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本編
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しおりを挟む「手紙で呼び出されたのよ。エメロードちゃんに関する重大な話があるからって。」
「え?私?」
アクアさんの言葉にビクッとする。
まさか、アクアさんの精霊の卵にヒビが入ってしまう原因の一つを私が担っていたなんて・・・。
「だいたい誰が手紙を書いたか想像できたわ。それに、最近あまりにもエメロードちゃんに対する態度が酷いから一言言ってやんないと気が済まなくて手紙で呼び出されたところに行ったのよ。」
「まさか・・・。」
私への態度が酷い人なんて私が黒い卵を持っているから学院のほぼ全員だ。
だけれども、その中でもある一人を除いては私を無視するだけにとどめている。
その一人とはシルヴィアさんだ。
シルヴィアさんは私へことあるごとに嫌味を言ってくる。
「そう。シルヴィアよ。もう敬称つけなくっていいわよね。」
アクアさんは私が想像した通りの人の名前を告げた。
「ああ、シルヴィア嬢か。あの真っ白い卵が邪竜じゃったのか・・・?」
見慣れない真っ白い精霊の卵。
でも、白という色は清廉なイメージから悪い精霊が生まれてくるなど到底思いもしなかった。
「邪竜?いいえ、シルヴィアしかいなかったわ。私と二人っきりになったところでシルヴィアの胸元から黒い煙のようなものが飛び出てきて、私の精霊の卵を目掛けて来たのよ。で、胸に強い衝撃を受けて情けないことに私は意識を失ってしまったわ。」
「そうかそうか。邪竜の姿は見なかったか・・・。」
「黒い煙・・・。まだ邪竜は産まれていないのではないかしら?邪竜ほど強い精霊ならば産まれていなくても強大な魔力で相手を傷つけることも可能かもしれないわ。」
ジェリードット先生の言葉に私たちは衝撃を受けた。
まさか、卵から孵る前に他者に影響を与えることができるほどの魔力を持っているとは・・・。
「まことに邪竜ならば、その可能性は大いにあるのぉ。」
「トリードット先生?毎日シルヴィアさんを見ていたのでしょう?気が付かなかったの?」
ジェリードット先生はトリードット先生に詰め寄る。
確かにトリードット先生は毎日シルヴィアさんと会っていたはず。
その時に前兆のようなものはなかったのだろうか。
「うむぅ。多少性格に難はあると思っておったからの。警戒はしていたのじゃが・・・。」
「昨日までは兆候がなかったのね?」
「うむ。昨日までは精霊の卵に異常はなかったのじゃ。」
「シルヴィアさんを呼び出して精霊の卵を調査する必要があるわね。」
ジェリードット先生はそう言って踵を返して治癒室から出て行った。
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