再び朝鮮に生まれ変わり、今度は皇后となりました。

ぅ→。

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皇太后と皇后

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內侍ネシが声を掛けてくるまで殿下は私を離さなかった。そんなところが前と同じで笑みがこぼれる。內侍と言っても前みたいな宦官ではない。內侍という言葉がそのままで、まあ執事のようなものだ。

「ゆっくりしておけと言っても、そなたは挨拶に行くんだろう?」

分かってるなら手加減して欲しかった。

太子嬪の服を身にまとい、皇太后ファンテフ様から挨拶にいく。

「太子嬪、よくぞ参った」

皇太后に挨拶してテーブルを挟んで座った。

「太子と仲良くしておると聞いておる」
「はい。殿下は優しく紳士に接してくれてます」
「それは良いことだ。これからも太子に尽くすのだぞ」
「はい、皇太后様」

皇太后は同じ皇帝派なため好意に私を受け入れてくれる。

「そなたを太子嬪に推したのは私だ。私の力になるように」
「申し訳ありませんが、私は殿下の味方です」
「太子の?」
「はい」
「つまり太子と私が対立すれば太子の肩を持つと?」
「はい。私は殿下の妃ですので」

暫く視線が交差したあと皇太后が声を出して笑いだした。

「そうか、そうか。私は太子に良い妃を見つけたようだ」

どうやら良い方向で受け取ってくたみたい。皇太后と敵対するのは今後のことを考えれば遠慮したいところ。皇帝だって母である皇太后には一目置いてるのだから。でも殿下の味方ということは変えたくないことでもあった。

皇太后のとこのを後にして皇后のところに向かう。

母上オマママ、ご挨拶申し上げます」
「そなたに母上オマママとは呼ばれたくはない」

太子嬪が皇后を、皇后が皇太后を母上オマママと呼ぶのは、しきたりで決まってる。それを拒否するということは私を太子の妃だと認めていないということだ。

皇后チョンジョン様、申し訳ありません」

皇后は中宮殿チュングンジョンに住まうことからチュンジョンと呼ばれている。

拒否されたのだから、母上オマママとは呼べない。

「側室には西人派の娘を太子に与える。そしてその子が太子の跡を継ぐ」

皇后は西人派だ。しばらく正室は皇帝派が占めていたが、それに不満を持つ西人派が多くなり、ガス抜きをするために皇后が皇帝の妃に選ばれてる。だけど、朝廷の権力は皇帝派が占めていた。大監テガムと呼ばれる正一品は皇帝派ばっかり。それは西人派が利益しか求めず、不正をする人が多いということもある。西人派を大監にしても、賄賂などを受け取り処罰を受ける人が大半だ。私が前世から賄賂はいけないことだと示してきたにも関わらず未だに蔓延ってる。

「今日は挨拶を受けたが、明日からは来なくて良い」

そう言われてもそうはいかない。しきたりを無視すれば責められるのは私だ。挨拶を受けて貰えなくても赴かないといけない。話は以上だから下がるように言われ中宮殿を後にした。

皇后とは上手くやって行くのは無理だろう。

そして時期は神様から頂いた史実とは異なるが彼女は閔氏ビンシな気がする。写真はないから分からないが、権力欲が強いことや私腹を肥やそうとしている様子が似ているのだ。彼女は事大主義で中華民国やロシアと仲良くした方が良いと考えてる。それが当てはまるのだ。

西人派は中華民国とロシアと仲良くしたい。仲良くというか傘下にさえ入っても構わない姿勢でいる。

対して皇帝派は独立を示していて、各国と対等であるという姿勢ている。

また西人派は軍事同盟も必要と言い、皇帝派は貿易のみと対立している。各国の大使館たちは西人派の人たちと頻繁に会合をしてる。そこで賄賂を受け取ってるのではないかと疑ってるが証拠はまだない。
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