25 / 84
24 辺境を吹き抜ける風
しおりを挟む
※ 本日から、新しい章が始まります。成長した主人公リーリエの活躍を、楽しみにしていてください。
今後とも、なお一層の応援をよろしくお願いいたします。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
《第三者視点》
海の方から吹き寄せる湿った風が、辺境の山々にぶつかり、巨大な雲を作り、すべてを押し流すような豪雨となって地上に降り注いでいた。
窓から外を眺めていた少女は、ときおり光る稲妻と轟く雷鳴に小さな叫び声を上げながらも、窓から離れようとしなかった。
「ああ、もう、頭にくる……せっかく昨日ナスの苗を植えたのに、きっと流されてしまうわ」
そう言って地団太踏むのは、美しい銀色の髪が背中の中ほどまで達し、麻の質素な寝巻を着たすらりと手足の長い美少女だった。
その、天使もかくや、という少女を眺めながら、愛らしい見目と言葉とのギャップに思わ
ず苦笑するのは、少女の着替えを手にした、これも妖艶と表現するにふさわしい美貌を持つ妙齢のメイドだった。
「お嬢様、朝食に遅れますよ。早くお着替えを」
「はあい……それにしても、いつまでこの雨は続くのかしらね……魔物狩りにも行けないじゃない」
少女は、メイドに着替えを手伝ってもらいながら、ブツブツと不満を口にする。
魔物もきっとホッとしていますよ、と心の中でつぶやきながら、メイドは愛しいご主人様の髪を優しくくしけずり、水色のリボンでふんわりと束ねるのだった。
《リーリエ視点》
「お父さん、お母さん、おばあちゃん、ロナン、おはようございます」
「ああ、おはよう、リーリエ」
「おはよう、天使ちゃん。んん、今日も可愛いわ」
「姉さま、おはようございます」
「おはよう。夕べは眠れたかい? 雨や雷の音がひどかっただろう?」
「それよ、おばあちゃん。昨日植えたナスの苗、たぶん全滅じゃない?」
私は、自分の席に座りながら隣の席の祖母に不満をぶつけた。
「ああ、たぶんね。でも、農業をやっていれば、それは日常茶飯事のことなんだよ。神様は私たちに何度も試練を与える。でも、それにめげずに立ち上がった者だけが、収穫というご褒美をもらえるんだよ」
祖母の言葉に、私は何度も頷く。
「うん、そうだね。でも、人間もバカじゃないよ。殴られっぱなしなんて、私の性に合わないわ。ふふん、見てなさい、神様、負けないんだから……」
そう言って笑みを浮かべる私を、祖母も他の家族も、今度は何をするつもりなのだろうと、期待と不安が半々の顔で見つめるのだった。
私、リーリエは十歳になりました。転生してから、もう十年の月日が流れたんだね。月並みだけど、早いようで、なんかいろいろあって、すごく長かったようにも感じる。
私たち一家は、まだ母の実家であるバローズ家に居候をしている。でも、最近は伯父さん一家の態度も以前ほど冷たいものではない。というのも、私たちは空き地を耕して見事な菜園を作り、日々の食卓に新鮮な野菜を提供していた(もちろん伯父さん一家にもおすそわけしていた)し、お父さん、私、プラムでパーティを組み、三日に一度の割合で領地内や少し遠くまで遠征して、魔物や野生の獣を狩り、肉を提供したり、素材を売ったお金で月々の家賃も十分に払っていたからだ。
もちろん、貯金もしていて、なるべく早く領都に住居を見つけて引っ越そうと計画している。
さて、その引っ越しとも関係あるんだけど、私たちに今必要なのは、ずばり、お金だ。ああ、前世を思い出すわ。前世の私も、常にお金が欲しいって願っていたなあ……。
……って、いやいや、懐かしんでいる場合ではない。ここに来た頃は、何か《特産品》をと考えていたけど、ここには本当に何もないのよ。チーズはどうか、クリームを作ってみたら、なんて思ってもみたけど、量産できるほど牛はいないし、道具を一から作るのも大変なので、今のところ断念している。でも、この世界のお菓子の進化のためにも、いつかは作るつもりだ。
じゃあ、何でお金を儲けるか。実は、すごいものがあるのよ。でも、これを売るとなると、実に面倒くさいことになるのが目に見えているのよねえ。
え、もったいぶらないで早く言え? 分かったわ、じゃあ言うわよ。それは、《マジックバッグ》です。ジャジャーン♪……何、その疑いの目、本当なんだからね。私、《空間魔法》を使えるようになったんだもん。ふふん、すごいでしょう?
