悪役令嬢は始祖竜の母となる

葉柚

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本編

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目が覚めたらそこには見知らぬ天井が・・・いや、良く見知った天井だった。

最近よく目にする天井だった。

どうやらここは高等魔術学院の寮のようだ。

さっきまで職員棟にいて邪竜と相対していたのに、なぜ寮の自室にいるのだろうか。

あれ?

そう言えば邪竜はどうなったのだろうか。

アクアさんは・・・?

トリードット先生は・・・?

ジェリードット先生は・・・?

メリードット先生は・・・?

みんなどうしたのだろうか?

ムクッと寮に備え付けられているベッドから起き上がると、窓から外を見た。

窓から見える外の景色は真っ黒だった。

いや、真っ暗だった。

夜空には星が浮かび、王都の街の煌びやかな明かりが見える。

いつも通りの夜・・・のように見える。

まるで邪竜が孵化したことが夢だったかのように。

時計の針を見ると午後8時を指していた。

「ぐぅーーーーーーーっ。」

時間を認識してしまったからか、急にお腹の虫が騒ぎ出した。

「ご・・・ご飯。お腹空いた・・・。」

いつもの日常に戻ったようで、まるでとても恐ろしい夢を見ていたようで思わずお腹が減ってきてしまった。

そう言えば今日はお昼ご飯を食べてからなにも食べていなかったということに思い至る。

しかし、この時間に寮の食堂はやっているのだろうか。

いつもは6時過ぎには食堂に行っているのでこの時間に寮の食堂がやっているかわからないのだ。

ただ、事情を説明すればきっと何かしら用意してくれるかもしれないと思い、部屋を出て食堂に向かう。

道中すれ違う生徒たちの視線がなぜか痛かった。

そうして、どうして私を見てみんなヒソヒソ話をするのだろうか。

なんだか、みんなからの視線が集まってきているようでとても歩きづらい。

「あっ!エメロードちゃん。もう起きて大丈夫なの?」

部屋を出て少し行ったところで、アクアさんに出会った。

アクアさんは心配そうにこちらを見ている。

「うん。えっと・・・よく覚えていないんだけど、邪竜はどうなったの?先生たちは無事・・・?」

目覚めてから不安に思っていたことをアクアさんに尋ねる。

するとアクアさんは目を大きく見開いた。

「まさかっ!エメロードちゃん覚えてないの?」

「えっと・・・。うん、なんだかよくわからないんだよね。邪竜と相対していたところで記憶が途切れているんだよね。気づいたら、寮の自室で寝ていたの。」

「ああ~。そっか、そうなっちゃったのかぁ~。」

アクアさんは額に手を当ててガックリと項垂れた。

えっと・・・。

いったい私、なんかしたのだろうか。

覚えていなきゃいけないことがあったのだろうか。

「あのね。邪竜はエメロードちゃんが育てた卵から孵化した始祖竜が倒してくれたんだよ。ほんとうに覚えてないの?」

 

 

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