見よう見まねで生産チート

立風人(りふと)

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第一章 リースの街 編

スキルで作ろう

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身の回りの確認は終わったことだし、スキルで何か試しに作ることにした。

今持ってるナイフでは木の枝しか切れない上に創造のレベルが1なので木の棒とかしか作れないだろう。


とりあえず太い枝を10本ほど集める。


【木の剣を作成しますか?YES or NO】


ウィンドウが現れたのでYESを選択。すると自分の力がちょっと抜けるような感覚と共に枝が1本消え、長さ1メートルくらいの木の棒が現れた。


「なるほどこれが魔力で、こうやって作ったら魔法を使ったりするのか。」


今は木製の各種武器やアイテムと各種ポーションが作成可能なようだ。


「おっ結構作れるもの多いな。ひととおり作りたいけど枝しかないからな…枝を何本か集めたら木の板とかにならないかな?」


【木の枝5個を木の板1個に変換しますか?】

「できるんだ」


引き続き木の枝集めては板に、板を別の武器にを繰り返していったところ俺の周りにはレベルは2に上がり魔石やら石が扱えるようになった。


「いろいろ作りたいところだけど、散らかりすぎてるからどうにかしないと。空間魔法使えないからな…あっ待てよ?」


ふと付与スキルのことを思い出す。

「何が付与できるんだろ?」

試しにスキルに鑑定を使ってみることに。
「【鑑定】」

[戦術スキル付与]
物に戦術スキルを付与できるスキル。付与する物に対して用途が一致するスキルしか付与できない。

[魔法付与]
物にスキルを付与できるスキル。
強化・魔法を付与ができるが付与したものしか使えない。

[魔法属性付与]
魔石を使うことにより物に魔法属性が付与できる。
使用者の魔力を込めることにより、付与した属性の魔法を使うことができるが、使用者が魔力を込めなければ効果を発揮しない。
使用する魔石のランクによってレベルの上限がある。

「武器に使用すれば絶対チートになるやつじゃん。」

試しに木剣に斬撃強化を付与してみる。剣術を増やしたいところだが、木材では1つが付与限界らしい。

試しに近くにある木に横に振るってみた。

ザクンッザクンッパキパキッ

2回目で木が切れ、倒木となった。スキルを使い素材にしたところ木の板10個になった。



次に、硬貨が入った皮袋を取り出して硬貨を取り出し、袋に魔法付与で空間魔法の【アイテムボックス】を付与した。

硬貨を袋の中に戻すと中で硬貨が消えた。同じく木の枝や板、木の武器を全部しまったが容量の問題もなく収納された。
革袋は腰巾着程度の大きさしかないが袋の口の大きさとかは関係ないようだ。

周りが片付いたのでレベル上げのために引き続き石の武器を作っていくことにした。

石の武器の武器と言っても木の柄にそれぞれパーツがつくだけの簡単なものだけで、手持ちの材料と周りの足で作ったのは石の斧、槌、槍、矢だけだ。

「石だけだと武器のレパートリーがなぁ…?待てよ?石やら木でできるものならなんでもつくれるなら石でゴーレム作れるんじゃないか?」

 結果からすれば割と簡単だった。直径2メートルくらいの岩に30センチくらいの岩を何個かずつ連結させ腕と足を作る。制御装置として魔法陣を、強化部分を魔法付与を使って、一応立たせることはできた。

しかし歩くとなるとすごく遅いし、ふらつく。制御用の陣が足りず、各部位への伝達が遅れているようだ。

ひとまず、ゴーレムの頭によじ登って、俺の高速思考と並列思考を直結させて制御装置の代わりとすると、しっかりと歩き、パンチのイメージをゴーレムに送ると木を殴り粉砕した。動きは遅いがとりあえず、ロックゴーレムのプロトタイプの完成である。