きっかけは、例の「土魔法で穴を掘ったときの土はどこに消えるのか問題」だったの。あれから、何度も土属性魔法を使って、考え、実験を繰り返して、ようやく分かったのよ。やっぱり、鍵になるのは〈無属性魔法〉だった。
つまりね、たいていの土魔法を使う人は、呪文とかに気を取られて、魔法を発動させる場所をきちんと数値化していないのよ。単に目視と大雑把なイメージで発動しているのよね。だから、かなり魔力を無駄にしてるし、例えば、穴は掘れても、掘った後の土はその場にばらまかれた状態にしかならないの。だから、穴を元に戻す時は、そこら辺の土を持って来なければならないってわけ。
それに対して、私は、最初から無意識に、魔法を発動させる場所を数値で指定していたのよ(これって、たぶん前世が事務職だった名残りね)。例えば、穴を掘る場合でも、自分を起点に〇メートル先に、直径〇メートル、深さ〇メートルの穴を掘れっていう感じでね。そうすると、ここが不思議な点なんだけど、土魔法の他にどうやら無属性魔法も同時に発動するらしくて、まず無属性魔法がきちんと数値通りの範囲を囲んで、魔力を無駄なく発動させてくれて、おまけに余剰の空間に空きスペースまで作ってくれるらしいのよ。つまり、穴の上に掘った土を収納するスペースができて、自動的にそのスペースに土は移動するらしいの。
どうして、このことが分かったかというと、それは実験中に偶然起こった出来事からだったの。
領都から帰った私は、上記の問題を解明しようと、実験を始めた。まず、穴に戻した土は、本当にそこにあった土なのか、を確認しようと思って、畑のそばの小さな空き地で焚火(たきび)をしたの。その焚火を含む地面に穴を掘って、元に戻すっていう実験ね。もし、元の地面がそのまま元の戻ったとしたら、焚火も当然そのまま戻るはずよね。
そして実験したら、予想通り、いったん焚火とその下の土はどこかに消えた後、元に戻したときには、ちゃんと焚火も元に戻ったのよ。
こうなると、やはり、掘った土はいったんどこか別の空間に収納された、としか考えられなかった。
私が、そのことに困惑して考え込んでいた時よ、遠くからアラン叔父さんの叫び声が聞こえてきたの。
「おいっ、火が草に燃え移っているぞ! 早く、水を掛けて消せっ!」
私がその声に驚いて焚火の方を見ると、確かにそばの枯れた草に火が燃え移って広がろうとしていた。私は慌てて水を汲みに行こうとしたが、それでは間に合わずに木に燃え移るかもしれない、そう考えて、とっさに燃えている一帯の地面に穴を掘ったのよ。それで火は消せたんだけど、叔父さんには、私が魔法を使えるってことがばれちゃったのよね。
で、その時、穴を元に戻そうとして気づいたの、穴の中に焚火の燃え残りがくすぶっていることに……。
後で考えて、私は重大な事実に気づいたのよ。『きちんと数値化とイメージで発動した魔法』と『大雑把に発動した魔法』には、結果として大きな違いが生じるってことに。
一般の魔法使いは、呪文をなるべく早く唱えようとして、大雑把な魔法を発動しているんじゃないか。だから、掘った土はその近くにばらまかれていて、それを誰も不思議に感じなかったのだ。それに対して、私は無詠唱できちんと数字とイメージを使って発動しているので、『空き空間に土が収納される』という現象が起きた。じゃあ、その現象を引き起こしているものは何か。
そこまで考えた時、私は自分のステータス画面で、〈無属性魔法〉をクリックしたときのことを思い出したのよ。そこには、確かこう書いてあった。
『純粋な魔力そのものを操作することによって、各属性魔法を補助し、魔法の精度を高める働きを持つ。
〈魔力感知〉、〈結界〉、〈空間〉などの魔法の開発、操作に使用できる。』
もう、間違いない、私は土魔法を使う時に、同時に無属性魔法も使っていたんだ。「土が消える」という現象も、私がイメージしたことを無属性魔法が具現化していただけのことだったのである。無属性魔法は、自動的に他属性魔法の補助をし、なおかつ、それ独自にも〈魔力感知〉、〈結界〉、〈空間〉などの魔法を開発、操作できるということなのだ。
これって、すごいことだし、この発見て、もしかすると《世紀の大発見》じゃないかしら、と五歳の私は小さな体を震わせていたのでした。
というのが、五年前の出来事で、それから私とプラムは、夢中になって〈無属性魔法〉の開発と練習に励んだわ。その結果、何と、今では二人とも〈魔力感知〉、〈結界〉、〈空間〉を自由に扱えるようになったのですよ。ふふふ、どう、驚いた?
