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この世界の攻略キャラ達はキャラ設定がバグっているのか?
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食事会の時にリアナが言っていた「赤髪ツンツン男」と「茶髪ゆるふわ男」の件はひとまず大丈夫だろう。テムルは完全に手懐けられていたし、ジキウスは……まあ、告白して玉砕したうえでリアナにまだ付きまとうようであれば私が再教育してやろう。
問題は、ストーカーの方だ。リアナに聞くと、「特に何かされた訳じゃないけど、ずっと見られてる気がする」と言っていた。まだ直接的な接触がないとはいえ、早めに手を打つに越したことはない。
リアナと二人でいるときは気配を感じなかったから、一人の時を狙って後をつけているんだろう。だから私は今、教室を出たリアナの後をこっそりつけている。おっと、先生に声をかけられて何か話し始めた。
これじゃあ、私がストーカーだよ……
「何か分かった?」
「うわぁ!?」
急にすぐ隣から声をかけられて私は思わず声をあげた。顔を向けると、そこにいたのはルイスだった。
「ちょっと、驚かせないでよ……」
「ごめんね。おかしな事してるなって思ったんだけど、リアナに付きまとってる人について調べていたんでしょ?」
「そう。私が一緒にいる時は後をつけられてる気配を感じないから、こうやって1人の時に見張ってるの」
「なるほど。でもエマ一人で行動するのは心配だよ。僕も一緒に行く」
「ありがとう。でも、この件に関しては私に任せて」
ルイスは明らかに武闘派じゃないから、もし何かあった時にリアナとルイスの2人を守って戦うのは厳しい。まあそもそもストーカーなんて陰湿なことをしてる奴は、ちょっと脅せばすぐに怯んで姿を見せなくなるだろうし。私一人で十分だ。
「そっか、分かった。でももし困ったことがあったら何でも言ってね。それと僕も情報を調べてみてるんだけど、もう少し時間がかかりそうなんだ。何か分かったらすぐに伝えるよ。」
「ありがとう」
ルイスは何故か私の首のあたりをじっと見つめた。
「どうしたの?」
「ネックレス、やっぱり気に入らなかった?」
ルイスは少し悲しそうな表情で言った。ネックレスってアレか!
「ううん! 違うの。それは、何て言うか……」
紫色のドレスを着た私の首元は空いている。ルイスからもらったネックレスを身につければもっと華やかだろう。
でもそれが出来ないのは、ただ恥ずかしいから。ネックレスを見るたびにあの日のルイスとのやり取りを思い出して、心が乱される。ああ、思い出したらまた顔が熱くなってきた……
「ごめんね。無理強いするつもりじゃないんだ。今ので十分、目的は果たせたからね」
「え?」
意味がよく分からなくて首を傾げた。その時、見張っていたはずのリアナの姿がないことに気づいた。
「まずい! 私、リアナを探してくる!」
そう言って私はリアナがいた方へ走り出した。
まだそこまで遠くには行ってないはず。廊下の突き当りを曲がった時、誰かとぶつかった。思わず尻もちをつく。
「イテテ……」
バサバサと音がして、頭に何かが触れた。あたりを見回すと、何枚もの紙が散らばっている。
「あ、ああああ!」
その声に驚いて視線をあげると、男がわなわなと震えていた。そして慌てて床に散らばった紙を大事そうに集め始める。金色の長い髪に切れ長な目、その姿に見覚えがあった。
「もしかして、ミーシャ・クワイン?」
そう言ったものの、私の知っているミーシャとは様子が違っていた。
「遊び人系攻略キャラ」、ミーシャ・クワイン。その整ったルックスと甘い言葉で数多の女の子達をたらしこんできた。誰とも本気になれずにいたが、主人公と出会うことで真実の愛を知る。それがゲームでのシナリオ。
ゲームではもっと余裕のある男の印象だったのに、奇声をあげたりあからさまに動揺を見せるなんてもしかして他人の空似か?
