ってしまいました

夏見ナイ
ファンタジー
魔力ゼロの『雑草王女』アリシアは、聖女である妹に全てを奪われ、不毛の辺境へ追放された。しかし、彼女を慕う最強の騎士と、傷ついた伝説のもふもふとの出会いが運命を変える。 アリシアの力は魔力ではなく、生命を育む奇跡のスキル『万物育成』だった! もふもふ達の力を借り、不毛の大地は次々と奇跡の作物で溢れる緑豊かな楽園へと変わっていく。 やがて人々が集い、彼女を女王とする最強の農業国家が誕生。その頃、アリシアを捨てた祖国は自滅により深刻な食糧難に陥っていた――。 これは、優しき王女が愛する者たちと幸せを掴む、心温まる逆転建国ファンタジー。

処理中です...