2 / 46
チュートリアル
これは最悪のパターンに突入したかもしれない
しおりを挟む
隣の家の男の子と仲良くなってコスプレをしてもらう。そう決意したものの、それから1週間、仲良くなるどころか一度も顔を合わせることはなかった。
「はぁ…今日も疲れた…」
連日の残業で疲労困憊な体に鞭を打ってアパートの階段を登る。廊下を見ると部屋の前に誰かがうずくまっている。近くで見るとあの男の子だった。
「どうしたの!?大丈夫?」
「鍵…忘れて…それに…人、多くて…気持ち悪…」
鍵か…このアパートはオートロックだから開けるには管理会社に連絡しないとだけど、こんな時間じゃ繋がらないだろう。
それに、こんな具合の悪そうな子を放っておく訳には行かない。
「とりあえず私の家入ろ!ね?」
「う…うん…」
彼に肩を貸し、部屋にあげて自分のベッドに座らせた。
「お水置いておくから飲めそうだったら飲んでね。寝てもいいよ。」
ベッド近くのローテーブルに水のペットボトルを置き、声をかける。彼はゆるゆると横になり、目をつむった。布団をかけてあげ、パソコン作業をしながら様子をうかがっていると穏やかな寝息が聞こえるようになった。
「さて…シャワー浴びるか。」
具合が悪化するかもしれないと思ってしばらく様子を見ていたが、これなら大丈夫そうだ。まあ、自分よりいくつも年下だろうけど一応異性を部屋にあげておいて普通にシャワーを浴びるとかどうなのと思わなくもないけど、この状況じゃ仕方ないでしょ。彼が目覚めたときに起こる可能性のあることとすれば、私に拉致されたと勘違いして通報される、とかね。…いや、これはマジで笑えないわ。
シャワーを浴び、洗面所で髪を乾かして部屋に戻った。さすがに濡れた髪のままゴロゴロするなんて怠惰なところを晒すのはよくないという自制心が働いた。
「あの…」
声の方を振り向くと男の子が起き上がっていた。
「もう具合大丈夫?今日はうち泊まって行っていいからね。」
「ありがとうございます…すいません、ここはどこですか?」
「なっ…」
まずいまずい。これは最悪のパターンに突入したかもしれない。具合悪そうだったし、意識が朦朧としてて私が家にあげたこと覚えてないのか。うまく説明しないと、やっぱり警察…?って仲良くなるどころか埋めがたい距離作っちゃってるじゃん!
弁解、しないと…
「家の前に君がうずくまっていて、鍵忘れて入れないみたいだったから、うちにあげました!別に拉致してうちの子にしてやろうとかそういった下心は一切ないので通報しないでくださいっ!」
言った勢いで頭を下げる。この沈黙怖いなぁ…
恐る恐る頭を上げると彼は呆気にとられたような顔をしていた。
「えーっと…僕、今日大学の飲み会に連れていかれて、お酒は飲んでないんですけど、その、人の多さで具合悪くなっちゃって。何とか抜けてアパートに帰ってきたんですけど、鍵がないことに気づいて…家には入れないし気持ち悪いしでどうしようもなかった僕を隣の家の人が助けてくれたんです…」
うん、そこまでは合ってる。それなのに、どうして「ここはどこ」になるんだ?
「助けてくれたのは男の人だったと思うんですけど…失礼ですけど、女の人、ですよね?」
本当に失礼だな。
「私は正真正銘の女です!…まあ、女っ気ないとはよく言われるけどね。はは…」
ぐぅっ…自分で言っておいて胸が締め付けられる。
「ああ!すいません…あなたが女の人か疑った訳じゃないんですけど、その、僕のアパートは女性禁制だって聞いていて…」
はぃぃー?いや、そんな話聞いたこともないし、そもそも私住んでますし。
「…このアパートは女性禁制じゃないよ。その話、誰から聞いたの?」
「あの…母が…」
あー、なるほどね。1人暮らしを始める息子に悪い虫がつかないように呪文をかけたのね。今まで信じ込んでたこの子もすごいけど。
「…もしかすると、この前うちに挨拶しに来てくれた時に私を男だって勘違いした?」
まあ、あの時は頭にタオル巻いてグレーのスウェットですっぴんだったからなぁ。仕方ないか。
彼はしばらく考える素振りを見せた後、顔を真っ赤に赤らめた。
「僕…その、とんでもない間違いを!すみません!ここに住んでいるのは男の人だけだと思い込んでいて…!本当に失礼なことを言ってしまいました!とても親切にしていただいたのに…具合もよくなったので帰ります!本当に…すいませんでしたぁ!」
そう言って彼は玄関へ走って行こうとする。ちょっと待て。私は彼の手を掴んだ。
「状況が理解できたみたいでよかったけど、一つ大事なこと忘れてるよ。鍵、無いんでしょ。」
「あ…」
「今日はうちに泊まっていいから、明日の朝、管理会社に電話するといいよ。元気ならシャワー浴びてきな。」
「あの…ありがとうございます!」
「いえいえー」
彼には私が高校生の時に着ていたジャージを貸してあげた。しばらくするとシャワーの水音が聞こえる。この家に他人がいるのはいつぶりだろうか。
一度も使っていない客用の布団を敷き、彼は布団に、私はベッドに入った。
「じゃあ、電気消すね。…おやすみ。」
「…おやすみ、なさい。」
私は目を閉じた。
ってちょっと待てぃ!急展開過ぎて意識してなかったけど、推しそっくりの(顔の)子が今!私のすぐ側で!寝ているんだぞ!
あー、意識し始めたらいろいろ思い出してきた。私のベッドで眠るらむねちゃん(似の男)。私のおさがりジャージを着るらむねちゃん(似の男)。何でもっと目に焼き付けておかなかったんだ!
まずい、目が冴えてきた。
「…おやすみ、なさい。」
僕の態度は変じゃなかったかな。ご厚意に甘えて家にあげてもらったけど、だって、男の人だと思っていたから!しかもすごく綺麗な人だったし…女の人の家に泊まるなんて初めてだから、変に意識して緊張する。
こんな状況じゃ眠れそうにないよ…
翌朝目を覚ますと、既に身支度を済ませた彼の姿があった。
「おはよう…早いね。」
「おはようございます。さっき電話したら、鍵を開けにすぐ来てくれるって言っていました。一晩泊めていただき、本当にありがとうございました!」
そう言って彼が頭を下げる。
「いえいえ。」
私はベッドから起き上がり、カーテンを開けた。部屋に朝陽が差し込む。昼間の彼はキラキラと照らされて夜とは違う美しさがあった。
「あの…そこで何かお礼をしたいのですか、僕に出来ることなら何でもするので、遠慮なく言ってください。」
なん…でも…
「ああ!急に何でもするとか言われても困りますよね!じゃあ、何かお菓子でも…」
「ある!してほしいこと!」
君にしてほしいことは一つ。初めて会った日に決めた。こんなこと言ったら引かれちゃうかもしれない。二度と話せないかもしれない。でも、こんなチャンスはもう来ない。
「な、なんでしょう。」
彼は私に気圧されたのか驚いた顔をしている。
「おしの…」
「はい?」
「推しのコスプレして!」
言った…言ってしまった。さあ、どんな反応が返ってくるか。
「おしのこすぷれ…?」
彼は首を傾げた。少なくとも拒絶ではなさそう。これは押せ押せだ!
私は彼の肩を掴んだ。
「これは君にしか頼めないの!お願い!」
彼は困ったように目を逸らしてから、私の目を見た。
「僕でいいなら…」
「ありがとう!」
私は彼の右手を取る。
「私の名前は桐生菜々子!菜々子でいいよ。一緒にコスプレ、頑張ろうね!」
彼は私の手を握り返した。
「あの、倉橋斗真です。頑張ります…?」
初めて会ったときはあまりの衝撃で覚えてなかったけど、倉橋斗真君、か。絶対忘れないように後で手帳にメモろう。
「斗真君、さっそくなんだけどコスプレの準備があるから何回かうちに来てほしいんだよね。いつが空いてる?」
「そうですね…平日の夕方以降なら大丈夫です。」
「分かった。じゃあ、毎週金曜日の夜、うちに来てくれる?」
「分かりました。」
彼と一緒に玄関へ向かった。
「お世話になりました。」
「うん。…また来週ね。」
「はい。」
彼は軽くお辞儀して玄関を出て行った。扉が閉まる。
「…………っ!」
私は大きく手を広げた。本当は声を上げて喜びを表現したいけど、隣の斗真君に聞こえちゃうかもしれないからサイレントで。
これで…これでらむねちゃんを現実世界に!しかもちゃっかり定期的に会う約束まで取り付けた。まあ、ただ会いたいってだけじゃなくて、せっかくコスプレするならそのキャラクターの世界観も知ってほしいし。
「そうだ!まずはタンスにしまってあるコスプレ衣装の確認しないと…ふへへっ…」
口元の緩みが抑えられない。
金曜の夜が楽しみだ。
「はぁ…今日も疲れた…」
連日の残業で疲労困憊な体に鞭を打ってアパートの階段を登る。廊下を見ると部屋の前に誰かがうずくまっている。近くで見るとあの男の子だった。
「どうしたの!?大丈夫?」
「鍵…忘れて…それに…人、多くて…気持ち悪…」
鍵か…このアパートはオートロックだから開けるには管理会社に連絡しないとだけど、こんな時間じゃ繋がらないだろう。
それに、こんな具合の悪そうな子を放っておく訳には行かない。
「とりあえず私の家入ろ!ね?」
「う…うん…」
彼に肩を貸し、部屋にあげて自分のベッドに座らせた。
「お水置いておくから飲めそうだったら飲んでね。寝てもいいよ。」
ベッド近くのローテーブルに水のペットボトルを置き、声をかける。彼はゆるゆると横になり、目をつむった。布団をかけてあげ、パソコン作業をしながら様子をうかがっていると穏やかな寝息が聞こえるようになった。
「さて…シャワー浴びるか。」
具合が悪化するかもしれないと思ってしばらく様子を見ていたが、これなら大丈夫そうだ。まあ、自分よりいくつも年下だろうけど一応異性を部屋にあげておいて普通にシャワーを浴びるとかどうなのと思わなくもないけど、この状況じゃ仕方ないでしょ。彼が目覚めたときに起こる可能性のあることとすれば、私に拉致されたと勘違いして通報される、とかね。…いや、これはマジで笑えないわ。
シャワーを浴び、洗面所で髪を乾かして部屋に戻った。さすがに濡れた髪のままゴロゴロするなんて怠惰なところを晒すのはよくないという自制心が働いた。
「あの…」
声の方を振り向くと男の子が起き上がっていた。
「もう具合大丈夫?今日はうち泊まって行っていいからね。」
「ありがとうございます…すいません、ここはどこですか?」
「なっ…」
まずいまずい。これは最悪のパターンに突入したかもしれない。具合悪そうだったし、意識が朦朧としてて私が家にあげたこと覚えてないのか。うまく説明しないと、やっぱり警察…?って仲良くなるどころか埋めがたい距離作っちゃってるじゃん!
弁解、しないと…
「家の前に君がうずくまっていて、鍵忘れて入れないみたいだったから、うちにあげました!別に拉致してうちの子にしてやろうとかそういった下心は一切ないので通報しないでくださいっ!」
言った勢いで頭を下げる。この沈黙怖いなぁ…
恐る恐る頭を上げると彼は呆気にとられたような顔をしていた。
「えーっと…僕、今日大学の飲み会に連れていかれて、お酒は飲んでないんですけど、その、人の多さで具合悪くなっちゃって。何とか抜けてアパートに帰ってきたんですけど、鍵がないことに気づいて…家には入れないし気持ち悪いしでどうしようもなかった僕を隣の家の人が助けてくれたんです…」
うん、そこまでは合ってる。それなのに、どうして「ここはどこ」になるんだ?
「助けてくれたのは男の人だったと思うんですけど…失礼ですけど、女の人、ですよね?」
本当に失礼だな。
「私は正真正銘の女です!…まあ、女っ気ないとはよく言われるけどね。はは…」
ぐぅっ…自分で言っておいて胸が締め付けられる。
「ああ!すいません…あなたが女の人か疑った訳じゃないんですけど、その、僕のアパートは女性禁制だって聞いていて…」
はぃぃー?いや、そんな話聞いたこともないし、そもそも私住んでますし。
「…このアパートは女性禁制じゃないよ。その話、誰から聞いたの?」
「あの…母が…」
あー、なるほどね。1人暮らしを始める息子に悪い虫がつかないように呪文をかけたのね。今まで信じ込んでたこの子もすごいけど。
「…もしかすると、この前うちに挨拶しに来てくれた時に私を男だって勘違いした?」
まあ、あの時は頭にタオル巻いてグレーのスウェットですっぴんだったからなぁ。仕方ないか。
彼はしばらく考える素振りを見せた後、顔を真っ赤に赤らめた。
「僕…その、とんでもない間違いを!すみません!ここに住んでいるのは男の人だけだと思い込んでいて…!本当に失礼なことを言ってしまいました!とても親切にしていただいたのに…具合もよくなったので帰ります!本当に…すいませんでしたぁ!」
そう言って彼は玄関へ走って行こうとする。ちょっと待て。私は彼の手を掴んだ。
「状況が理解できたみたいでよかったけど、一つ大事なこと忘れてるよ。鍵、無いんでしょ。」
「あ…」
「今日はうちに泊まっていいから、明日の朝、管理会社に電話するといいよ。元気ならシャワー浴びてきな。」
「あの…ありがとうございます!」
「いえいえー」
彼には私が高校生の時に着ていたジャージを貸してあげた。しばらくするとシャワーの水音が聞こえる。この家に他人がいるのはいつぶりだろうか。
一度も使っていない客用の布団を敷き、彼は布団に、私はベッドに入った。
「じゃあ、電気消すね。…おやすみ。」
「…おやすみ、なさい。」
私は目を閉じた。
ってちょっと待てぃ!急展開過ぎて意識してなかったけど、推しそっくりの(顔の)子が今!私のすぐ側で!寝ているんだぞ!
あー、意識し始めたらいろいろ思い出してきた。私のベッドで眠るらむねちゃん(似の男)。私のおさがりジャージを着るらむねちゃん(似の男)。何でもっと目に焼き付けておかなかったんだ!
まずい、目が冴えてきた。
「…おやすみ、なさい。」
僕の態度は変じゃなかったかな。ご厚意に甘えて家にあげてもらったけど、だって、男の人だと思っていたから!しかもすごく綺麗な人だったし…女の人の家に泊まるなんて初めてだから、変に意識して緊張する。
こんな状況じゃ眠れそうにないよ…
翌朝目を覚ますと、既に身支度を済ませた彼の姿があった。
「おはよう…早いね。」
「おはようございます。さっき電話したら、鍵を開けにすぐ来てくれるって言っていました。一晩泊めていただき、本当にありがとうございました!」
そう言って彼が頭を下げる。
「いえいえ。」
私はベッドから起き上がり、カーテンを開けた。部屋に朝陽が差し込む。昼間の彼はキラキラと照らされて夜とは違う美しさがあった。
「あの…そこで何かお礼をしたいのですか、僕に出来ることなら何でもするので、遠慮なく言ってください。」
なん…でも…
「ああ!急に何でもするとか言われても困りますよね!じゃあ、何かお菓子でも…」
「ある!してほしいこと!」
君にしてほしいことは一つ。初めて会った日に決めた。こんなこと言ったら引かれちゃうかもしれない。二度と話せないかもしれない。でも、こんなチャンスはもう来ない。
「な、なんでしょう。」
彼は私に気圧されたのか驚いた顔をしている。
「おしの…」
「はい?」
「推しのコスプレして!」
言った…言ってしまった。さあ、どんな反応が返ってくるか。
「おしのこすぷれ…?」
彼は首を傾げた。少なくとも拒絶ではなさそう。これは押せ押せだ!
私は彼の肩を掴んだ。
「これは君にしか頼めないの!お願い!」
彼は困ったように目を逸らしてから、私の目を見た。
「僕でいいなら…」
「ありがとう!」
私は彼の右手を取る。
「私の名前は桐生菜々子!菜々子でいいよ。一緒にコスプレ、頑張ろうね!」
彼は私の手を握り返した。
「あの、倉橋斗真です。頑張ります…?」
初めて会ったときはあまりの衝撃で覚えてなかったけど、倉橋斗真君、か。絶対忘れないように後で手帳にメモろう。
「斗真君、さっそくなんだけどコスプレの準備があるから何回かうちに来てほしいんだよね。いつが空いてる?」
「そうですね…平日の夕方以降なら大丈夫です。」
「分かった。じゃあ、毎週金曜日の夜、うちに来てくれる?」
「分かりました。」
彼と一緒に玄関へ向かった。
「お世話になりました。」
「うん。…また来週ね。」
「はい。」
彼は軽くお辞儀して玄関を出て行った。扉が閉まる。
「…………っ!」
私は大きく手を広げた。本当は声を上げて喜びを表現したいけど、隣の斗真君に聞こえちゃうかもしれないからサイレントで。
これで…これでらむねちゃんを現実世界に!しかもちゃっかり定期的に会う約束まで取り付けた。まあ、ただ会いたいってだけじゃなくて、せっかくコスプレするならそのキャラクターの世界観も知ってほしいし。
「そうだ!まずはタンスにしまってあるコスプレ衣装の確認しないと…ふへへっ…」
口元の緩みが抑えられない。
金曜の夜が楽しみだ。
0
あなたにおすすめの小説
ヤンデレ王子を闇落ちから救ったら愛執まみれの独占欲に囚われました
大江戸ウメコ
恋愛
幼い頃に精霊の祝福である未来視の力が開花し、「夫である第二王子ナハルドに殺される」という己の運命を知った伯爵令嬢ツィーラ。この悲惨な未来を変えるべく、ツィーラは彼を避けようとしたが、ひょんなことから婚約者に選ばれてしまった! ならば、ナハルドが将来闇落ちしないよう、側で彼を支えることを決意する。そんな努力の甲斐あって、ツィーラへの好意を隠さず伝えてくるほど、ナハルドとの関係は良好になった。だけど、彼の並々ならぬ執着心のすべてを、ツィーラはまだ知らなくて――
三十路おばちゃん、誕生日に異世界転移したら即プロポーズされて、家族ごと国を救って死後も一緒でした ――燕の傭兵団と、ある家族の物語――
いぬぬっこ
恋愛
三十歳の誕生日。
ホールケーキを食べようとしたその瞬間、私は異世界に転移した。
助けてくれた美丈夫に即求婚され、半ば勢いで結婚。
十ヶ月後には息子も生まれ、私は異世界で「妻」で「母」になった。
穏やかな日々は十年続く。
だが、影の傭兵団によって村は焼き尽くされる。
夫は元・王国騎士団副団長。
敵の首領は、かつての仲間だった。
家族を守るため、
国を守るため、
私たちは戦う道を選ぶ。
――これは、
異世界に転移したおばちゃんと、
その家族が歩んだ、
生涯の物語。
*この作品は、アルファポリス様・カクヨム様にも掲載しております。どうかご了承よろしくお願い致します。
中身は80歳のおばあちゃんですが、異世界でイケオジ伯爵に溺愛されています
浅水シマ
ファンタジー
【完結しました】
ーー人生まさかの二週目。しかもお相手は年下イケオジ伯爵!?
激動の時代を生き、八十歳でその生涯を終えた早川百合子。
目を覚ますと、そこは異世界。しかも、彼女は公爵家令嬢“エマ”として新たな人生を歩むことに。
もう恋愛なんて……と思っていた矢先、彼女の前に現れたのは、渋くて穏やかなイケオジ伯爵・セイルだった。
セイルはエマに心から優しく、どこまでも真摯。
戸惑いながらも、エマは少しずつ彼に惹かれていく。
けれど、中身は人生80年分の知識と経験を持つ元おばあちゃん。
「乙女のときめき」にはとっくに卒業したはずなのに――どうしてこの人といると、胸がこんなに苦しいの?
これは、中身おばあちゃん×イケオジ伯爵の、
ちょっと不思議で切ない、恋と家族の物語。
※小説家になろうにも掲載中です。
行き遅れのお節介令嬢、氷の公爵様と結婚したら三人娘の母になりました
鳥柄ささみ
恋愛
お節介焼きで困っている人を放っておけないシアは、数多のご令嬢達から人気の令嬢だ。毎日ファンレターが届き、社交界に出れば令嬢に取り囲まれるほどである。
けれど、それに反比例するように男性からの人気はなく、二十七だというのに嫁の貰い手もないため、毎日母から小言をもらっていた。
そんなある日のこと、突然公爵家から縁談の話が。
シアは公爵家がなぜ自分に縁談など持ち掛けるのかと訝しく思いつつ話を受けると、なんと公爵の後妻として三人の娘の母代わりになれと言われる。
困惑するも、自分へ縁談を持ちかけた理由を聞いて、お節介なシアは嫁ぐこと決めたのだった。
夫になるレオナルドはイケメンなのに無表情で高圧的。三人の娘も二女のアンナを除いて長女のセレナも三女のフィオナもとても反抗的。
そんな中でもお節介パワーを発揮して、前向きに奮闘するシアの物語。
※他投稿サイトにも掲載中
やけに居心地がいいと思ったら、私のための愛の巣でした。~いつの間にか約束された精霊婚~
小桜
恋愛
ルディエル・アレンフォードは森に住む麗しの精霊守。
そんな彼が、いよいよ伴侶を迎えようと準備を始めているらしい。
幼馴染という関係に甘んじていたネネリア・ソルシェは、密かにショックを受けていた。
そろそろ彼との関係も終わらせなければならないけれど、ルディエルも精霊達もネネリアだけに優しくて――?
「大丈夫。ずっと居たいと思えるような場所にしてみせるから」
鈍感なネネリアと、一途で奥手なルディエル。
精霊に導かれた恋は、本人だけが気づかない。
『階段対策会議(※恋愛)――年上騎士団長の健康管理が過剰です』
星乃和花
恋愛
【完結済:全9話】
経理兼給仕のクラリスは、騎士団で働くただの事務員――のはずだった。
なのに、年上で情緒に欠ける騎士団長グラントにある日突然こう言われる。
「君は転倒する可能性がある。――健康管理対象にする」
階段対策会議、動線の変更、手をつなぐのは転倒防止、ストール支給は防寒対策。
全部合理的、全部正しい。……正しいはずなのに!
「頬が赤い。必要だ」
「君を、大事にしたい」
真顔で“強い言葉”を投下してくる団長に、乙女心を隠すクラリスの心拍数は業務超過。
さらに副団長ローレンは胃薬片手に「恋は会議にするな!!」と絶叫中!?
これは健康管理?それとも恋愛?
――答え合わせの前に、まず“階段(概念)“をご確認ください。
男爵令嬢なのにくじ引きで王子のいる生徒会の役員になりました!
らな
恋愛
男爵令嬢のリアはアルノー王国の貴族の子女が通う王立学院の1年生だ。
高位貴族しか入れない生徒会に、なぜかくじ引きで役員になることになってしまい、慌てふためいた。今年の生徒会にはアルノーの第2王子クリスだけではなく、大国リンドブルムの第2王子ジークフェルドまで在籍しているのだ。
冷徹な公爵令息のルーファスと、リアと同じくくじ引きで選ばれた優しい子爵令息のヘンドリックの5人の生徒会メンバーで繰り広げる学園ラブコメ開演!
リアには本人の知らない大きな秘密があります。
リアを取り巻く男性陣のやり取りや友情も楽しんでいただけたら嬉しいです。
ひみつの姫君からタイトルを変更しました。
子供にしかモテない私が異世界転移したら、子連れイケメンに囲まれて逆ハーレム始まりました
もちもちのごはん
恋愛
地味で恋愛経験ゼロの29歳OL・春野こはるは、なぜか子供にだけ異常に懐かれる特異体質。ある日突然異世界に転移した彼女は、育児に手を焼くイケメンシングルファザーたちと出会う。泣き虫姫や暴れん坊、野生児たちに「おねえしゃん大好き!!」とモテモテなこはるに、彼らのパパたちも次第に惹かれはじめて……!? 逆ハーレム? ざまぁ? そんなの知らない!私はただ、子供たちと平和に暮らしたいだけなのに――!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる