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素振りの日々
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1440……1441……。
メニューウインドウのカウンター機能を使って、木剣を振った回数を表示されている。
リアスとマロフィノを先に帰らせ、エヴァさんに命じられた1万5千回の素振りを訓練場で開始してから約1時間……このままだと終わるのは明日になってしまう、というか確実に明日になる。
すでに帰ってしまったイーグルさんに、ただ振るだけの素振りは意味ないよと言われ、振りかぶる時に剣先が落ちないように意識してまっすぐ膝の高さまで振り下ろす。
今まで筋トレすらした経験もない私は、初めはアニメや漫画の修行みたいでなんか面白い!とか思いもしたが、同じ動作を繰り返し、しかもブレないように意識し続けるというのはかなりの苦痛だ。つーかゲームのレベル上げなら徹夜でやったりもしたけどさ……。あっいま剣先落ちてた。
3088……3089……。
無心でテキトーに振り続けたいが、そうすると剣先が落ちたり、振り下ろす時にブレてしまうので一振り一振りしっかりと集中しながら素振りを続けること11時間、時刻は深夜1時……。
14999……15000!!
「やっと……終わった」
足はガクガクで腕はパンパンだが、魔法で回復をすると鍛えた筋肉がトレーニング前と変わらない状態に回復してしまうという理由で禁止されているので、フラフラのまま【ネコひげ】に帰り、気絶するように眠った。
♦︎
「フィーーーン!!」
「グホッ」
腹部にもの凄い衝撃を感じ飛び起きると、マロフィノが私の上で【ふみふみ】をしている。えっ何?私の内臓ぶっ壊そうとしてんのコイツ?
「もう良いぞマロフィノ」
「フィン!」
リアスの号令で私の上から飛び降りたマロフィノは床の上でソワソワしている。つーか、なんだよ珍しく早起きしたからってこんな起こし方しなくてもいいじゃないか。
「いつまで寝ておるんじゃ!早くシンボル屋とギルドに行くぞ!」
「いつまでって……げっ」
時計を見るとすでに10時30分、昨日の訓練がよほど答えたのかかなり寝坊をしてしまったようだが、疲労はすっかり回復している。転生前なら絶対、筋肉痛で動けなくなっていると思うと、改めて強靭なこの体に感謝である。
早々に身支度を整えこれから夜遅くまで素振りをしなければいけないので【ネコひげ】の受付で1週間分の宿代を先払いした。その後はまずシンボル屋へ直行、登録完了の証明書と昨日デザインした渡り鳥の【紋章】が刻印された手の平サイズの金属製の印籠を3個受け取った。えっ何これ!ちょっとカッコいいんですけど。
「こちらの印籠の中には、希少石【レッドレイ】を加工したシンボルプレートが封入されております。証明書が無くても印籠とシンボルプレートで正規の紋章であることを証明することができますので、盗難や紛失には十分にご注意下さい」
希少石【レッドレイ】は冒険者証明符に埋め込まれている宝石で、情報を記録しておくことができる性質を持った石だ。そんな希少石をプレート型に加工するなんてのかなり大きさの石が必要だろうと考えると、シンボル登録料が法外な金額ではないと納得できる。
「中を改めさせてもらうぞ」
そう言うと、リアスは印籠を手に取り、中から輝くシンボルプレートを取り出した。その色は冒険者証明符の石とは違い昨日みんなで選んだ青い光を放っている。渡り鳥の紋章が彫刻された宝石のプレートは、マジで、すっげぇ超カッコいい!
