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69 地下の秘密 2
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「さあて、ネズミちゃんはどこに隠れているのかしらね。お前たち、地下の様子を見てきな」
「「「はっ」」」
女の声に複数の男の声が反応する。どうやら、女がこの集団のボスのようだ。そして、この部屋のどこかに、地下へ行く通路があるらしい。
「うふふふ……匂う、匂うわ。これは死んだ人間じゃない、生きた人間の匂いよ。隠れてないで出てらっしゃい、ネズミちゃん……ふふ……この辺りで隠れるとしたら……」
俺は台座の陰で生きた心地も無く、女の声を聞いていた。
「あたしにはね、魂が放つ魔力のオーラが見えるんだよ……ほら、いた。うふふ……祭壇の陰に隠れるなんて、女神さまに助けてもらう気かい?」
クソっ、見つかった! これまでで一番厄介な敵かもしれない。腹をくくって戦うしかないか。
『マスター、相手は闇属性魔法使いです。〈麻痺〉や〈魅了〉などを使うと考えなければなりません』
(ああ、そうだな。相手の目を見ないようにしないとな)
『最初から目をつぶっていきましょう』
(はあ? そんなこと、あ、そうか、〈視覚共有〉だな)
『はい。わたしがマスターの視覚になります』
俺は、目をつぶったまま祭壇の陰から出て行った。
祭壇の下に立っていたのは、いかにも秘密結社といった感じの金の刺繍入りの黒いローブに身を包んだ一団だった。そして、その一団の指揮を執っている女は、フードの端から赤い髪が覗き、いやに白い肌で真っ赤な唇をしていた。
女は、祭壇から出てきた俺を見て明らかに動揺しているようだった。
「……こいつは驚いた、子どもだったとはね……しかも、何だい、その七色のオーラは……」
「レイナ様、捕えてまいります」
黒ローブの男たちが動き出そうとするのを、女は手で制した。
「待ちな。あの子はただ者じゃない……ねえ、坊や、どうしてこんな所にいるんだい?」
「ああ、そうだな……上で魔物相手に修行してたんだよ。それで、トイレの穴を掘ろうとしたら、天井が抜けちゃって、何だろうと思って下に来てみた。簡単に言うとそんな感じ」
「貴様、ふざけてるのか?」
男たちの方は、早く俺を捕まえて始末したい様子だ。
「待ちなって。あの子、嘘はついてないよ……それじゃあ、ゾンビがいただろう? 坊やがやっつけたのかい?」
「うん、そうだね……」
「一人でかい?」
「そうだよ」
「ウソをい、っ!」
女は手下を制して、少し離れている他の男に無言で合図を送った。男は頷いて、腰からダガーナイフを抜くと、忍び足で祭壇の反対側へ移動を始めた。
「どうして目をつぶっているんだい?」
「そりゃあ……あんたの目を見たくないからだよ」
「っ! なっ、あ、がっ!!」
俺は身体強化を使って、これまでで一番のスピードで女に襲いかかった。恐らく一秒の半分も掛かっていなかっただろう。
完全に不意を突かれた女の胸に、俺のメイスが突き刺さり、血が噴き出した。周囲の男たちはあまりの出来事に、動転して動けなかった。
「ひっ、うがあああっ!」
「た、たすけ……がはっ!」
瞬く間に二人の男を倒し、残りの三人に向き合う。
「き、貴様、何者だっ!」
「さっき言った通りだよ。修行中の少年エックス」
グズグズしていると、地下に向かった連中が戻って来る。俺は跳躍しながら空気爆弾をイメージして、魔力を集中した。
「エアーボムッ!」
三個の圧縮された空気の球が、三人の男たちに襲い掛かった。ボンッという衝撃音と共に、男たちは床に叩きつけられて気を失った。初めて試みた魔法だったが、効果抜群で、なかなか使い勝手が良い魔法だ。
『マスターッ、後ろっ!』
ナビの声と同時に、俺は空中で体を丸めながら飛んできたナイフを避け、床に着地する衝撃を和らげながら転がった。
「やってくれたわね……せっかくいい体を手に入れたのに、心臓を潰されたんじゃ、もう使えないじゃない」
は? お、俺はいったい何を見ているんだ? さっき、確かに心臓を一突きして倒したはずの女が、胸にぽっかり空いた穴から血を流しながら、立ち上がってじゃべっている……。
『どうやら、自分自身をゾンビ化したようです』
(はあ? 待て待て、自分に闇魔法を掛けて隷属化したって言うのか? じゃあ、自分という主体はどうなったんだよ? 誰が自分に命令を下しているんだ?)
