The world is mine

ゆぅちゃん

文字の大きさ
26 / 27

魔女と宝探し編

しおりを挟む

魔女の不気味な顔が目の前に来た時
亞希の名前を呼ぶ聞き慣れた声が聞こえた。

「…き...あ…...

亞希!!」

ビクッっと体を大きく震わせて反応する。
目の前にいた、あの魔女の顔はなく
そこには心配そうに見つめるはやとの顔があった。

「......はやと...」

「亞希…大丈夫??
顔色…よくないよ??俺たちがいない間に何かあった?
ロック…とか??」

「...夢か...」

「えっ?なんだって??」

「えっ...あー…大丈夫だよ。」

亞希がはやとにそう言うとホッとしたのか
心配な表情から笑顔をこぼす。

「そっかっ!!よかった。」

亞希は少しムスッとした顔ではやとに問う。

「カノンはどうした??」

「えっ?カッ…あぁーー
俺が鈴を最初に拾った場所へ先に行ってもらってる。
中央の中庭なんだけどな…もぉー待ってるんじゃないかな?」

「......」


「ほら!元はと言えば、拾った所を調べに来たわけだし!
変な奴らに邪魔されて遅くなったけど
調べるなら、亞希がいないとねー!!…って…」

「......」

先程よりももっとムスッとした亞希がはやとを見つめる。

「えっと...あの...
その...えっと...もっ...
もしかして...いや、絶対...
怒ってるよね?おいてけぼりにした事...
怒ってるよね?...いや怒ってますね...
ごっ...ごめんね...」

「...フッ...別にっ
怒ってないわょ。
私の心の広さ舐めないでくれる?」

「ホントに?」

「あぁ、ホントだ。」

「本当に?
本当の本当に怒ってない??」

はやとのしつこい問に亞希はプチンと切れてしまい
舞台の上に立ってはやとを見下ろし
怒りの表情MAXではやとに言った。

「怒ってねぇーってしつこいなっ。」

※挿絵が使ってみたかったんです。(笑)

その顔にはやとすっかりビビってそれ以上は亞希に聞くことをやめた。

「はぃ~~~ゔ...」

「はぁ…ったく…早く行くぞ?
カノン待たせているんでしょう?」

「ぅっぅん...」

「行くわよ?」

亞希はぴょんっと舞台から飛び降りると
スタスタと先を歩きながら
ブツブツと文句を言い体育館の出口へ向かった。

「犬のクセに私を置き去りにしやがって…
全く…そのおかげで胸クソ悪い夢まで見せられた。
躾のなってない犬はこうだから嫌なんだ!」

「...何が怒ってないだよ…
ちゃんと怒ってんじゃん...犬って...」

はやとが亞希の後ろ姿にボソッと愚痴を漏らす。

「あ゛────っ!!!」

「!?ナニゴト!?」

「何ボケーっと突っ立ってるんだ!!
早く中央の…?そこに案内しろ!!
私を先に行かすな!!」

「ワーンごめんなさぁーい
サキニイッタノアキジャン...
あっ!亞希待って!!」

「なんだ!!」

「銃!!たっくん銃忘れたって…どこだろ。」

はやとはキョロキョロと辺りを見回してたくとの拳銃を見つけると
拾って亞希を追いかけた。

............

.........

......

...

「やっぱり銃ってかっこいいよなぁ~♪」

「そうか?」

「女の子にはわからないんだよ!」

「...女の子...」

「っていうか、なんで2丁も忘れてくかなぁ…」

「なぁ、はやと。まだなのか?」

「んー少し遠回りしてる。」

「なぜだ??」

「んーまぁー色々??」

「......じゃー...
カノンとはまだ話はしていないのか??」

「ぅん!そりゃだって亞希も居なかったし…
あと、亞希はまだの事もまだ全然なんだろ??
俺も久しぶりってわけじゃないけど…だから
一緒に話して聞いた方が少しは何か
亞希も分かるんじゃないかなぁーって
思ったんだぁー!」

