THIRD ROVER 【サードローバー】オッサンのVRMMOは異世界にログインする

ケーサク

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潜入

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 イザベルを出発して3日目の早朝。
 私達はアルフィム王国首都【アルブ】周辺の森に潜んでいた。

「地図は覚えておるな」
「はい」

 返事をしながら、変装のためにつけた作り物の尖った耳を触った。

「壁を登ったらまず周囲の状況をよく確認するんじゃぞ」
「はい」

 そう言いながら、ディノさんは巨大な鞄にマロフィノを押し込んだ。

「街に入ったら焦らず行動するんじゃぞ。街に溶け込むようにじゃ」
「はい」

 そう言いながら、ディノさんは巨大な鞄に潜り込んだ。

「よし!行動開始じゃ」
「…はい」

 そう言いながら、ディノさんは巨大な鞄の蓋を閉めた。

「ふぅ」

 私はため息をつきながら鞄を背負い、アルブ全周を覆う壁を登った。

「ほんとに大丈夫なのか?」

 先日、ディノさんが立案した作戦はこうだ。
 ディノさんがリアスの結婚に反対しているのはアルフィム王国側にはおそらくバレているであろうということで、正面から入国して拘束や監視をされても面倒なため、壁から侵入しようということになったのだ。
 しかし、侵入はできてもディノさんくらいの有名人なら街ですぐバレてしまうのでは?と疑問を投げかけたところの解決策が、変装と収納である。

 私は思った。きっとこの人は強すぎて作戦を考えるなんてほとんどしたことないんだろうなぁ、と。
 対策をするよりも、むしろされる側というか…。
 
「周囲に人の気配なし、アルブ潜入成功です」
「よし、それでは目立たぬように城を目指すんじゃ」
「…了解」

 事前に頭に叩き込んだ地図を思い出しながら、アルフィム城を目指し歩き出す。

「はぁ」

 絶対目立つだろ、こんな巨大な鞄背負ったヤツ。
 
 
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