『誰か他の者の魂に自分の魂を憑依させれば、可能です。例えば、わたしとマスタ……いえ、わたしは決してマスターに憑依しているのではありませんが、二つの魂が隷属関係で結びついているとしたら、死んだ体の持ち主の魂を使って動かすことは可能なのです』
ナビさん、一瞬言い淀んだな。じゃあ、俺とお前はどう結びついているんだ、と訊きたかったが、やめておこう。正直、聞くのが怖いし、今はそれはどうでもいい。
(……魔法って理不尽すぎるだろ……いや、闇魔法が理不尽なのか。死んだ後まで、他人にこき使われるなんて、可哀想すぎる)
『はい。許されない冒涜です。マスター、〈ピュリファイ〉であの女の魂ごと浄化しましょう』
(ああ。また、俺の目の代わりを頼む)
俺は、起き上がって目をつぶったまま女の方に向き直った。
「ふふふ……びっくりした? そりゃあ、するわよねえ。あたしはね不死身なのよ。この体なかなか気に入っていたけど、死体になっちゃったら、腐っちゃうものね。面倒臭いけれど、腐る前に、また新鮮な体、手に入れないといけなくなったわ……ねえ、あなたのその体、あたしにくれない?」
「冗談じゃない。この世に不死身なんて存在しない。俺がそれを証明してやるよ」
「あははは……ほんとに、何者なのよ、あんた……どうせ、宰相の秘蔵っ子ってとこでしょう? その、つかず離れず側に浮かんでいる青い光の球、それがあんたの目の代わりをしているのね?」
女がそう言った直後、視界の映像にノイズが走り、暗くなりかけた。
(っ! ナビっ、どうした?)
『……大丈夫です。女がわたしに〈魅了〉と思われる闇属性魔法を掛けようとしました』
(大丈夫なのか?)
『はい。魔法防御機能がありますので、よほど特殊な魔法でない限り問題ありません』
この女、本当に厄介だ。早いとこ片を付けないと。
俺は、さっきと同じ方法で一気に女に近づこうと考えた。が、それを予期していたのか、女はまたしても胸糞悪い方法で、それを妨害した。
「ちっ、防御したか……本当に憎たらしいガキだね……お前たち、あたしを守るんだよ」
女の声に呼応するように、倒れた男たちが立ち上がり、女の周囲を取り囲んだ。生きている人間も、意識が無ければ操ることができるのか?
しかも、複数の足音が近づいて来た。地下に言っていた連中が戻って来たようだ。
「レイナ様っ!」
四人の男たちが武器を手に、俺の背後を取り囲んだ。
「あははは……どうやら、運の尽きみたいだね。降参するなら、あたしの手下にしてやるよ、どうする?」
「あいにく、あきらめが悪い方でね……」
(ナビ、光魔法で女をけん制してくれるか?)
『お任せを』
俺は目を開けると後ろを向いた。まず、背後の男たちを先に倒そうと考えたのだ。
「そうはいかないよっ!」
女が〈ダークボール〉系の魔法を放ってくる。
俺は身体強化で難なくそれを躱しながら、男たちに近づいていく。男たちはさっと距離を取って動きながら、一人に狙いを集中させない作戦にでる。そこへ、女に操られた五人の男たちの内の二人が、俺の背後を狙って近づこうとした。
「う、がっ……」「うう……」
だが、二人の男は金色の光を浴びて、微かにうめきながらバタバタと倒れていった。ナビが光魔法(おそらくピュリファイ)を放ったのだ。
「なっ! ……こいつは本気でやばいね……」
女はそれを見てつぶやいた。そして、ゆっくりと出口の方へ移動し始めた。
『マスター、女が逃げます』
俺は、四人の男たちの一人をメイスで殴り倒したところだったが、ナビの声に反射的に体の向きを変えて跳躍した。
「逃がすかよっ!」
「あ、あ、ああ、や、やめっ……」
女は、必死に黒い光の球を放って俺を撃ち落とそうとしたが無駄だった。
「がああああっ!!」
俺は空中で女の体に蹴りを放って吹き飛ばすと、そのまま倒れ込んだ奴の上に飛び掛かって右手で顔面を掴んだ。
そして、最大限の魔力を込めて〈ピュリファイ〉をぶっ放したのだった。
「「「はっ」」」
女の声に複数の男の声が反応する。どうやら、女がこの集団のボスのようだ。そして、この部屋のどこかに、地下へ行く通路があるらしい。
「うふふふ……匂う、匂うわ。これは死んだ人間じゃない、生きた人間の匂いよ。隠れてないで出てらっしゃい、ネズミちゃん……ふふ……この辺りで隠れるとしたら……」
俺は台座の陰で生きた心地も無く、女の声を聞いていた。
「あたしにはね、魂が放つ魔力のオーラが見えるんだよ……ほら、いた。うふふ……祭壇の陰に隠れるなんて、女神さまに助けてもらう気かい?」
クソっ、見つかった! これまでで一番厄介な敵かもしれない。腹をくくって戦うしかないか。
『マスター、相手は闇属性魔法使いです。〈麻痺〉や〈魅了〉などを使うと考えなければなりません』
(ああ、そうだな。相手の目を見ないようにしないとな)
『最初から目をつぶっていきましょう』
(はあ? そんなこと、あ、そうか、〈視覚共有〉だな)
『はい。わたしがマスターの視覚になります』
俺は、目をつぶったまま祭壇の陰から出て行った。
祭壇の下に立っていたのは、いかにも秘密結社といった感じの金の刺繍入りの黒いローブに身を包んだ一団だった。そして、その一団の指揮を執っている女は、フードの端から赤い髪が覗き、いやに白い肌で真っ赤な唇をしていた。
女は、祭壇から出てきた俺を見て明らかに動揺しているようだった。
「……こいつは驚いた、子どもだったとはね……しかも、何だい、その七色のオーラは……」
「レイナ様、捕えてまいります」
黒ローブの男たちが動き出そうとするのを、女は手で制した。
「待ちな。あの子はただ者じゃない……ねえ、坊や、どうしてこんな所にいるんだい?」
「ああ、そうだな……上で魔物相手に修行してたんだよ。それで、トイレの穴を掘ろうとしたら、天井が抜けちゃって、何だろうと思って下に来てみた。簡単に言うとそんな感じ」
「貴様、ふざけてるのか?」
男たちの方は、早く俺を捕まえて始末したい様子だ。
「待ちなって。あの子、嘘はついてないよ……それじゃあ、ゾンビがいただろう? 坊やがやっつけたのかい?」
「うん、そうだね……」
「一人でかい?」
「そうだよ」
「ウソをい、っ!」
女は手下を制して、少し離れている他の男に無言で合図を送った。男は頷いて、腰からダガーナイフを抜くと、忍び足で祭壇の反対側へ移動を始めた。
「どうして目をつぶっているんだい?」
「そりゃあ……あんたの目を見たくないからだよ」
「っ! なっ、あ、がっ!!」
俺は身体強化を使って、これまでで一番のスピードで女に襲いかかった。恐らく一秒の半分も掛かっていなかっただろう。
完全に不意を突かれた女の胸に、俺のメイスが突き刺さり、血が噴き出した。周囲の男たちはあまりの出来事に、動転して動けなかった。
「ひっ、うがあああっ!」
「た、たすけ……がはっ!」
瞬く間に二人の男を倒し、残りの三人に向き合う。
「き、貴様、何者だっ!」
「さっき言った通りだよ。修行中の少年エックス」
グズグズしていると、地下に向かった連中が戻って来る。俺は跳躍しながら空気爆弾をイメージして、魔力を集中した。
「エアーボムッ!」
三個の圧縮された空気の球が、三人の男たちに襲い掛かった。ボンッという衝撃音と共に、男たちは床に叩きつけられて気を失った。初めて試みた魔法だったが、効果抜群で、なかなか使い勝手が良い魔法だ。
『マスターッ、後ろっ!』
ナビの声と同時に、俺は空中で体を丸めながら飛んできたナイフを避け、床に着地する衝撃を和らげながら転がった。
「やってくれたわね……せっかくいい体を手に入れたのに、心臓を潰されたんじゃ、もう使えないじゃない」
は? お、俺はいったい何を見ているんだ? さっき、確かに心臓を一突きして倒したはずの女が、胸にぽっかり空いた穴から血を流しながら、立ち上がってじゃべっている……。
『どうやら、自分自身をゾンビ化したようです』
(はあ? 待て待て、自分に闇魔法を掛けて隷属化したって言うのか? じゃあ、自分という主体はどうなったんだよ? 誰が自分に命令を下しているんだ?)
『誰か他の者の魂に自分の魂を憑依させれば、可能です。例えば、わたしとマスタ……いえ、わたしは決してマスターに憑依しているのではありませんが、二つの魂が隷属関係で結びついているとしたら、死んだ体の持ち主の魂を使って動かすことは可能なのです』
ナビさん、一瞬言い淀んだな。じゃあ、俺とお前はどう結びついているんだ、と訊きたかったが、やめておこう。正直、聞くのが怖いし、今はそれはどうでもいい。
(……魔法って理不尽すぎるだろ……いや、闇魔法が理不尽なのか。死んだ後まで、他人にこき使われるなんて、可哀想すぎる)
『はい。許されない冒涜です。マスター、〈ピュリファイ〉であの女の魂ごと浄化しましょう』
(ああ。また、俺の目の代わりを頼む)
俺は、起き上がって目をつぶったまま女の方に向き直った。
「ふふふ……びっくりした? そりゃあ、するわよねえ。あたしはね不死身なのよ。この体なかなか気に入っていたけど、死体になっちゃったら、腐っちゃうものね。面倒臭いけれど、腐る前に、また新鮮な体、手に入れないといけなくなったわ……ねえ、あなたのその体、あたしにくれない?」
「冗談じゃない。この世に不死身なんて存在しない。俺がそれを証明してやるよ」
「あははは……ほんとに、何者なのよ、あんた……どうせ、宰相の秘蔵っ子ってとこでしょう? その、つかず離れず側に浮かんでいる青い光の球、それがあんたの目の代わりをしているのね?」
女がそう言った直後、視界の映像にノイズが走り、暗くなりかけた。
(っ! ナビっ、どうした?)
『……大丈夫です。女がわたしに〈魅了〉と思われる闇属性魔法を掛けようとしました』
(大丈夫なのか?)
『はい。魔法防御機能がありますので、よほど特殊な魔法でない限り問題ありません』
この女、本当に厄介だ。早いとこ片を付けないと。
俺は、さっきと同じ方法で一気に女に近づこうと考えた。が、それを予期していたのか、女はまたしても胸糞悪い方法で、それを妨害した。
「ちっ、防御したか……本当に憎たらしいガキだね……お前たち、あたしを守るんだよ」
女の声に呼応するように、倒れた男たちが立ち上がり、女の周囲を取り囲んだ。生きている人間も、意識が無ければ操ることができるのか?
しかも、複数の足音が近づいて来た。地下に言っていた連中が戻って来たようだ。
「レイナ様っ!」
四人の男たちが武器を手に、俺の背後を取り囲んだ。
「あははは……どうやら、運の尽きみたいだね。降参するなら、あたしの手下にしてやるよ、どうする?」
「あいにく、あきらめが悪い方でね……」
(ナビ、光魔法で女をけん制してくれるか?)
『お任せを』
俺は目を開けると後ろを向いた。まず、背後の男たちを先に倒そうと考えたのだ。
「そうはいかないよっ!」
女が〈ダークボール〉系の魔法を放ってくる。
俺は身体強化で難なくそれを躱しながら、男たちに近づいていく。男たちはさっと距離を取って動きながら、一人に狙いを集中させない作戦にでる。そこへ、女に操られた五人の男たちの内の二人が、俺の背後を狙って近づこうとした。
「う、がっ……」「うう……」
だが、二人の男は金色の光を浴びて、微かにうめきながらバタバタと倒れていった。ナビが光魔法(おそらくピュリファイ)を放ったのだ。
「なっ! ……こいつは本気でやばいね……」
女はそれを見てつぶやいた。そして、ゆっくりと出口の方へ移動し始めた。
『マスター、女が逃げます』
俺は、四人の男たちの一人をメイスで殴り倒したところだったが、ナビの声に反射的に体の向きを変えて跳躍した。
「逃がすかよっ!」
「あ、あ、ああ、や、やめっ……」
女は、必死に黒い光の球を放って俺を撃ち落とそうとしたが無駄だった。
「がああああっ!!」
俺は空中で女の体に蹴りを放って吹き飛ばすと、そのまま倒れ込んだ奴の上に飛び掛かって右手で顔面を掴んだ。
そして、最大限の魔力を込めて〈ピュリファイ〉をぶっ放したのだった。
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