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ホームルーム編
しおりを挟むチャイムがなり、3組の担任教師、松木が入って来た。
「ホームルーム始めるから!ほら!席につけー。」
松木の掛け声で廊下にいた生徒や、友達の席で集まって喋ったりしていた生徒が席に着いていく。
「えぇーっと、今日のほホームルームは...」
松木はゴホンと咳払いをすると再び口を開く。
「2時間目から、5時間目にかけて、4人の先生方が行方不明になっています。
ウチのクラスの子がやった。など噂がありますが
証拠もないのにそう言う噂をたてるのは良くありません。
ホームルームが終わったら下校となりますが
くれぐれも気を付けて下校をするように。
えぇーー...」
バンッ...!!
クラスの委員長、女バスの副部長の波山りいなが突然机を叩いて立ち上がった。
「先生!犯人は亞希です!
私は、英語の時間も、社会の時間も、理科も体育の時間も
亞希が先生達を...。
国語の時間も亞希が徳山先生を脅していたのを見ました!
私だけではないです!みんな見ていました!
みゆき!あんたも見てたでしょ!!」
「えっ!?」
波山の言葉で、クラスの生徒が次々に亞希だと主張する。
「そーよ!亞希だよ!」
「秋野さんです!」
「そうだー!」
「亞希です!」
「俺達も見たぞ!秋野だ!」
「亞希よ!!」
クラスが騒がしくなる。
亞希は、はぁっとため息をつく。
松木は生徒より大きな声で話し始めた。
「コラー!何言ってんだ!!そんな証拠もないだろ!」
「私達は嘘なんか付いてないです!」
「そうだ!秋野が殺ったのを目の前でみてんだ!!」
「黙れー!静かにしろ!!」
「みゆきもなんとか言ってよ!」
「えっ...。」
「何で川本なんだ。」
「みゆきは唯一亞希と喋れるんです。
その他の人が喋ったり触れたりしたら…皆…。」
「皆なんだ。」
「亞希が殺してしまうんです!!」
「なっ!?そんな訳ないだろ!」
「ね?そうよね?みゆき!」
「...。」
「黙ってないで答えてよみゆき!!」
「川本??」
「…私は…知りません。」
「みゆき!!あんたもグルなの!?あんたも赤石先生を殺した奴の仲間なのね!」
「そーよ!だってみゆきっていつも亞希の側にいたし。」
「きっとそうだ!自分だけ亞希と喋れて殺されないからっていい気になって!!」
「!?
違う!!私も赤石先生が亡くなって悲しいよ!!」
「なら何で何も言わないのよ!!」
「...。」
みゆきは黙って亞希を見た。
亞希は首をかしげる。
「皆、止めて。これ以上亞希のこと悪く言わないで。」
「はぁー!?やっぱりみゆきは亞希とぐるなんじゃん!」
「みゆきサイッテー!!」
「っん...。」
「おぃおぃ、お前ら喧嘩するな。」
「先生、私達が嘘ついてると思うなら、亞希にも話を聞きましょうよ!」
「えっ??」
「先生!ダメです!!」
「みゆき、何で止めるの?」
「それはっ...。」
「なんにも起きないなら、先生が話しかけたって大丈夫よね?」
「...っん...亞希!」
「なぁに?」
「今回だけ、先生と普通に喋ろ?」
「私の魔法は継続中よ。喋ったり触れたりしたら殺す。」
「みゆき、何で亞希にそんな事言うの?
亞希は何もしないんでしょ?」
「私はっ...!!亞希…!!」
「いいわ、話はできるようにして上げる。
ただし、私自身の安全のため、触れる事は許さない。
でも、話すことを許すのは、松木だけだ。」
「ありがとう…亞希…。」
みゆきはホッとすると、自分の席に戻った。
「なんだ?それで秋野はどうなんだ?」
「亞希は何も知らないよ?何もしていない。」
「はぁー!?先生!亞希は嘘付いてます!!」
そう言ったのは、みゆきと仲が良かった、灰田りょうこだった。
「嘘も何も、先生は現場を見ていないし…。」
「ココにいる3組が皆目撃者なんですよ!?」
「秋野がやった証拠がない…4人の先生方が行方不明になった、それを1人で出来るとは思わないし。」
「行方不明なんかじゃないです先生!
亞希は殺したんです!!」
「それこそ証拠がないだろ。
だいたい女の子1人で大の大人を4人殺して隠せるとは思わない。」
「...っん...。」
りょうこは気に入らない、悔しげな表情を見せる。
「みゆき!亞希に何とか言わせなさいよ!」
「私からは…亞希も何もしてないって言ってるし…」
「やっぱりみゆきと亞希はぐるなんじゃん!
もぅいい!!私が亞希の口から吐かせてやる!」
「!?だっ…駄目!!」
「なんで?なんでダメなの?
亞希が犯人じゃないなら、私は死なないでしょ?
