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一章
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しおりを挟む3匹は食べ終わると、私の方を見て、「にゃぁ~あ」と嬉しそうに鳴いた。
そのあとで、私の足にすり寄ってくる。
すり寄ってくるのが可愛かったので、その背中をゆっくりと撫で撫でしてあげると、ごろんっと3匹が横になってしまった。
気持ちいいのかな?
横になってしまった後も撫で続けていると、ゴロゴロと喉をならす音が聞こえてくる。
そうしているうちに、クーニャがお腹をごろんと上に持ってきて、もっと撫でてといっているかのように、クネクネ動き出した。
「可愛いなぁ~」
クーニャのお腹をわしわしと撫でるが、クーニャは嫌がる様子もなく、私の手に身体を預けている。
ついつい可愛くなってしまって、クーニャばかりを撫でていると、マーニャとボーニャがむくりと起き上がって、私の身体に頭を擦り付けてきた。
どうやら、こちらも撫でて欲しいようである。
3匹同時にもふもふ撫で撫でを繰り返していると、そのうち満足したのか、マーニャが外に飛び出していった。
「あ、マーニャ?」
いきなり飛び出ていったりして、どうしたんだろう?
不思議に思って、マーニャが飛び出していったドアを見つめていると、ボーニャとクーニャも名残惜しそうに立ち上がると、「にゃあ」と鳴いて、外に出ていった。
「もっと、そばにいてくれていいのに・・・」
もっと、もっともふもふしたいなぁ。と思ったが、出ていってしまったものは仕方がない。
私は、マーニャたちが食べ終わったお皿を片付け始めた。
今日はこれから、小麦の種を植えてしまおうと思い、保管庫から小麦の種を取り出すとマーニャたちが出ていった外へと向かう。
外に出てみたがもうすでにマーニャたちの姿は見えなかった。
「どこいったんだろうねぇ」
気を取り直して、畑に向かう。
いくら鶏が草を食べてくれるからといっても、広い畑のくさは2羽ではまだまだ食べきれないようで、草を刈らなければ小麦の種を撒くことはできないようだ。
リュリュに貰った農具を取りだし鎌に変化させる。
それで、ちまちまと小麦を植えるだけの場所を作ることにした。
が、意外に時間がかかる。
気づくと1時間が経過してしまっていた。
「はぁ。腰がいたいなぁ。草むしるの大変。でも、これから耕さなきゃいけないんだよねぇ。結構大変だなぁ」
なんか、こうぱっと耕せたりしないのかなぁ。
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