私の言葉に男は手を止めた。
「僕の名前を知ってるってことは、前に『仲良く』したことがあったのかな。でもごめんね? もう君とは遊べないんだ。悪いけど他をあたって」
その返事を聞くに、本人であることは確からしい。
手元に落ちていた紙を拾うと、そこには水色の髪に金色の髪留めをつけた美しい女性が描かれていた。
もしかして……
「この人って、リアナ?」
「はわわわわ!?」
ミーシャは動揺したのかせっかく拾い集めた紙をまたぶちまけた。よく見ると、その全てに描かれたモチーフは同一人物のようだった。
「き、君さ、気安くその名前を呼ばないでくれるかな。その方は僕の女神様なんだ」
「女神様ってまた大げさな……」
「絹のように滑らかな髪、透明感のある白い肌、そして凛とした立ち姿! どれもが美しい! これを女神様と呼ばずして何と呼ぶ!」
「またヤバい奴出てきたな……」
攻略キャラ5人のうち、ルイスを含めた4人は好意を持ってリアナに接触しているみたいだ。それにしてもテムルといい、ミーシャといい、この世界の攻略キャラ達はキャラ設定がバグっているのか?
「ええと、要するにミーシャはリア……」
「女神様」
「め、女神様のことが好きってことなんだよね?」
「好きだなんて恐れ多い! 同じ世界に存在しているだけで幸せなんだから!」
なんていうか、前世でいう「オタク」みたいだ。まあ私も同類なんだけど。
ミーシャは私の顔を指さして、目を丸くした。
「ああ! お前は女神様と最近一緒にいる奴だな! 隣を歩くと女神様と姿が被って見えないんだよ! それに他の男も女神様の周りをうろついて……身の程をわきまえろ!」
「もしかして、最近リアナの後をつけてたストーカーってお前か!」
「後をつけてたというか、女神様の生活の様子を絵に描いて記録しておこうと思っただけで……」
「それがストーカーなんだよ!」
ミーシャは何に怒っているのか分からないといったように首を傾げた。
はぁ……ここまで話が通じないなら仕方がない。奥の手を出そう。
「いい? もしもこれから一切付きまといをしないって約束するなら、女神様と一生の思い出を作らせてあげるよ」
「本物の絵師に女神様の絵を描いてもらうとか?」
「そんなのとは比べ物にならないけど。さあ、どうする?」
問題は、ストーカーの方だ。リアナに聞くと、「特に何かされた訳じゃないけど、ずっと見られてる気がする」と言っていた。まだ直接的な接触がないとはいえ、早めに手を打つに越したことはない。
リアナと二人でいるときは気配を感じなかったから、一人の時を狙って後をつけているんだろう。だから私は今、教室を出たリアナの後をこっそりつけている。おっと、先生に声をかけられて何か話し始めた。
これじゃあ、私がストーカーだよ……
「何か分かった?」
「うわぁ!?」
急にすぐ隣から声をかけられて私は思わず声をあげた。顔を向けると、そこにいたのはルイスだった。
「ちょっと、驚かせないでよ……」
「ごめんね。おかしな事してるなって思ったんだけど、リアナに付きまとってる人について調べていたんでしょ?」
「そう。私が一緒にいる時は後をつけられてる気配を感じないから、こうやって1人の時に見張ってるの」
「なるほど。でもエマ一人で行動するのは心配だよ。僕も一緒に行く」
「ありがとう。でも、この件に関しては私に任せて」
ルイスは明らかに武闘派じゃないから、もし何かあった時にリアナとルイスの2人を守って戦うのは厳しい。まあそもそもストーカーなんて陰湿なことをしてる奴は、ちょっと脅せばすぐに怯んで姿を見せなくなるだろうし。私一人で十分だ。
「そっか、分かった。でももし困ったことがあったら何でも言ってね。それと僕も情報を調べてみてるんだけど、もう少し時間がかかりそうなんだ。何か分かったらすぐに伝えるよ。」
「ありがとう」
ルイスは何故か私の首のあたりをじっと見つめた。
「どうしたの?」
「ネックレス、やっぱり気に入らなかった?」
ルイスは少し悲しそうな表情で言った。ネックレスってアレか!