「次はポーションかな。」

創造スキルと薬学のスキルを使えばいくつかのポーションは作れるはず。

創造のスキルには鍛治や錬金、複製などをスキルを通して工程を省くことができるため、薬品を作る道具がなくても作れる。問題は今いる場所には木々と雑草しかない、

つまりは薬草とかがないと。移動しなきゃ。

枝に引っかかるゴーレムに苦戦しながら歩くこと15分。

ついた川沿いの草原には雑草に混じり薬草類がちらほら生えているようで、無属性魔法の【探査】と【鑑定】を併用しながら薬草を採取していく。

癒し草が252、回復草が183、魔力草64、毒草34、痺れ草が15本。いくつか種類と量が集まったので早速製薬開始だ。

下級回復ポーション→癒し草と回復草。
下級魔力ポーション→回復草と魔力草。
下級毒消しポーション→癒し草と毒草。
下級麻痺消しポーション→痺れ草と癒し草。

これらのゴミを取り除き、すりつぶし、それぞれ1対1の割合で混ぜ、混ざった物を水と1対1で煮詰めると完成するのだが、そこは生産チート。川の近くで薬草とを1対1用意すればあとはスキルを発動させるだけ。スキルのおかげで不純物がないため下級とはいえ中級と同じくらいのポーションができる。


薬瓶がなかったので、木製の5本分入る水筒を大量に作り、5本で割り切れるようポーションを作った
回復ポーション水筒×24(120本)、魔力ポーション水筒×10(60本)、毒消ポーション水筒×6(30本)、麻痺消しポーション水筒×3(15本)

ポーション一式をアイテム袋にしまい、また移動する。

「ポーションは余れば街でも売れるだろうし、魔物に出会ったら出会ったでゴーレムがいるし、素材が手に入る。確実に街に近づいて行こうか。ロックゴーレム、行くよ。」


返事をしないロックゴーレムがズシッズシッと俺のあとをついてくる。

無属性魔法の【身体強化】でジャンプしたり木に登ったりして方向を見ながら街に向かって進むこと数分。

現在俺、(とゴーレム)の前には狼。
それも2種、計5頭。鑑定したところ4頭がウルフ、1頭が亜種のサンダーウルフ。

ウルフは野獣で、進化して上位種や亜種になると魔獣になる。そして魔獣からは魔石が取れる。是非とも倒したいところだ。


しかし状況が悪すぎる。
こちらには力の強いロックゴーレムがいるとはいえ、ゴーレムの上でマニュアル操作をしながら、自分の身を守らなくてはならない。木と石の武器だけで。

今使えるのは最初に斬撃強化を付与した木の剣と何も付与してない先が石の槍・矢・石斧・石槌だけ、防御力の差から接近戦はほぼ不可能と見た。投擲で使えるのは矢だけだが、弓がない。

弓なしで飛ばす方法はないか、高速思考を使って考えた結果、【念動】無属性魔法の中級レベルの魔法があった。

超能力でいう念力やサイコキネシスって解釈であってたはず。手を触れずに物体や身体を動かす魔法だ。

「これしかない。絶対一本じゃ足りないけどこの場で作ればいけるか」


速やかに革袋から、手元にある武器や石と木を全て取り出して解体、50本近い本数の矢を作り、すべてに刺突強化を付与した。

ゴーレムの上から矢を周りに投げた。

適当にではなく、ゴーレム(の上の俺)の周りに浮くように。ウルフは警戒しだしたが、時すでに遅し、ウルフ1頭につき10本の矢が自分達に向かって飛んでいった。

ウルフ4頭は矢が当たって倒れたが、サンダーウルフの方は違う。自分の周りに雷の膜を張って矢を落とした。


「さすがに進化したら簡単にはいかないかぁ、ならこっちはどうだっ」
矢で近くに誘導し、ゴーレムで派手めに殴りまくるも、なんとか避けられる。
「惜しいなっ、でもあと一足ってところか?」
矢を5本ずつに分けて、真正面や真上、ゴーレムの攻撃の死角から連発することで獲物の逃げ道を確実に塞いでいき、徐々に当たりはじめた。

「だんだん動きが鈍くなってきたかな?ならこれでどうだっ!」

矢を足元に打ちまくり、飛んで避けたところをゴーレムで上から叩き落として仕留めた。

「ふぅ、なんとか倒せた。素材回収するか…かなり派手にやったけど使えるもの残ってるよな?」


ウルフはほぼ10本全部、サンダーウルフでも5、6本矢が刺さっている。叩き落とした時にかなりの衝撃が加わっている。

毛皮はボロボロ、肉はズタズタ、骨は折れ、魔石も欠けてしまっている。

枝や倒木を板にすることができる創造スキルを使えば全て戻った。矢の穴は塞がり、骨や魔石も元の形に戻っていた。血の跡もなく綺麗に解体されるという十分すぎるおまけ付きで。

後で役立つかもしれないと頭部を残して素材に解体した。毛皮・肉・骨・魔石・牙・内臓・爪をアイテムボックスに収納した。


お目当ての魔石を手に入れた俺はロックゴーレムを1度寝かせ、矢を全て回収・修繕を済ませて、魔力ポーションを水筒から直飲みしながら考えた。

ゴーレムと数十本の矢を同時に操るのはなかなか魔力を消費する。スキルでいろいろ作ったのも足すと全体の4分の3消費していた。

さらに今回は投擲とゴーレムの接近で戦えたが、ゴーレムと離れてしまった場合接近戦は無理。接近戦に使える魔法か武器を用意しなければ危険だ。

今、狼の素材一式・木・石・魔石の組み合わせからできるのは木製の杖くらい?イメージとしては漫画で魔女っ子が持ってるのをそのまま使用する。

魔属性付与はサンダーウルフの魔石と相性の良さそうな雷属性の魔法を選んだ。

[魔狼の木杖]
サンダーウルフの魔石が嵌め込まれた木製の杖。雷魔法が付与されたことで、雷属性が使えなくても魔法が使える。
雷属性魔法Lv3

土台を木にしたためそこまで高レベルにはならなかったがひとまずはこれでなんとかなるだろう。雷魔法は接近と遠距離の両方と相性が良い中距離タイプだ。

人が相手なら電気を流して気絶させられるし、魔獣が相手なら雷を落とせば良いわけだ。

戦力アップをすませた俺はまた街に近づくために歩きだした。



ガタンッバキッ
遠くの方から何かが壊れる音がした。その後に何やら人の声が聞こえる。

音と声がした方に向かってみると、壊れた馬車をボロボロのザ・盗賊といえる数人の男たちが囲んでいた。よく見ると各々武器を手にしている。

馬車の方は1組の男女が腰を抜かした御者であろうおっさんと馬車を守るように臨戦態勢をとっている。

男性が剣士で、女性が魔法使いのようで、そこそこ腕が立つのが見て取れるが、さすがに多勢に無勢なようで徐々に押されはじめている。

できたばかりの杖を試すにもちょうど良い。俺は飛び出さずにはいられなかった。

俺は走りながら【身体能力強化】【魔法強化】【防御力強化】を同時に発動した後、100メートル先の討伐たちの武器の持ち手に狙いをつけ、一本ずつ矢を放った。ゴーレムもズシッズシッと音を立てながらも遅いながらも何とか走らせる。

風を切る音とともに飛んでいった矢は、賊の手や持ち手にヒット。全員武器を落とした。
「大丈夫ですか?助太刀します!」
「すまないっ助かる!」

「てめぇか?俺らに矢なんか当てやがったのは!」
「ぶっ殺してやる!」
「邪魔してくれた礼をしなきゃな」

盗賊が口々に言いながら武器を拾うが俺は特に慌てない。
こいつらよりウルフ4体の方が強いのがなんとなくわかったからだ。
それに対して、こっちはゴーレムが1体、矢が50、盗賊より強いであろう男女と俺。腰抜かした御者であろうおっさんと馬車を守るハンデはあるが特に苦戦しない要素が揃っている。


「あなたはともかく後ろの女性、魔力消耗が激しいですね。あなたは女性と御者さんを連れて下がっていて下さい。ここは俺が片付けます。」
「分かった。申し訳ないがここは頼む。」
「任されました」


とは言ったものの下がらせたのは制御をちょっとミスったら巻き込んでしまうからである。
ゴーレムを3人の守り手として後ろに配置し、矢をスタンバイ、右手には新品の杖を用意して万全を期す。


「そんなこけおどしが通用すると思うな!」


盗賊は俺に襲い掛かろうとするが、矢でもう一度武器を落とさせる。


「ちっ!またか」

何度でもかかってくるつもりだろうがそうはいかんよ。

「【エレキマグネット】!」

魔法版の電磁石で落とした武器を没収。あとは丸腰の盗賊どもが立ってるだけ。

「くそがぁああああああ!」

やけを起こして殴りかかろうとする盗賊。

「【エリアスタン】」
…を確実に気絶させる俺。

意外とあっけなく終わったな。さてこいつらをこのあとどうするか…
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