「まぁーそれもそうかもしれないな...」

「───ってのもあるんだけど
ソレは口実...俺もまだ怖いのかも。
だから自分の頭とか整理したくて…
この遠回りもきっと…逃げてるのかも。」

亞希はそんなはやとのどこか寂しげな顔を見つめ
はやとの話を聞いた。

「付き合うぞ。その遠回り。」

「ありがと…亞希…」

「玩具箱から出れたこと…すごく嬉しいんだ。
亞希に落とされたけど、それでも…
無事に出れたことにゎ感謝してるし
それに、成長しているけど
たっくんだってまた俺の側に居てくれるし…
きっと俺自身、まだ落ちる前気分なんだろうね…
まだ全然実感わかなくてさ…これだけの変化見てるのにね…」

はやとの不安紛れたその笑顔に亞希は少し心配になった。

「亞希!銃、1個もらっちゃおっか!」

「え?」

「ばれないばれない!一つしか見つかんなかったってことで!!」

「怒られても私は知らないからな…」

「平気、平気!」

はやとそう言ってズボンの後ろのポケットに拳銃を入れた。
するとザワァっと風が木々を撫でる音が聞こえた。
何かの花びらが亞希の頬を掠る。
ぼーっと校舎と校舎の間に広がる中庭の風景に亞希は動かずじっと見つめていた。

「あったっくーーん!!
どう?なにか見つかった??」

「あぁ、そうだな…」

「アッこれ!お届けものね!一つしかなかったよ?」

「そうなのか…ありがとう。」

「じゃーハンコ下さーい!」

「はぃはぃ、そうだはやと、お前が拾った場所付近に
血のようなものがあった。」

「血ぃー!?
そんなものあったっけなぁ…
だってさぁー!亞希ぃー??」

はやとが、呼んでもその場を動こうとしない亞希。
そんな亞希に駆け寄ると
亞希は小さな声で言った。

「......。」

「亞希...?」

「はやとココだ…声が、小さくてそのせいで私も全然気づけなかった。」

「??」

「ここの木々や池、花たちに、少しづつ宿っていって私の事をココでずっと待っていたんだって…」

「亞希...??」

はやとが亞希の肩を掴もうと手を伸ばした時
亞希はまた、パァァっと消えてしまった。
するとサァーーっと風が吹く中庭に咲く花が揺られ花びらを舞わせた。
はやととたくとの視界が花びらで一瞬隠れると
あたりの風景が先程とは違っていた。
するととおくの方から声が聞こえた。

「おはよー…!」

はやととたくとは驚きを隠せずにいた。

「どーゆー事なんだ??これは…
あんなだった校舎が見違えるほどキレイに…
体育館だってまるで…俺が通ってた頃より少し綺麗だ…
一体どうなってるんだ!?
もしかして…コレも亞希の記憶なのか…!?」

「あっ先生ー!」

そう声が聞こえた時、見覚えのある女の子が目の前を通った。

「おはよーございまーーす!」

「あっ...き?」

幼い亞希が向かった先にはまた、はやとには見覚えのある人がいた。

「あら、亞希、今日は早いのね、いい子よ…」

「ぅん!」

「......誰か…いる…亞希と…もう1人…
あの声...聞き覚えが…ある...」

─────────ドクン─────────

『いらっしゃい………』

─────────ドクン─────────

「あの時…初めて亞希の記憶を見た時…夢に出てきた…女の人…」

ドクン...ドクン...ドクン...ドクン...

「何をしているの?ボサァっとしてたら…」

「!?」

「ヴァルギリアの闇にのみこまれるわょ??」

ヴァルギリアの名を聞いたたくとはビクッと警戒態勢に入る。
っとその時、校舎に取り付けられていた壊れた時計の長い針が、右回り。短い針が左回りに動き出した。
それを見た女がまた口を開く。

「ふふ…もぅておくれね…せいぜい───」

そう言いかけた時カチッと2つの針が12を指す。

「気をつけて...」

キーンコーンカーンコーンっと鳴り響くチャイム
学校で聞く音よりはるかに大きい音。
すると辺りがピシ…ピシ…っとひび割れる。
足元が崩れ出す。
ドゴッ…ドゴン…と大きな音をたてて…崩れ出す。