「ううん! 違うの。それは、何て言うか……」
紫色のドレスを着た私の首元は空いている。ルイスからもらったネックレスを身につければもっと華やかだろう。
でもそれが出来ないのは、ただ恥ずかしいから。ネックレスを見るたびにあの日のルイスとのやり取りを思い出して、心が乱される。ああ、思い出したらまた顔が熱くなってきた……
「ごめんね。無理強いするつもりじゃないんだ。今ので十分、目的は果たせたからね」
「え?」
意味がよく分からなくて首を傾げた。その時、見張っていたはずのリアナの姿がないことに気づいた。
「まずい! 私、リアナを探してくる!」
そう言って私はリアナがいた方へ走り出した。
まだそこまで遠くには行ってないはず。廊下の突き当りを曲がった時、誰かとぶつかった。思わず尻もちをつく。
「イテテ……」
バサバサと音がして、頭に何かが触れた。あたりを見回すと、何枚もの紙が散らばっている。
「あ、ああああ!」
その声に驚いて視線をあげると、男がわなわなと震えていた。そして慌てて床に散らばった紙を大事そうに集め始める。金色の長い髪に切れ長な目、その姿に見覚えがあった。
「もしかして、ミーシャ・クワイン?」
そう言ったものの、私の知っているミーシャとは様子が違っていた。
「遊び人系攻略キャラ」、ミーシャ・クワイン。その整ったルックスと甘い言葉で数多の女の子達をたらしこんできた。誰とも本気になれずにいたが、主人公と出会うことで真実の愛を知る。それがゲームでのシナリオ。
ゲームではもっと余裕のある男の印象だったのに、奇声をあげたりあからさまに動揺を見せるなんてもしかして他人の空似か?
私の言葉に男は手を止めた。
「僕の名前を知ってるってことは、前に『仲良く』したことがあったのかな。でもごめんね? もう君とは遊べないんだ。悪いけど他をあたって」
その返事を聞くに、本人であることは確からしい。
手元に落ちていた紙を拾うと、そこには水色の髪に金色の髪留めをつけた美しい女性が描かれていた。
もしかして……
「この人って、リアナ?」
「はわわわわ!?」
ミーシャは動揺したのかせっかく拾い集めた紙をまたぶちまけた。よく見ると、その全てに描かれたモチーフは同一人物のようだった。
「き、君さ、気安くその名前を呼ばないでくれるかな。その方は僕の女神様なんだ」
「女神様ってまた大げさな……」
「絹のように滑らかな髪、透明感のある白い肌、そして凛とした立ち姿! どれもが美しい! これを女神様と呼ばずして何と呼ぶ!」
「またヤバい奴出てきたな……」
攻略キャラ5人のうち、ルイスを含めた4人は好意を持ってリアナに接触しているみたいだ。それにしてもテムルといい、ミーシャといい、この世界の攻略キャラ達はキャラ設定がバグっているのか?
「ええと、要するにミーシャはリア……」
「女神様」
「め、女神様のことが好きってことなんだよね?」
「好きだなんて恐れ多い! 同じ世界に存在しているだけで幸せなんだから!」
なんていうか、前世でいう「オタク」みたいだ。まあ私も同類なんだけど。
ミーシャは私の顔を指さして、目を丸くした。
「ああ! お前は女神様と最近一緒にいる奴だな! 隣を歩くと女神様と姿が被って見えないんだよ! それに他の男も女神様の周りをうろついて……身の程をわきまえろ!」
「もしかして、最近リアナの後をつけてたストーカーってお前か!」
「後をつけてたというか、女神様の生活の様子を絵に描いて記録しておこうと思っただけで……」
「それがストーカーなんだよ!」
ミーシャは何に怒っているのか分からないといったように首を傾げた。
はぁ……ここまで話が通じないなら仕方がない。奥の手を出そう。
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