相棒と世界最強

だんちょー

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13話 古代魔法の獲得

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『まず俺様ができることについて話してやるヨォ』

 そう前置きをするロギアとひたすら走る僕。
 ロギアが力を行使してから3日が経った。

 僕は山の中をずっと走り続けている。

 持久力の底上げは足場の悪い環境でこそ真価を発揮する。
 さらにはバランス力、察知力なんかも鍛えられて一石三鳥はあると言われた。

 そんなへとへとの状態での話なんてちっとも頭に入ってこないけど、ロギアの話はちゃんと聞かないと怒られるし、強くなれないと言われたから、どんな状況でも耳を傾けている。



『俺様は基本何でもできるがァ、オマエにできるのはァ乗っ取りィ、煽りィ、そして知識の提供のみだァ』

「捨てて良い?」

『捨てたら地獄の底まで追いかけてぶっ殺すぞォ?』

「勘弁して」

『言い方が悪かったがァ乗っ取りは前回みたいなやつだァ。テメェの承諾があればァその体を俺様が使うことができるゥ。そして二つ目の煽りはァ……応援と思ェ』

 一つ目は実際にやってもらったからわかるけど、二つ目は応援じゃねぇ。ただの煽りじゃないか。
 あれはランクXの煽りだ。

『三つ目が大事なことだァ。俺様は剣の状態じゃ簡単なことしかできねェ。せいぜいランクVぐらいまでだなァ。だから、俺様が持っている戦闘に関する知識や今じゃ覚えれねぇ古代魔法を教えてやる。くくくっ…これはランク外の力だからなぁ…!!テメェの頑張り次第では強くなれるぜェ?』

「え?……古代魔法って覚えれるの…?全部が強くて僕じゃ無理なんじゃ…」

 古代魔法
 それは大昔の時代に亡くなってしまった失われた魔法。
 そのどれもが強力なもので英雄譚や勇者物語で数々登場する憧れの魔法だった。

『あァ?何か勘違いしてねぇかァ?古代魔法は誰でも使える魔法なんだよォ。ただ使うには申請が必要だァ。しかしなぁ、この時代には許可する奴らが滅ぼされちまっていねぇから使えねぇだけだ。オマエならこの時代でただ1人、使えるようになるぜェ。俺様がいるからなァ!!』


「許可、申請?そんなの知らなかったよ」

 ただ強い魔法で、選ばれた人しか使えないものだと思っていた。
 それが使えるようになる。
 現状を変えられるかもしれない。
 その少しの望みができただけで暁光だった。

『ものは試しだァ。復唱しろォ』

『古代の王よ。汝の持てる全ての力を、我が身に移し、我が身を助け、我が身に大いなる力をもたらせ』

【古代の王よ。汝の持てる全ての力を、我が身に移し、我が身を助け、我が身に大いなる力をもたらせ】

『くくくっ。このロギア様が許可するぜェ。全・て・持ってけや』

 言われた通りに言葉を発し、ロギアが許可をした。
 何かこれから起こるのかと思ったが、何も起こらなかった。

 てっきり何か魔法を使えるものだと思ったけど…

『これで使うための地盤ができたァ。今から使えるようになった魔法を調べてやっから刀身に触れろォ』

 言われるまま刀身に触れること数分。

『ひひっ…』

 ヒヒャヒャヒャヒャヒャ!!!!

 ロギアの大声が響いた。

『ハァ~♪ オマエなに?俺様と相性バッチリすぎねぇかァ?俺様と出会うべくして生まれてきただろ♪ いやァ~、嬉しいぜェ?この魔法ならァ……くくっ』

「え?ど、どうしたの?っていうかどんな魔法だった!?」

 ご機嫌な様子だが、どんな魔法が使えるのかを早く知りたかった。

『そう急ぐなァ。結論から言うとだなァ、白髪チビの使える魔法は2つだけだったァ。本来ならどんなやつでも五つ以上は適性があるがなァ…。でもガッカリするんじゃねぇぞ?オマエが使えるその魔法はァ……』


 ーーーー唯一無二の最強の中の最強だーーーー


『やってみるもんだなァ。おかげで良い結果だァ。オマエが使える魔法は【雷装雷魔らいそうらいま】とォ【悪纏魔装あくてんまそう】だァ』

 雷装雷魔と悪纏魔装

 それが僕の魔法。

 唯一無二の魔法。

 一度しか聞いていない。見てもない、実演もしていない。
 だけど、名前がすごくしっくりきた。
 ずっと知っていたような感覚。
 使い方もなんとなくわかった。

【雷装雷魔】 

 魔法名を口に出すと、足を中心に微弱だが雷…電気が発生した。

 足を踏み出そうとすると、足の裏に電気が集まっているような感覚があった。
 いつもより地面を強く感じる。

 雷を少し動かそうと脳内でイメージをしてみた。するとそれはびっくりするほど滑らかに体を通って腕へと流れていった。
 それからもぐるぐると体中を巡らせて遊んでいたわけだが…エクスはなんとなくこの魔法を理解した。

 ・・・1度の使用でだ

『………まじかァ』


 古代魔法はイメージだ。
 使ってみてわかった。
 これは誰もが使えるように難しい操作を必要としない魔法だ。
 現代の魔法は詠唱を必要とし、難しい陣を描いたり頭を使わなければいけない。

 僕はこの魔法たちが消えてしまった理由がわかった気がした。

「強すぎるんだ」

 誰でも使えてしまうから。
 意味のない争いも数えきれないほど起きたんだろうと想像する。

 そんなすごい魔法を僕は使えるようになった。
 そう考えると徐々に嬉しさが込み上げてきて…僕は雷を足に動かし一歩を踏み出した。その足が地面に触れた瞬間、


 エクスの意識が飛んだ。


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