「何これ!?
どーなってんの!?
なんで地面が崩れてんの!?」

足を取られながら必死に崩れる地面を交わして足場を探す。
それに見かねたたくとがはやとの首根っこを掴む。

「はやと!!こっちだ!!」

グイッっと自分の元へとはやとを引き寄せた。

「たっ──グエッ…
何で!?たっくんの足元だけなんともなってないの??」

はやとの言う通り、たくとの足元以外は全て崩れてしまった。

「何を聞いていたんだよ!!
ヴァルギリアの狙いは俺じゃねぇー!!」

「あっ!なるほど!それでか!!
って俺!?」
たくとに首根っこを掴まれたままのはやとが
苦しいとたくとに言う。
すぐにはやとを離すと辺りは真っ暗な空間が広がった。

「崩れが収まったようだな…」

「ココはまだ亞希の記憶の中なの?」

「いや、違う…ココは…ヴァルギリアの空間だ…」

「えっ!?って事は玩具箱!?」

「いや、それともまた違う空間だ。」

「じゃあココはどこなの!?
たっくん何か知ってるんでしょ!?」

「...俺だって魔女と関わりだしたのだって最近の事だし…よくは知らない…ケド…
確かミランは…ヴァルギリアのコトを
玩具箱の核だと言っていた…
ロックはヴァルギリアが、作り出していて何か繋がりがあるのか…それともまだなにか俺たちの知らないことが隠されているのか…」

「まだ...謎が多いんだ...」

「それと──」

「ミランが言うには…
玩具箱は昔からあった空間じゃないんだそうだ。」

「えっ...」

「クスクス…クス…」

「えっ…ミラン!?」

「いや…違う!!似ているがアレは──...」

「クスクス…クス…」
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

お兄ちゃんはお兄ちゃんだけど、お兄ちゃんなのにお兄ちゃんじゃない!?

すずなり。
恋愛
幼いころ、母に施設に預けられた鈴(すず)。 お母さん「病気を治して迎えにくるから待ってて?」 その母は・・迎えにくることは無かった。 代わりに迎えに来た『父』と『兄』。 私の引き取り先は『本当の家』だった。 お父さん「鈴の家だよ?」 鈴「私・・一緒に暮らしていいんでしょうか・・。」 新しい家で始まる生活。 でも私は・・・お母さんの病気の遺伝子を受け継いでる・・・。 鈴「うぁ・・・・。」 兄「鈴!?」 倒れることが多くなっていく日々・・・。 そんな中でも『恋』は私の都合なんて考えてくれない。 『もう・・妹にみれない・・・。』 『お兄ちゃん・・・。』 「お前のこと、施設にいたころから好きだった・・・!」 「ーーーーっ!」 ※本編には病名や治療法、薬などいろいろ出てきますが、全て想像の世界のお話です。現実世界とは一切関係ありません。 ※コメントや感想などは受け付けることはできません。メンタルが薄氷なもので・・・すみません。 ※孤児、脱字などチェックはしてますが漏れもあります。ご容赦ください。 ※表現不足なども重々承知しております。日々精進してまいりますので温かく見ていただけたら幸いです。(それはもう『へぇー・・』ぐらいに。)

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

偽夫婦お家騒動始末記

紫紺
歴史・時代
【第10回歴史時代大賞、奨励賞受賞しました!】 故郷を捨て、江戸で寺子屋の先生を生業として暮らす篠宮隼(しのみやはやて)は、ある夜、茶屋から足抜けしてきた陰間と出会う。 紫音(しおん)という若い男との奇妙な共同生活が始まるのだが。 隼には胸に秘めた決意があり、紫音との生活はそれを遂げるための策の一つだ。だが、紫音の方にも実は裏があって……。 江戸を舞台に様々な陰謀が駆け巡る。敢えて裏街道を走る隼に、念願を叶える日はくるのだろうか。 そして、拾った陰間、紫音の正体は。 活劇と謎解き、そして恋心の長編エンタメ時代小説です。

