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デート
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結婚して1ヶ月。皇后は宣言通り私の挨拶をあれ以降1度も受け入れてくない。それでも私は毎日、中宮殿に朝夕と訪れた。
「太子嬪、デートしよう」
「デートですか?」
「そうだ。まだ1度もしておらぬではないか」
殿下は代理聴政をしていて、忙しい身だ。皇帝は少し気弱なところかあるようで、今の情勢に早く譲位したいとの考えのよう。そのため殿下がやっていけるか確かめるために代理聴政が行われてる。殿下も能力を引き継いでいるため威圧を上手く使いながら、政を行ってる。
「さあ!着替えるのだ」
デート出来るのは嬉しいから、殿下の言葉に従う。太子嬪だから流行りのミニスカートやショートパンツは避け、足首まであるロングスカートにする。
デパートでショッピングを楽しみ、高級レストランで食事をする。そして散策して疲れた頃にカフェに入り一休みした。
「母上が挨拶を受けないと聞いた」
殿下には心配させたくなかったけど耳にしてしまったか。
「私の不徳の致すところです」
「それは違う。母上は単にそなたが皇帝派なのが気に入らないだけだ」
まさにその通りだけど、頷くわけにもいかず苦笑する。
「私にも西人派を取り立てるように言ってくるぐらいだからな。勿論、そんな話は聞き入れるわけがない。西人派が能力があり民のための政を行うなら良いが、そうではない。以前と何ひとつ変わっておらぬ」
殿下の言う通り、私たちの前世の時と何も変わってないのだ。不正をすれば免職となり行き場を失うというのは前例がいくつもある。犯罪を犯せば報道されるから、次の職にもつけず、この国にいることさえ難しくなり他国に移住するということになるのに、犯罪が減らないのだ。
「犯罪が起きない国造り。それが出来ればいいかもしれませんね」
「難しいだろうが、私はそれを目指す」
「私も少なからずお力になりますわ」
「そなが力になってくれるのなら心強い」
民度を高めるにはやはり教育が大事だろう。元々、品質などより結果を求める国民性だ。日本人のように確実正確に仕事をすることすらしない。スピード命で、安全性や確実性は後回しになってる。魔石を使ってるから大きな事故にはなってないが、他国と同じようなエネルギーを使って製品を作っていたらならば、製品が故障するなんてこともあっただろう。
「そなたは同盟についてはどう思ってる?」
「軍事同盟ですか?」
「そうだ」
「殿下はどう思ってるのですか?私は殿下の意志を尊重しますよ」
「我が国の軍事力は強大だ。だから我が国が加勢した方が勝利する。それが悪かろうとも。私はそれを懸念してる。そなたは歴史を知っておるであろう。その事も吟味してそなたの意見を聞きたい」
私は第一世界戦争と第二世界大戦などなど戦争についての史実を話した。
「戦争には加わらず人命救助だけするのはいかがでしょうか?」
「人命救助?」
「はい。戦争で迫害された人や孤児になり苦しんでる人を助けるのです」
私の発言は善意だけではなかった。勿論、助けたい気持ちはある。だけど、それだけはない将来のことも考えてのことだ。未来、親日国のうちいくつかは、戦争での日本の救助のことが挙げられてる。エルトゥールル号事件にしろ、ポーランド孤児救済などなど。挙げたらキリがない。エルトゥールル号沈没事故は日本海で既に起きたことだし何も出来ないが。ポーランド孤児は既にシベリアに多くいるであろう。ポーランド孤児救済委員会が出来るのが1919年、ポーランドが再び出来てからだ。その時、史実ではポーランド孤児救済に手を差し伸べたのは日本だけだった。765名の孤児を救った。だけど、全員助けきれたとは思わない。助けられなかった孤児もいるだろう。だから、もっと多くの孤児を助けるためにこれには朝鮮も加わればいいと思う。
その事を殿下に伝えた。
「ポーランドか」
「気が進みませんか?」
「いや。国にとっても良いことであろう。後4年あるから今から受け入れのための対策を行っていこう」
「ありがとうございます、殿下」
「しかし、日本は未来のことは知らないのに助けるのだな」
「そういう国民性なのです」
「それは朝鮮も見習って行きたいところだ」
多分、朝鮮が日本みたいになるのは難しいだろう。最先端を行く技術は身に付けられても、価値観は変わらないと思う。日本は無宗教というかどこにでも神様がいると思ってる人種だ。だから他国の宗教を否定しないし人種差別もしない。神様がひとりふたり増えても構わないのだ。その代わりキリスト教などを受け入れてるが、キリスト教に入る人は少ない。2020年キリスト教の割合は日本では1%だ。過去にキリスト教を日本に広めようとした宣教師も苦労したという。例えばキリスト教に入ってなかった先祖はどうなったか?という質問に宣教師が地獄に落ちたといえば、神様なんだから慈悲を持って助けるべきではないかと答えたらしい。何とも日本人らしいエピソードだ。
それに対して朝鮮ではキリスト教が増え続けてる。現在はまだ儒教が多いが、将来はキリスト教の方が多くなる可能性が高い。そのことを危惧してる両班は大勢いる。
「太子嬪、デートしよう」
「デートですか?」
「そうだ。まだ1度もしておらぬではないか」
殿下は代理聴政をしていて、忙しい身だ。皇帝は少し気弱なところかあるようで、今の情勢に早く譲位したいとの考えのよう。そのため殿下がやっていけるか確かめるために代理聴政が行われてる。殿下も能力を引き継いでいるため威圧を上手く使いながら、政を行ってる。
「さあ!着替えるのだ」
デート出来るのは嬉しいから、殿下の言葉に従う。太子嬪だから流行りのミニスカートやショートパンツは避け、足首まであるロングスカートにする。
デパートでショッピングを楽しみ、高級レストランで食事をする。そして散策して疲れた頃にカフェに入り一休みした。
「母上が挨拶を受けないと聞いた」
殿下には心配させたくなかったけど耳にしてしまったか。
「私の不徳の致すところです」
「それは違う。母上は単にそなたが皇帝派なのが気に入らないだけだ」
まさにその通りだけど、頷くわけにもいかず苦笑する。
「私にも西人派を取り立てるように言ってくるぐらいだからな。勿論、そんな話は聞き入れるわけがない。西人派が能力があり民のための政を行うなら良いが、そうではない。以前と何ひとつ変わっておらぬ」
殿下の言う通り、私たちの前世の時と何も変わってないのだ。不正をすれば免職となり行き場を失うというのは前例がいくつもある。犯罪を犯せば報道されるから、次の職にもつけず、この国にいることさえ難しくなり他国に移住するということになるのに、犯罪が減らないのだ。
「犯罪が起きない国造り。それが出来ればいいかもしれませんね」
「難しいだろうが、私はそれを目指す」
「私も少なからずお力になりますわ」
「そなが力になってくれるのなら心強い」
民度を高めるにはやはり教育が大事だろう。元々、品質などより結果を求める国民性だ。日本人のように確実正確に仕事をすることすらしない。スピード命で、安全性や確実性は後回しになってる。魔石を使ってるから大きな事故にはなってないが、他国と同じようなエネルギーを使って製品を作っていたらならば、製品が故障するなんてこともあっただろう。
「そなたは同盟についてはどう思ってる?」
「軍事同盟ですか?」
「そうだ」
「殿下はどう思ってるのですか?私は殿下の意志を尊重しますよ」
「我が国の軍事力は強大だ。だから我が国が加勢した方が勝利する。それが悪かろうとも。私はそれを懸念してる。そなたは歴史を知っておるであろう。その事も吟味してそなたの意見を聞きたい」
私は第一世界戦争と第二世界大戦などなど戦争についての史実を話した。
「戦争には加わらず人命救助だけするのはいかがでしょうか?」
「人命救助?」
「はい。戦争で迫害された人や孤児になり苦しんでる人を助けるのです」
私の発言は善意だけではなかった。勿論、助けたい気持ちはある。だけど、それだけはない将来のことも考えてのことだ。未来、親日国のうちいくつかは、戦争での日本の救助のことが挙げられてる。エルトゥールル号事件にしろ、ポーランド孤児救済などなど。挙げたらキリがない。エルトゥールル号沈没事故は日本海で既に起きたことだし何も出来ないが。ポーランド孤児は既にシベリアに多くいるであろう。ポーランド孤児救済委員会が出来るのが1919年、ポーランドが再び出来てからだ。その時、史実ではポーランド孤児救済に手を差し伸べたのは日本だけだった。765名の孤児を救った。だけど、全員助けきれたとは思わない。助けられなかった孤児もいるだろう。だから、もっと多くの孤児を助けるためにこれには朝鮮も加わればいいと思う。
その事を殿下に伝えた。
「ポーランドか」
「気が進みませんか?」
「いや。国にとっても良いことであろう。後4年あるから今から受け入れのための対策を行っていこう」
「ありがとうございます、殿下」
「しかし、日本は未来のことは知らないのに助けるのだな」
「そういう国民性なのです」
「それは朝鮮も見習って行きたいところだ」
多分、朝鮮が日本みたいになるのは難しいだろう。最先端を行く技術は身に付けられても、価値観は変わらないと思う。日本は無宗教というかどこにでも神様がいると思ってる人種だ。だから他国の宗教を否定しないし人種差別もしない。神様がひとりふたり増えても構わないのだ。その代わりキリスト教などを受け入れてるが、キリスト教に入る人は少ない。2020年キリスト教の割合は日本では1%だ。過去にキリスト教を日本に広めようとした宣教師も苦労したという。例えばキリスト教に入ってなかった先祖はどうなったか?という質問に宣教師が地獄に落ちたといえば、神様なんだから慈悲を持って助けるべきではないかと答えたらしい。何とも日本人らしいエピソードだ。
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