今後とも、なお一層の応援をよろしくお願いいたします。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
《第三者視点》
海の方から吹き寄せる湿った風が、辺境の山々にぶつかり、巨大な雲を作り、すべてを押し流すような豪雨となって地上に降り注いでいた。
窓から外を眺めていた少女は、ときおり光る稲妻と轟く雷鳴に小さな叫び声を上げながらも、窓から離れようとしなかった。
「ああ、もう、頭にくる……せっかく昨日ナスの苗を植えたのに、きっと流されてしまうわ」
そう言って地団太踏むのは、美しい銀色の髪が背中の中ほどまで達し、麻の質素な寝巻を着たすらりと手足の長い美少女だった。
その、天使もかくや、という少女を眺めながら、愛らしい見目と言葉とのギャップに思わ
ず苦笑するのは、少女の着替えを手にした、これも妖艶と表現するにふさわしい美貌を持つ妙齢のメイドだった。
「お嬢様、朝食に遅れますよ。早くお着替えを」
「はあい……それにしても、いつまでこの雨は続くのかしらね……魔物狩りにも行けないじゃない」
少女は、メイドに着替えを手伝ってもらいながら、ブツブツと不満を口にする。
魔物もきっとホッとしていますよ、と心の中でつぶやきながら、メイドは愛しいご主人様の髪を優しくくしけずり、水色のリボンでふんわりと束ねるのだった。
《リーリエ視点》
「お父さん、お母さん、おばあちゃん、ロナン、おはようございます」
「ああ、おはよう、リーリエ」
「おはよう、天使ちゃん。んん、今日も可愛いわ」
「姉さま、おはようございます」
「おはよう。夕べは眠れたかい? 雨や雷の音がひどかっただろう?」
「それよ、おばあちゃん。昨日植えたナスの苗、たぶん全滅じゃない?」
私は、自分の席に座りながら隣の席の祖母に不満をぶつけた。
「ああ、たぶんね。でも、農業をやっていれば、それは日常茶飯事のことなんだよ。神様は私たちに何度も試練を与える。でも、それにめげずに立ち上がった者だけが、収穫というご褒美をもらえるんだよ」
祖母の言葉に、私は何度も頷く。
「うん、そうだね。でも、人間もバカじゃないよ。殴られっぱなしなんて、私の性に合わないわ。ふふん、見てなさい、神様、負けないんだから……」
そう言って笑みを浮かべる私を、祖母も他の家族も、今度は何をするつもりなのだろうと、期待と不安が半々の顔で見つめるのだった。
私、リーリエは十歳になりました。転生してから、もう十年の月日が流れたんだね。月並みだけど、早いようで、なんかいろいろあって、すごく長かったようにも感じる。
私たち一家は、まだ母の実家であるバローズ家に居候をしている。でも、最近は伯父さん一家の態度も以前ほど冷たいものではない。というのも、私たちは空き地を耕して見事な菜園を作り、日々の食卓に新鮮な野菜を提供していた(もちろん伯父さん一家にもおすそわけしていた)し、お父さん、私、プラムでパーティを組み、三日に一度の割合で領地内や少し遠くまで遠征して、魔物や野生の獣を狩り、肉を提供したり、素材を売ったお金で月々の家賃も十分に払っていたからだ。
もちろん、貯金もしていて、なるべく早く領都に住居を見つけて引っ越そうと計画している。
さて、その引っ越しとも関係あるんだけど、私たちに今必要なのは、ずばり、お金だ。ああ、前世を思い出すわ。前世の私も、常にお金が欲しいって願っていたなあ……。
……って、いやいや、懐かしんでいる場合ではない。ここに来た頃は、何か《特産品》をと考えていたけど、ここには本当に何もないのよ。チーズはどうか、クリームを作ってみたら、なんて思ってもみたけど、量産できるほど牛はいないし、道具を一から作るのも大変なので、今のところ断念している。でも、この世界のお菓子の進化のためにも、いつかは作るつもりだ。
じゃあ、何でお金を儲けるか。実は、すごいものがあるのよ。でも、これを売るとなると、実に面倒くさいことになるのが目に見えているのよねえ。
え、もったいぶらないで早く言え? 分かったわ、じゃあ言うわよ。それは、《マジックバッグ》です。ジャジャーン♪……何、その疑いの目、本当なんだからね。私、《空間魔法》を使えるようになったんだもん。ふふん、すごいでしょう?