私が死ぬようなことがあれば、亞希が犯人だと皆と松木に見てもらえる。」
「止めて!りょうこ!!」
りょうこは亞希の前に立った。
亞希はニヤリと不気味な笑みを浮かべる。
「何が可笑しいのよ亞希。」
「私に話しかけるな、みゆきの気持ちだ。
もう一度言う。私に話しかけるな。」
「そんなの関係ないわ!今まで散々人を殺して!
なんとか言いなさいよ!警察に行くのが怖いんでしょ?」
「...私に…話しかけるなぁあぁぁああぁあぁ!!!!!」
「亞希!だめ!!」
「うるさい、みゆき!
もう直ぐ化けの皮が剥がれる。」
亞希は机に手をつき立ち上がる。
「犯人はあなたよ亞希!
先生達を殺した罰、刑務所で償いなさい!」
「しつこいなぁ~話しかけんなって言ってんでしょ?殺すぞ。」
「亞希!駄目!」
「ほぉーら、犯人は亞希だぁー!
先生!聞きました?亞希の口から殺すって。」
「おぃ、灰田りょうこ。お前お喋りが多いぞ。
黙れ。焼き殺すぞ。」
「おぉ~怖い怖い…でも、そうやって皆殺して来たんでしょ?」
「うるせー!!!
みゆき、コイツは頭にクイを打ち込んで殺してやる。
いいよなぁー?人の忠告も無視してベラベラ喋ってんだもんよぉ~。」
「亞希!駄目!!落ち着いてー!」
「お前らみたいなのが悪いんだよ。
皆亞希に話しかけるから…でも、もぅこれでお終いだよ、今決めた。このクラス。丸焼きにしてやる!!」
とっさに松木が口を挟む。
「秋野!はやまるな!!」
「命令すんなぁあぁあぁあ!!!!」
「さぁー魔女の力よ今こそ私に宿りなさい。」
亞希の体を眩しい光が包む。
光の中から現れた亞希は制服を着ていなかった。
白いドレスを着ていて、両腕には、長い袖が付いていた。
そして、右腕には綺麗な透明の水晶の付いた杖を持って
亞希の足元には魔法陣が浮かび上がっていた。
その姿を見てりょうこは笑う。
「アハハハハハハハ…なに?その格好」
「これが亞希の魔女の姿だょ。」
「はぁー!?魔女ぉー??笑わせんな!」
「みゆき、いい加減コイツ殺してもいい?」
「亞希、ダメよ、落ち着いて、ココで殺したら騒ぎになる!」
「関係ないわ、コイツは亞希を侮辱しすぎてる。」
「ほらほら!笑いなさいよ、亞希!
お得意でしょ?散々人を殺してもずっと笑い続けていたもんねぇー!
ほらほら!わらえよ!!
アハハハハハハハハハハハハハハハ」
「んっ......。」
「ほら、早く笑えよ!!」
亞希の怒りが頂点に達した。
亞希が杖でコンッと床を突く。
水晶が黒く濁ると、水晶の中から鉄のクイが
凄いスピードでりょうこの額に飛んでいく。
駄目ぇぇ!っと叫ぶみゆき。
その声も虚しく、りょうこの額にクイは深く突き刺さった。
「アハッ...ハハハッ...ハハッ...。」
「りょーーこぉーー!!」
「ハッ...ハッ......」
りょうこは笑いながら死んでいった。
松木も目の前の事に驚きを隠せなかった。
「キハハハハハハハハハ!
亞希を侮辱した罰だよ!!
死ねぇぇぇええぇ!!」
亞希がそう叫ぶと、りょうこに突き刺さったクイが、りょうこの頭を貫通して消えた。
3組に悲鳴が響きわたる。
教室を出ようと生徒が後ろのドアに向かって走り出す。
亞希は生徒が目指すドアを睨む。
するとドアに鍵がかかる。
生徒がこじ開けようとするが、ドアはびくともしない。
生徒達は前のドアに向かう。
亞希は同じようにドアを睨む。
ドアは鍵がかかり、3組の生徒を閉じ込めた。
「ヒハハハハハハハハハ!!!
逃げれると思うなょ...お前らも亞希を怒らせたんだ。
お前らも亞希が魔女になる為の生贄にしてやる!」
「止めて!!!
もぅ止めてよ亞希...。
今の亞希は、亞希じゃないよ!!」
「はぁ~?じゃぁ~私は誰?」
「悪い魔女!!亞希に取り付いてる悪い魔女!
悪い魔女め、亞希から離れろ!!!」
みゆきは泣いて亞希にそう言った。
亞希の瞳は一瞬輝きを戻すがまた鋭い目つきに変わる。
「ハハハハ…悪い魔女だぁー?
ハッ、元から亞希は魔女だっつーの!!」
「違う違う!亞希を返して!!」
「みゆきしつこい!!それ以上騒ぐと殺すぞ!」
みゆきが床にペタンと座り込み泣き始めた。
教室に閉じ込められた生徒も腰を抜かせて震えていた。
松木は頭の中で、生徒を守る術を考えていた。
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