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

【魔女ローゼマリー伝説】~5歳で存在を忘れられた元王女の私だけど、自称美少女天才魔女として世界を救うために冒険したいと思います!~

ハムえっぐ
ファンタジー
かつて魔族が降臨し、7人の英雄によって平和がもたらされた大陸。その一国、ベルガー王国で物語は始まる。 王国の第一王女ローゼマリーは、5歳の誕生日の夜、幸せな時間のさなかに王宮を襲撃され、目の前で両親である国王夫妻を「漆黒の剣を持つ謎の黒髪の女」に殺害される。母が最後の力で放った転移魔法と「魔女ディルを頼れ」という遺言によりローゼマリーは辛くも死地を脱した。 15歳になったローゼは師ディルと別れ、両親の仇である黒髪の女を探し出すため、そして悪政により荒廃しつつある祖国の現状を確かめるため旅立つ。 国境の街ビオレールで冒険者として活動を始めたローゼは、運命的な出会いを果たす。因縁の仇と同じ黒髪と漆黒の剣を持つ少年傭兵リョウ。自由奔放で可愛いが、何か秘密を抱えていそうなエルフの美少女ベレニス。クセの強い仲間たちと共にローゼの新たな人生が動き出す。 これは王女の身分を失った最強天才魔女ローゼが、復讐の誓いを胸に仲間たちとの絆を育みながら、王国の闇や自らの運命に立ち向かう物語。友情、復讐、恋愛、魔法、剣戟、謀略が織りなす、ダークファンタジー英雄譚が、今、幕を開ける。  

上司、快楽に沈むまで

赤林檎
BL
完璧な男――それが、営業部課長・**榊(さかき)**の社内での評判だった。 冷静沈着、部下にも厳しい。私生活の噂すら立たないほどの隙のなさ。 だが、その“完璧”が崩れる日がくるとは、誰も想像していなかった。 入社三年目の篠原は、榊の直属の部下。 真面目だが強気で、どこか挑発的な笑みを浮かべる青年。 ある夜、取引先とのトラブル対応で二人だけが残ったオフィスで、 篠原は上司に向かって、いつもの穏やかな口調を崩した。「……そんな顔、部下には見せないんですね」 疲労で僅かに緩んだ榊の表情。 その弱さを見逃さず、篠原はデスク越しに距離を詰める。 「強がらなくていいですよ。俺の前では、もう」 指先が榊のネクタイを掴む。 引き寄せられた瞬間、榊の理性は音を立てて崩れた。 拒むことも、許すこともできないまま、 彼は“部下”の手によって、ひとつずつ乱されていく。 言葉で支配され、触れられるたびに、自分の知らなかった感情と快楽を知る。それは、上司としての誇りを壊すほどに甘く、逃れられないほどに深い。 だが、篠原の視線の奥に宿るのは、ただの欲望ではなかった。 そこには、ずっと榊だけを見つめ続けてきた、静かな執着がある。 「俺、前から思ってたんです。  あなたが誰かに“支配される”ところ、きっと綺麗だろうなって」 支配する側だったはずの男が、 支配されることで初めて“生きている”と感じてしまう――。 上司と部下、立場も理性も、すべてが絡み合うオフィスの夜。 秘密の扉を開けた榊は、もう戻れない。 快楽に溺れるその瞬間まで、彼を待つのは破滅か、それとも救いか。 ――これは、ひとりの上司が“愛”という名の支配に沈んでいく物語。

わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...

MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。 ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。 さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか? そのほかに外伝も綴りました。

 【最新版】  日月神示

蔵屋
歴史・時代
 最近日月神示の予言本に不安を抱いている方もあると思うがまったく心配いらない。  何故なら日月神示では「取り越し苦労や過ぎ越し苦労はするな!」 「今に生きよ!」  「善一筋で生きよ!」  「身魂磨きをせよ!」  「人間の正しい生き方」  「人間の正しい食生活」  「人間の正しい夫婦のあり方」  「身も心も神さまからお借りしているのじゃから夜になって寝る前に神さまに一旦お返しするのじゃ。そうしたら身と心をどのようにしたらよいか、分かるじゃろ!」  たったのこれだけを守れば良いということだ。  根拠のない書籍や情報源等に惑わされてはダメだ。  日月神示も出口王仁三郎もそのようなことは一切言っていない。  これらの書籍や情報源は「日月神示」が警告する「臣民を惑わすものが出てくるから気をつけよ!」 という言葉に注目して欲しい。  今回、私は読者の皆さんに間違った解釈をされている日月神示を分かりやすく解説していくことにしました。  どうか、最後までお読み下さい。  日月神示の予言については、私が執筆中の「神典日月神示の真実」をお読み下さい。    

処理中です...