きっかけは、例の「土魔法で穴を掘ったときの土はどこに消えるのか問題」だったの。あれから、何度も土属性魔法を使って、考え、実験を繰り返して、ようやく分かったのよ。やっぱり、鍵になるのは〈無属性魔法〉だった。
つまりね、たいていの土魔法を使う人は、呪文とかに気を取られて、魔法を発動させる場所をきちんと数値化していないのよ。単に目視と大雑把なイメージで発動しているのよね。だから、かなり魔力を無駄にしてるし、例えば、穴は掘れても、掘った後の土はその場にばらまかれた状態にしかならないの。だから、穴を元に戻す時は、そこら辺の土を持って来なければならないってわけ。
それに対して、私は、最初から無意識に、魔法を発動させる場所を数値で指定していたのよ(これって、たぶん前世が事務職だった名残りね)。例えば、穴を掘る場合でも、自分を起点に〇メートル先に、直径〇メートル、深さ〇メートルの穴を掘れっていう感じでね。そうすると、ここが不思議な点なんだけど、土魔法の他にどうやら無属性魔法も同時に発動するらしくて、まず無属性魔法がきちんと数値通りの範囲を囲んで、魔力を無駄なく発動させてくれて、おまけに余剰の空間に空きスペースまで作ってくれるらしいのよ。つまり、穴の上に掘った土を収納するスペースができて、自動的にそのスペースに土は移動するらしいの。
どうして、このことが分かったかというと、それは実験中に偶然起こった出来事からだったの。
領都から帰った私は、上記の問題を解明しようと、実験を始めた。まず、穴に戻した土は、本当にそこにあった土なのか、を確認しようと思って、畑のそばの小さな空き地で焚火(たきび)をしたの。その焚火を含む地面に穴を掘って、元に戻すっていう実験ね。もし、元の地面がそのまま元の戻ったとしたら、焚火も当然そのまま戻るはずよね。
そして実験したら、予想通り、いったん焚火とその下の土はどこかに消えた後、元に戻したときには、ちゃんと焚火も元に戻ったのよ。
こうなると、やはり、掘った土はいったんどこか別の空間に収納された、としか考えられなかった。
私が、そのことに困惑して考え込んでいた時よ、遠くからアラン叔父さんの叫び声が聞こえてきたの。
「おいっ、火が草に燃え移っているぞ! 早く、水を掛けて消せっ!」
私がその声に驚いて焚火の方を見ると、確かにそばの枯れた草に火が燃え移って広がろうとしていた。私は慌てて水を汲みに行こうとしたが、それでは間に合わずに木に燃え移るかもしれない、そう考えて、とっさに燃えている一帯の地面に穴を掘ったのよ。それで火は消せたんだけど、叔父さんには、私が魔法を使えるってことがばれちゃったのよね。
で、その時、穴を元に戻そうとして気づいたの、穴の中に焚火の燃え残りがくすぶっていることに……。
後で考えて、私は重大な事実に気づいたのよ。『きちんと数値化とイメージで発動した魔法』と『大雑把に発動した魔法』には、結果として大きな違いが生じるってことに。
一般の魔法使いは、呪文をなるべく早く唱えようとして、大雑把な魔法を発動しているんじゃないか。だから、掘った土はその近くにばらまかれていて、それを誰も不思議に感じなかったのだ。それに対して、私は無詠唱できちんと数字とイメージを使って発動しているので、『空き空間に土が収納される』という現象が起きた。じゃあ、その現象を引き起こしているものは何か。
そこまで考えた時、私は自分のステータス画面で、〈無属性魔法〉をクリックしたときのことを思い出したのよ。そこには、確かこう書いてあった。
『純粋な魔力そのものを操作することによって、各属性魔法を補助し、魔法の精度を高める働きを持つ。
〈魔力感知〉、〈結界〉、〈空間〉などの魔法の開発、操作に使用できる。』
もう、間違いない、私は土魔法を使う時に、同時に無属性魔法も使っていたんだ。「土が消える」という現象も、私がイメージしたことを無属性魔法が具現化していただけのことだったのである。無属性魔法は、自動的に他属性魔法の補助をし、なおかつ、それ独自にも〈魔力感知〉、〈結界〉、〈空間〉などの魔法を開発、操作できるということなのだ。
これって、すごいことだし、この発見て、もしかすると《世紀の大発見》じゃないかしら、と五歳の私は小さな体を震わせていたのでした。
というのが、五年前の出来事で、それから私とプラムは、夢中になって〈無属性魔法〉の開発と練習に励んだわ。その結果、何と、今では二人とも〈魔力感知〉、〈結界〉、〈空間〉を自由に扱えるようになったのですよ。ふふふ、どう、驚いた?