「うむ、いい出来じゃ。ではギルドに行くぞ」
テンションが最大に上がった私とは裏腹に、以外なほどクールなリアスに先導されシンボル屋を出たところで。
「見たか!?凄い!凄くいいんじゃ!シンボルを作って良かったじゃろ!!」
リアスは店の中ではクールなフリをしていただけだったようだ、大事そうに印籠を抱えてピョンピョンと飛び跳ね喜びを爆発させている。それを見たマロフィノも知ってか知らずか、フィンフィンと甲高い鳴き声を上げながらリアスと一緒に飛び跳ている。
「さぁ!今日もクエスト頑張るんじゃ!!」
「フィウォーーー!!」
飛び跳ねたままギルドに向かう2人の後ろを追いかけて歩き出す。これだけ喜んでくれたし、いい物も手に入ったのだから大金を支払ったかいはあった、かな。
ご機嫌な仲間と一緒にクエストが張り出されているボードを眺め、今日のクエストを決めた。
【オーク討伐】
発注者 キイ村
ランク C
場所 キイ村周辺
報酬 10000ピック
キイ村周辺のオーク種10数体の討伐
ゴブリンより少しレベルの高い相手ではあるが、リアスいわく自分達のレベル上げになるからおぬしは素振りでもしながら見ておれとのこと。
キイ村までは徒歩で1時間、人口20人程度の小さな村だ。
村に着くと村長が出迎えてくれて、討伐対象のオークの情報を聞く。今回はシロ村みたいな事にはならずにすみそうだ。
オークはざっくり言うと二足歩行をする豚だ。身長は大体2m前後とわりと大きく、ゴブリン同様腰ミノ装備、主な武器は棍棒やツルハシなどだ。
村でキノコを栽培している雑木林にオークの集団が居座っているらしく、雑木林の近づくと確かにブヒブヒうるさい声が聞こえた。
「さて、注意しなければいけないのは、上位種の存在じゃろう。魔法使いタイプであれば林で火魔法なんぞ使われてしまったら大変なことになる」
オーク討伐ではなく、オーク種討伐と依頼したのは未確認だが通常のオークより大きな個体を見たという情報があるとのことからだ。よって魔法使いタイプのオークがいた場合、速やかに素振りを中断し魔法使いを排除するのが今回の私の役割になった。
メニューウインドウ起動、マップ表示。【索敵】【盗賊の目】。
マップ上に表示された敵の数は12体。その中にレアやユニーク種はいないようなので脅威になるような集団ではないが、当初の予定通り上位種には注意しなければな。
「フィン!フィン!」
「では行くぞ!」
『フィィィィウォォォォ!!』
雄叫びを上げながら雑木林に突撃を開始すると、その声に気づいたのか敵の赤い表示がこちらに近づいてきた。
「いた!オークじゃ!」
先頭を駆けるマロフィノの正面にオークが現れたところで、私は立ち止まり。
「1……2……」
木剣を取り出して素振りを開始した。頑張れーみんなー。あまり林を壊すなよー。銃声とオークの断末魔を聞きながら振り続けること20分、雑木林は静寂を取り戻した。
「よし、村に挨拶をしてイザベルに戻るんじゃ」
リアスとマロフィノならこのくらいの魔獣は楽勝か……明日はもう少しレベルの高い依頼にしてみよう。
イザベルに戻りギルドで報告をしセリカさんから報酬を受け取る。
その額801万ピック……。
「それから新しいランクの証明符が発行されていますので、古いものは回収させていただきます」
「ちょちょちょちょ、なんで800万!?」
「ですよねぇ、てっきり1000万くらいはいくと思ってたんですが、残念です」
「ですから何のお金ですか?」
「えっああ、失礼しました。プルガサス迷道攻略の報酬も今日お支払いさせていただきました」
マジか……高ランクのダンジョン攻略ってこんな貰えるのね……てか今日の1万が寂しく感じてしまうのは何故だろう。ちなみに大金なので一時的に私が管理しておくことになりました。
♦︎
仲間達がクエストをこなすのを、色々な種類の素振りをながら見守るという生活を続けること6日目、明日はいよいよ出発の日なのだがギルド交流戦の詳細が未だに一切わからない。
この数日、スカイさんにボコボコにされたり、イーグルさんにボコボコにされたり、ギルドに報告に戻ると訓練所で誰かにボコボコにされた。そして、今日のクエストの完了報告に戻った私を訓練場に手招きしているのは、まるで悪魔のような微笑みをうかべる我等がギルドマスターである。
嫌だ。絶対行かないぞ。つーか絶対行ってはいけないと私の本能が叫んでいる。見て見ぬフリをして立ち去ろうとすると。
「無視するとは、いい度胸じゃないか。なぁ、タタラ」
「すっすみません、まだ今日の素振りが1万1500ほど残っておりまして」
「そうか、だったら私に一撃入れるごとにマイナス1000ってことにしてやろう」
「いやいや、ご好意に感謝いたしますが、ぼかぁ素振りが好きなんでさぁ」
「つべこべ言ってないで、訓練所に来いや」
かつてないほど上機嫌なエヴァさんに引きずられながら訓練所に連れ去られる私に向かって、ギルドにいた全員が手を合わせている。
その日……私が【ネコひげ】に帰ることはなかった。
メニューウインドウのカウンター機能を使って、木剣を振った回数を表示されている。
リアスとマロフィノを先に帰らせ、エヴァさんに命じられた1万5千回の素振りを訓練場で開始してから約1時間……このままだと終わるのは明日になってしまう、というか確実に明日になる。
すでに帰ってしまったイーグルさんに、ただ振るだけの素振りは意味ないよと言われ、振りかぶる時に剣先が落ちないように意識してまっすぐ膝の高さまで振り下ろす。
今まで筋トレすらした経験もない私は、初めはアニメや漫画の修行みたいでなんか面白い!とか思いもしたが、同じ動作を繰り返し、しかもブレないように意識し続けるというのはかなりの苦痛だ。つーかゲームのレベル上げなら徹夜でやったりもしたけどさ……。あっいま剣先落ちてた。
3088……3089……。
無心でテキトーに振り続けたいが、そうすると剣先が落ちたり、振り下ろす時にブレてしまうので一振り一振りしっかりと集中しながら素振りを続けること11時間、時刻は深夜1時……。
14999……15000!!
「やっと……終わった」
足はガクガクで腕はパンパンだが、魔法で回復をすると鍛えた筋肉がトレーニング前と変わらない状態に回復してしまうという理由で禁止されているので、フラフラのまま【ネコひげ】に帰り、気絶するように眠った。
♦︎
「フィーーーン!!」
「グホッ」
腹部にもの凄い衝撃を感じ飛び起きると、マロフィノが私の上で【ふみふみ】をしている。えっ何?私の内臓ぶっ壊そうとしてんのコイツ?
「もう良いぞマロフィノ」
「フィン!」
リアスの号令で私の上から飛び降りたマロフィノは床の上でソワソワしている。つーか、なんだよ珍しく早起きしたからってこんな起こし方しなくてもいいじゃないか。
「いつまで寝ておるんじゃ!早くシンボル屋とギルドに行くぞ!」
「いつまでって……げっ」
時計を見るとすでに10時30分、昨日の訓練がよほど答えたのかかなり寝坊をしてしまったようだが、疲労はすっかり回復している。転生前なら絶対、筋肉痛で動けなくなっていると思うと、改めて強靭なこの体に感謝である。
早々に身支度を整えこれから夜遅くまで素振りをしなければいけないので【ネコひげ】の受付で1週間分の宿代を先払いした。その後はまずシンボル屋へ直行、登録完了の証明書と昨日デザインした渡り鳥の【紋章】が刻印された手の平サイズの金属製の印籠を3個受け取った。えっ何これ!ちょっとカッコいいんですけど。
「こちらの印籠の中には、希少石【レッドレイ】を加工したシンボルプレートが封入されております。証明書が無くても印籠とシンボルプレートで正規の紋章であることを証明することができますので、盗難や紛失には十分にご注意下さい」
希少石【レッドレイ】は冒険者証明符に埋め込まれている宝石で、情報を記録しておくことができる性質を持った石だ。そんな希少石をプレート型に加工するなんてのかなり大きさの石が必要だろうと考えると、シンボル登録料が法外な金額ではないと納得できる。
「中を改めさせてもらうぞ」
そう言うと、リアスは印籠を手に取り、中から輝くシンボルプレートを取り出した。その色は冒険者証明符の石とは違い昨日みんなで選んだ青い光を放っている。渡り鳥の紋章が彫刻された宝石のプレートは、マジで、すっげぇ超カッコいい!
「うむ、いい出来じゃ。ではギルドに行くぞ」
テンションが最大に上がった私とは裏腹に、以外なほどクールなリアスに先導されシンボル屋を出たところで。
「見たか!?凄い!凄くいいんじゃ!シンボルを作って良かったじゃろ!!」
リアスは店の中ではクールなフリをしていただけだったようだ、大事そうに印籠を抱えてピョンピョンと飛び跳ね喜びを爆発させている。それを見たマロフィノも知ってか知らずか、フィンフィンと甲高い鳴き声を上げながらリアスと一緒に飛び跳ている。
「さぁ!今日もクエスト頑張るんじゃ!!」
「フィウォーーー!!」
飛び跳ねたままギルドに向かう2人の後ろを追いかけて歩き出す。これだけ喜んでくれたし、いい物も手に入ったのだから大金を支払ったかいはあった、かな。
ご機嫌な仲間と一緒にクエストが張り出されているボードを眺め、今日のクエストを決めた。
【オーク討伐】
発注者 キイ村
ランク C
場所 キイ村周辺
報酬 10000ピック
キイ村周辺のオーク種10数体の討伐
ゴブリンより少しレベルの高い相手ではあるが、リアスいわく自分達のレベル上げになるからおぬしは素振りでもしながら見ておれとのこと。
キイ村までは徒歩で1時間、人口20人程度の小さな村だ。
村に着くと村長が出迎えてくれて、討伐対象のオークの情報を聞く。今回はシロ村みたいな事にはならずにすみそうだ。
オークはざっくり言うと二足歩行をする豚だ。身長は大体2m前後とわりと大きく、ゴブリン同様腰ミノ装備、主な武器は棍棒やツルハシなどだ。
村でキノコを栽培している雑木林にオークの集団が居座っているらしく、雑木林の近づくと確かにブヒブヒうるさい声が聞こえた。
「さて、注意しなければいけないのは、上位種の存在じゃろう。魔法使いタイプであれば林で火魔法なんぞ使われてしまったら大変なことになる」
オーク討伐ではなく、オーク種討伐と依頼したのは未確認だが通常のオークより大きな個体を見たという情報があるとのことからだ。よって魔法使いタイプのオークがいた場合、速やかに素振りを中断し魔法使いを排除するのが今回の私の役割になった。
メニューウインドウ起動、マップ表示。【索敵】【盗賊の目】。
マップ上に表示された敵の数は12体。その中にレアやユニーク種はいないようなので脅威になるような集団ではないが、当初の予定通り上位種には注意しなければな。
「フィン!フィン!」
「では行くぞ!」
『フィィィィウォォォォ!!』
雄叫びを上げながら雑木林に突撃を開始すると、その声に気づいたのか敵の赤い表示がこちらに近づいてきた。
「いた!オークじゃ!」
先頭を駆けるマロフィノの正面にオークが現れたところで、私は立ち止まり。
「1……2……」
木剣を取り出して素振りを開始した。頑張れーみんなー。あまり林を壊すなよー。銃声とオークの断末魔を聞きながら振り続けること20分、雑木林は静寂を取り戻した。
「よし、村に挨拶をしてイザベルに戻るんじゃ」
リアスとマロフィノならこのくらいの魔獣は楽勝か……明日はもう少しレベルの高い依頼にしてみよう。
イザベルに戻りギルドで報告をしセリカさんから報酬を受け取る。
その額801万ピック……。
「それから新しいランクの証明符が発行されていますので、古いものは回収させていただきます」
「ちょちょちょちょ、なんで800万!?」
「ですよねぇ、てっきり1000万くらいはいくと思ってたんですが、残念です」
「ですから何のお金ですか?」
「えっああ、失礼しました。プルガサス迷道攻略の報酬も今日お支払いさせていただきました」
マジか……高ランクのダンジョン攻略ってこんな貰えるのね……てか今日の1万が寂しく感じてしまうのは何故だろう。ちなみに大金なので一時的に私が管理しておくことになりました。
♦︎
仲間達がクエストをこなすのを、色々な種類の素振りをながら見守るという生活を続けること6日目、明日はいよいよ出発の日なのだがギルド交流戦の詳細が未だに一切わからない。
この数日、スカイさんにボコボコにされたり、イーグルさんにボコボコにされたり、ギルドに報告に戻ると訓練所で誰かにボコボコにされた。そして、今日のクエストの完了報告に戻った私を訓練場に手招きしているのは、まるで悪魔のような微笑みをうかべる我等がギルドマスターである。
嫌だ。絶対行かないぞ。つーか絶対行ってはいけないと私の本能が叫んでいる。見て見ぬフリをして立ち去ろうとすると。
「無視するとは、いい度胸じゃないか。なぁ、タタラ」
「すっすみません、まだ今日の素振りが1万1500ほど残っておりまして」
「そうか、だったら私に一撃入れるごとにマイナス1000ってことにしてやろう」
「いやいや、ご好意に感謝いたしますが、ぼかぁ素振りが好きなんでさぁ」
「つべこべ言ってないで、訓練所に来いや」
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