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フォン王子
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榠嬪様のところに定期的に通ってる。榠嬪様が思い詰めないように。それと史実では榠嬪様は若くして病で亡くなってる。だから、患ってないかも確認してる。
「榠嬪様」
「慎嬪様、いつも気にかけていただきありがとうございます」
「フォン王子様は?」
「あちらにいます」
フォン王子は女官たちと投壺という遊びをしていた。投壺とは矢を少し離れた筒に入れる遊び。しかし、女官たちが投げる仕草をしてもフォン王子は真似ることなく矢を口の中に入れようとして女官たちが慌てて止めてる。まだ4歳だから投壺は難しいだろう。
「ミョンビンママ!」
ユンが榠嬪様に抱っこをせがむ。榠嬪様がユンを抱き上げると、それに気が付いたフォン王子がやってきた。そして榠嬪様のチマを引っ張る。
私は榠嬪様からユンを受け取り、微笑んだ。
「榠嬪様、フォン王子様は榠嬪様を母だと認識してるのでは?」
「え?」
「きっと、そうですよ。ユンに嫉妬して来たのですよ。母上を取られると思って」
榠嬪様はじーっとフォン王子を見つめる。
「フォン王子様、フォン王子様の母上は取りませんから安心してくださいね」
フォン王子に話しかけると、フォン王子は榠嬪様にぎゅーっと抱きついた。
「……フォン」
「……オモニー?」
「そう。そうだ。オモニーだ。母だ」
榠嬪様は涙しながら、何度も母上とフォン王子に言わせてる。フォン王子も嬉しそうに榠嬪様を母上と呼んだ。
「慎嬪様、ありがとうございます」
「私は何もしておりませんよ。全て榠嬪様の徳のおかげです」
榠嬪様を母だと認識したんだから、王様を父だと認識することも出来るだろう。そうしたら王様も喜ぶに違いない。
夜、私の宮に来た王様にフォン王子のことを報告した。
「それは本当か?」
「はい、王様。きっと王様のことも父上だと認識できます」
王様は嬉しそうにしている。
「早速、明日訪れてみる」
「ええ、そうしてください。でもフォン王子様が父上と呼ばなくても落胆しないでくださいね。きっとフォン王子様は普通より少し成長が遅いだけですから」
多分、すぐには父上と呼ばないだろう。時間が必要だ。そこを王様にも分かってもらう。
「フォンのことも一安心だし、あとはこの子が生まれるだけだな」
もういつ生まれてもおかしくないくらいお腹が大きくなってる。
「王子であれば名前は決まってるのですか?」
「王子であれば禛だ。そなたこそ翁主であれば決まっておるのか?」
「翁主であれば結奈です」
「結奈?」
「はい。日本語ではゆいなと読みます」
「なるほど、日本でも通じる名前にしたのか?」
「はい」
「因みに昀は日本では何と読む?」
「インです」
「禛は?」
「シンと読みます」
「ユンは変わるが、ジンはあまり変わらないな」
因みにどの原語でも分かる能力がなかったら、日本語でなんていうか知らなかった。習わない漢字だもん。
「榠嬪様」
「慎嬪様、いつも気にかけていただきありがとうございます」
「フォン王子様は?」
「あちらにいます」
フォン王子は女官たちと投壺という遊びをしていた。投壺とは矢を少し離れた筒に入れる遊び。しかし、女官たちが投げる仕草をしてもフォン王子は真似ることなく矢を口の中に入れようとして女官たちが慌てて止めてる。まだ4歳だから投壺は難しいだろう。
「ミョンビンママ!」
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私は榠嬪様からユンを受け取り、微笑んだ。
「榠嬪様、フォン王子様は榠嬪様を母だと認識してるのでは?」
「え?」
「きっと、そうですよ。ユンに嫉妬して来たのですよ。母上を取られると思って」
榠嬪様はじーっとフォン王子を見つめる。
「フォン王子様、フォン王子様の母上は取りませんから安心してくださいね」
フォン王子に話しかけると、フォン王子は榠嬪様にぎゅーっと抱きついた。
「……フォン」
「……オモニー?」
「そう。そうだ。オモニーだ。母だ」
榠嬪様は涙しながら、何度も母上とフォン王子に言わせてる。フォン王子も嬉しそうに榠嬪様を母上と呼んだ。
「慎嬪様、ありがとうございます」
「私は何もしておりませんよ。全て榠嬪様の徳のおかげです」
榠嬪様を母だと認識したんだから、王様を父だと認識することも出来るだろう。そうしたら王様も喜ぶに違いない。
夜、私の宮に来た王様にフォン王子のことを報告した。
「それは本当か?」
「はい、王様。きっと王様のことも父上だと認識できます」
王様は嬉しそうにしている。
「早速、明日訪れてみる」
「ええ、そうしてください。でもフォン王子様が父上と呼ばなくても落胆しないでくださいね。きっとフォン王子様は普通より少し成長が遅いだけですから」
多分、すぐには父上と呼ばないだろう。時間が必要だ。そこを王様にも分かってもらう。
「フォンのことも一安心だし、あとはこの子が生まれるだけだな」
もういつ生まれてもおかしくないくらいお腹が大きくなってる。
「王子であれば名前は決まってるのですか?」
「王子であれば禛だ。そなたこそ翁主であれば決まっておるのか?」
「翁主であれば結奈です」
「結奈?」
「はい。日本語ではゆいなと読みます」
「なるほど、日本でも通じる名前にしたのか?」
「はい」
「因みに昀は日本では何と読む?」
「インです」
「禛は?」
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