332
あなたにおすすめの小説
巻き込まれて異世界召喚? よくわからないけど頑張ります。 〜JKヒロインにおばさん呼ばわりされたけど、28才はお姉さんです〜
トイダノリコ
ファンタジー
会社帰りにJKと一緒に異世界へ――!?
婚活のために「料理の基本」本を買った帰り道、28歳の篠原亜子は、通りすがりの女子高生・星野美咲とともに突然まぶしい光に包まれる。
気がつけばそこは、海と神殿の国〈アズーリア王国〉。
美咲は「聖乙女」として大歓迎される一方、亜子は「予定外に混ざった人」として放置されてしまう。
けれど世界意識(※神?)からのお詫びとして特殊能力を授かった。
食材や魔物の食用可否、毒の有無、調理法までわかるスキル――〈料理眼〉!
「よし、こうなったら食堂でも開いて生きていくしかない!」
港町の小さな店〈潮風亭〉を拠点に、亜子は料理修行と新生活をスタート。
気のいい夫婦、誠実な騎士、皮肉屋の魔法使い、王子様や留学生、眼帯の怪しい男……そして、彼女を慕う男爵令嬢など個性豊かな仲間たちに囲まれて、"聖乙女イベントの裏側”で、静かに、そしてたくましく人生を切り拓く異世界スローライフ開幕。
――はい。静かに、ひっそり生きていこうと思っていたんです。私も.....(アコ談)
*AIと一緒に書いています*
転生ヒロインは不倫が嫌いなので地道な道を選らぶ
karon
ファンタジー
デビュタントドレスを見た瞬間アメリアはかつて好きだった乙女ゲーム「薔薇の言の葉」の世界に転生したことを悟った。
しかし、攻略対象に張り付いた自分より身分の高い悪役令嬢と戦う危険性を考え、攻略対象完全無視でモブとくっつくことを決心、しかし、アメリアの思惑は思わぬ方向に横滑りし。
掃除婦に追いやられた私、城のゴミ山から古代兵器を次々と発掘して国中、世界中?がざわつく
タマ マコト
ファンタジー
王立工房の魔導測量師見習いリーナは、誰にも測れない“失われた魔力波長”を感じ取れるせいで奇人扱いされ、派閥争いのスケープゴートにされて掃除婦として城のゴミ置き場に追いやられる。
最底辺の仕事に落ちた彼女は、ゴミ山の中から自分にだけ見える微かな光を見つけ、それを磨き上げた結果、朽ちた金属片が古代兵器アークレールとして完全復活し、世界の均衡を揺るがす存在としての第一歩を踏み出す。
老女召喚〜聖女はまさかの80歳?!〜城を追い出されちゃったけど、何か若返ってるし、元気に異世界で生き抜きます!〜
二階堂吉乃
ファンタジー
瘴気に脅かされる王国があった。それを祓うことが出来るのは異世界人の乙女だけ。王国の幹部は伝説の『聖女召喚』の儀を行う。だが現れたのは1人の老婆だった。「召喚は失敗だ!」聖女を娶るつもりだった王子は激怒した。そこら辺の平民だと思われた老女は金貨1枚を与えられると、城から追い出されてしまう。実はこの老婆こそが召喚された女性だった。
白石きよ子・80歳。寝ていた布団の中から異世界に連れてこられてしまった。始めは「ドッキリじゃないかしら」と疑っていた。頼れる知り合いも家族もいない。持病の関節痛と高血圧の薬もない。しかし生来の逞しさで異世界で生き抜いていく。
後日、召喚が成功していたと分かる。王や重臣たちは慌てて老女の行方を探し始めるが、一向に見つからない。それもそのはず、きよ子はどんどん若返っていた。行方不明の老聖女を探す副団長は、黒髪黒目の不思議な美女と出会うが…。
人の名前が何故か映画スターの名になっちゃう天然系若返り聖女の冒険。全14話+間話8話。
30代社畜の私が1ヶ月後に異世界転生するらしい。
ひさまま
ファンタジー
前世で搾取されまくりだった私。
魂の休養のため、地球に転生したが、地球でも今世も搾取されまくりのため魂の消滅の危機らしい。
とある理由から元の世界に戻るように言われ、マジックバックを自称神様から頂いたよ。
これで地球で買ったものを持ち込めるとのこと。やっぱり夢ではないらしい。
取り敢えず、明日は退職届けを出そう。
