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第23話
「みゃーみゃー。」
フワフワは甲高い声で鳴き続ける。
「あらあら。ごめんなさいね。すぐに対応するからね。」
セレスティアはフワフワが鳴いている理由がわかるのか、にっこり笑ってフワフワにすぐに対応すると言って聞かせた。
「ヒューレッドさんの言うにはフワフワはご飯は食べ終わったということですよね。追加のご飯も食べない。」
「はい。そうです。」
「では、おトイレかもしれませんね。」
「え?でも、オムツしてませんよ??」
セレスティアはお腹が空いたのではなければ、次はトイレを疑ってくださいとヒューレッドに告げた。だが、フワフワは人間の赤子と違って、オムツなどしていない。洋服だって着ていない。
それなのに、トイレを世話すると言うのはどういうことだろうかとヒューレッドの頭の中には大量の疑問符が浮かんだ。
「そうですね。フワフワはオムツはしていません。猫の魔獣は、人間の赤子とは違いますからね。猫の魔獣は小さいうちは排せつを促してあげなければなりません。」
セレスティアはそう言うと清潔そうな布をどこからともなく取り出した。そして、その布をお湯で濡らして人肌程度にする。それからおもむろにセレスティアはフワフワのお尻に布をあてて数回、優しく擦った。
「こうして、お湯で濡らした清潔な布で排せつを促してあげます。」
セレスティアの手にある真っ白い布が少し黄ばんだ。どうやら無事にフワフワが排せつをしたようだ。
セレスティアはフワフワの排泄物がついている布をジッと見つめる。
「うん。健康そうですね。」
フワフワは排せつしてすっきりしたのか、泣くのを止めて、目をとろんとさせる。どうやらまた眠くなってきたようだ。
「……排せつを誘導してやらないといけないんだな。」
セレスティアの一連の動作を見てたヒューレッドは知らなかったと呟いた。まさか、排せつするにも介助が必要だとはヒューレッドは思わなかったのだ。
「そうね。猫の魔獣は繊細だから。やってみる?」
セレスティアはそう言うと、ヒューレッドにフワフワの排せつ処理をしてみないかと聞いてきた。ヒューレッドは静かに首を横に振る。
「いや。今は排せつしたばかりだろう。排泄物が出るとは思わない。それに、すっきりしたのか、フワフワがとても眠そうだ。今は寝かせておいてあげたい。」
「そうですね。確かに排せつしたばかりですから、しばらくは誘導してあげてもでないでしょう。ふふっ。ヒューレッドさんも学習しましたね。」
「……(カマをかけられたのか?)」
セレスティアはにこにこ笑いながら上機嫌でフワフワをヒューレッドに手渡してきた。ヒューレッドは大切騒にフワフワを受け取る。赤子特有のふわふわとした猫っ毛がとても気持ちがいい。艶々とした毛並みは栄養が行き届いている証拠だ。
そんなフワフワを見ていると、セレスティアにカマをかけられたことなどどうでもよくなってくる。本当に不思議な存在だとヒューレッドは思った。
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