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プレッシャー
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恒例の挨拶に皇太后のところに向かった。
「皇后がそなたの挨拶を受けないと聞いた」
「申し訳ありません、皇太后様」
「そなたを責めてるわけではない」
皇太后様の耳にまで入ってるのか。いたたまれないな。
「良いか?3年以内に男児を産むのだ」
皇太后様の言葉にどうしていいか分からず、答えられないでいた。
「そうでなければ、皇后は側室をというだろう。そなたに男児がいなければ、私も反対できない。そして側室となるのは西人派であろう」
今にでも側室を作りそうな勢いだけど……。
「そなたに男児が出来れば、側室を設けることを阻止出来る」
「皇太后様は側室には反対なのですか?」
「私としては子を沢山作るという意味では側室は必要だと考えてる。だが、太子が側室は作りたくないから手助けしてほしいと頼まれてな」
殿下が……。
殿下の気持ちが痛いほど伝わってきた。
「よほど、そなたのことを気に入ってるらしい」
「はい。殿下には感謝しております」
「だから、太子の気持ちに答えるためにも3年以内に男児を産むのだ。良いな?」
子が出来るだけではなく、男児である。それは大きなプレッシャーとなった。
でも殿下の気持ちに答えるためにもここは男児を産んでみせよう。私には神様も味方なのだ。きっと上手くいくはず。
「そして、男児が産まれれば主上は譲位する」
主上というのは皇太后がのみが陛下をそう呼べる。
「譲位に関して皇太后様は賛成なのですか?」
陛下はまだ30代後半で若い。これからバリバリと働けるところだ。
「平和な時代であれば反対しておったが、今の情勢では主上には荷が重い。それに対して太子は立派だ。まるで粛祇帝のようだ」
粛祇帝、その言葉にドキッとしてしまう。あながち間違いではないのだから。
「そなたは粛祇帝を支えた慎嬪のようだな」
その言葉にまたもやドキッとする。どこまで鋭いのだろうか。
私のことは歴史の教科書にも載ってる。粛祇帝の寵愛を受け、独立戦争にも尽力したと。また粛祇帝の時代のドラマや映画がいくつもあり、その中で聖女のように描かれたり、はたまた悪女のように描かれたりしている。悪女のように書かれる時は禧嬪や淑嬪が主人公の時だ。そのため私の評価は二分していた。榠嬪が主人公の時は良き友人でありライバルでもある立場であったりする。まあ、色々な姿を見せているのが私だ。
「ともかく男児を産むのだぞ?」
「はい、皇太后様」
再三、念を押され承諾した。プレッシャーは計り知れないが、これも殿下の正室になったためのものだ。殿下と婚姻できたのだから、これぐらいは受け入れないといけないのかもしれない。
「皇后がそなたの挨拶を受けないと聞いた」
「申し訳ありません、皇太后様」
「そなたを責めてるわけではない」
皇太后様の耳にまで入ってるのか。いたたまれないな。
「良いか?3年以内に男児を産むのだ」
皇太后様の言葉にどうしていいか分からず、答えられないでいた。
「そうでなければ、皇后は側室をというだろう。そなたに男児がいなければ、私も反対できない。そして側室となるのは西人派であろう」
今にでも側室を作りそうな勢いだけど……。
「そなたに男児が出来れば、側室を設けることを阻止出来る」
「皇太后様は側室には反対なのですか?」
「私としては子を沢山作るという意味では側室は必要だと考えてる。だが、太子が側室は作りたくないから手助けしてほしいと頼まれてな」
殿下が……。
殿下の気持ちが痛いほど伝わってきた。
「よほど、そなたのことを気に入ってるらしい」
「はい。殿下には感謝しております」
「だから、太子の気持ちに答えるためにも3年以内に男児を産むのだ。良いな?」
子が出来るだけではなく、男児である。それは大きなプレッシャーとなった。
でも殿下の気持ちに答えるためにもここは男児を産んでみせよう。私には神様も味方なのだ。きっと上手くいくはず。
「そして、男児が産まれれば主上は譲位する」
主上というのは皇太后がのみが陛下をそう呼べる。
「譲位に関して皇太后様は賛成なのですか?」
陛下はまだ30代後半で若い。これからバリバリと働けるところだ。
「平和な時代であれば反対しておったが、今の情勢では主上には荷が重い。それに対して太子は立派だ。まるで粛祇帝のようだ」
粛祇帝、その言葉にドキッとしてしまう。あながち間違いではないのだから。
「そなたは粛祇帝を支えた慎嬪のようだな」
その言葉にまたもやドキッとする。どこまで鋭いのだろうか。
私のことは歴史の教科書にも載ってる。粛祇帝の寵愛を受け、独立戦争にも尽力したと。また粛祇帝の時代のドラマや映画がいくつもあり、その中で聖女のように描かれたり、はたまた悪女のように描かれたりしている。悪女のように書かれる時は禧嬪や淑嬪が主人公の時だ。そのため私の評価は二分していた。榠嬪が主人公の時は良き友人でありライバルでもある立場であったりする。まあ、色々な姿を見せているのが私だ。
「ともかく男児を産むのだぞ?」
「はい、皇太后様」
再三、念を押され承諾した。プレッシャーは計り知れないが、これも殿下の正室になったためのものだ。殿下と婚姻できたのだから、これぐらいは受け入れないといけないのかもしれない。
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