目指せ、快適異世界生活。
ぽちぽち更新します。
作者、うっかりなのでこれも買わないと!というのがあれば教えて下さい。
脳内の空想を、つらつら書いているのでお目汚しな際はごめんなさい。
魔法が使えない令嬢は住んでいた小屋が燃えたので家出します
怠惰るウェイブ
ファンタジー
グレイの世界は狭く暗く何よりも灰色だった。
本来なら領主令嬢となるはずの彼女は領主邸で住むことを許されず、ボロ小屋で暮らしていた。
彼女はある日、棚から落ちてきた一冊の本によって人生が変わることになる。
世界が色づき始めた頃、ある事件をきっかけに少女は旅をすることにした。
喋ることのできないグレイは旅を通して自身の世界を色付けていく。
『追放令嬢は薬草(ハーブ)に夢中 ~前世の知識でポーションを作っていたら、聖女様より崇められ、私を捨てた王太子が泣きついてきました~』
とびぃ
ファンタジー
追放悪役令嬢の薬学スローライフ ~断罪されたら、そこは未知の薬草宝庫(ランクS)でした。知識チートでポーション作ってたら、王都のパンデミックを救う羽目に~
-第二部(11章~20章)追加しました-
【あらすじ】
「貴様を追放する! 魔物の巣窟『霧深き森』で、朽ち果てるがいい!」
王太子の婚約者ソフィアは、卒業パーティーで断罪された。 しかし、その顔に絶望はなかった。なぜなら、その「断罪劇」こそが、彼女の完璧な計画だったからだ。
彼女の魂は、前世で薬学研究に没頭し過労死した、日本の研究者。 王妃の座も権力闘争も、彼女には退屈な枷でしかない。 彼女が求めたのはただ一つ——誰にも邪魔されず、未知の植物を研究できる「アトリエ」だった。
追放先『霧深き森』は「死の土地」。 だが、チート能力【植物図鑑インターフェイス】を持つソフィアにとって、そこは未知の薬草が群生する、最高の「研究フィールド(ランクS)」だった!
石造りの廃屋を「アトリエ」に改造し、ガラクタから蒸留器を自作。村人を救い、薬師様と慕われ、理想のスローライフ(研究生活)が始まる。 だが、その平穏は長く続かない。 王都では、王宮薬師長の陰謀により、聖女の奇跡すら効かないパンデミック『紫死病』が発生していた。 ソフィアが開発した『特製回復ポーション』の噂が王都に届くとき、彼女の「研究成果」を巡る、新たな戦いが幕を開ける——。
【主な登場人物】
ソフィア・フォン・クライネルト 本作の主人公。元・侯爵令嬢。魂は日本の薬学研究者。 合理的かつ冷徹な思考で、スローライフ(研究)を妨げる障害を「薬学」で排除する。未知の薬草の解析が至上の喜び。
ギルバート・ヴァイス 王宮魔術師団・研究室所属の魔術師。 ソフィアの「科学(薬学)」に魅了され、助手(兼・共同研究者)としてアトリエに入り浸る知的な理解者。
アルベルト王太子 ソフィアの元婚約者。愚かな「正義」でソフィアを追放した張本人。王都の危機に際し、薬を強奪しに来るが……。
リリア 無力な「聖女」。アルベルトに庇護されるが、本物の災厄の前では無力な「駒」。
ロイド・バルトロメウス 『天秤と剣(スケイル&ソード)商会』の会頭。ソフィアに命を救われ、彼女の「薬学」の価値を見抜くビジネスパートナー。
【読みどころ】
「悪役令嬢追放」から始まる、痛快な「ざまぁ」展開! そして、知識チートを駆使した本格的な「薬学(ものづくり)」と、理想の「アトリエ」開拓。 科学と魔法が融合し、パンデミックというシリアスな災厄に立ち向かう、読み応え抜群の薬学ファンタジーをお楽しみください。
攻略. 解析. 分離. 制作. が出来る鑑定って何ですか?
mabu
ファンタジー
平民レベルの鑑定持ちと婚約破棄されたらスキルがチート化しました。
乙ゲー攻略?製産チートの成り上がり?いくらチートでもソレは無理なんじゃないでしょうか?
前世の記憶とかまで分かるって神スキルですか?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる