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序章 新天地
伝説の姿
しおりを挟む俺は死んだと思ったが、攻撃を喰らった感覚がない。
おかしい、母が寸前で攻撃をやめてくれたのか?慈悲をくれたのか?
そう思っていたが違った。
「ウィル?聞こえるかウィル、お父さんだ
助けに来たぞ」
聴き慣れた優しい声、聴いたらつい安心してしまう程に優しくそして逞しい言葉。
これ以上無い。展開だった。
そう言うと父は目にも止まらぬ速さで俺を連れて来た男を一閃。
そのままもう1人倒して、母と1対1に、とは行かなかった。父の動きに反応出来た盾を持った男が突然現れ、若そうな男を守った。
そして瞬時にカウンターの危険性を感じたのか距離を取る。
その一連の行動全てが速すぎた。
37の男とはとても思えない。
「アーノルド……来たのね」
「当たり前だ!俺はウィルの父親だからな!」
父がゆっくりと俺の近くに来て、逞しい後ろ姿で俺を安心させようとしている。
いや、、、
「お父さん、背中」
「ウィル静かに」
さっきの攻撃、俺は受けていない、間違い無い…父が俺を庇ってくれたんだ。
身を挺して
(これじゃあ母の思った通りじゃないか、)
俺はそう思ったら寒気がした。
死んでしまう、最悪のことが起きてしまうと、、
「アーノルドさんさっきは油断しましたが、次はそうはいきません
正々堂々勝負しましょう!新旧剣豪対決を!」
(疑ってくれ!お父さん、、!!)
父はジリジリと横に動き様子を伺う、その刹那両者が飛び出し激しい鉄の交わる音が響き渡る。
「流石は伝説とまで呼ばれた剣士であり現代最高傑作の称されたハンター……だけどもう見る影も無い、全盛期の貴方ならこの時間にはここにいる全ての人が真っ二つだったでしょうに」
「口数が多いな、ガキが…
俺がそんなに優しく見えたか?
その安い挑発言った事を後悔させてやるよ」
その瞬間に互いのギアが上がった。
若い剣士の方はさっきのでも手一杯だった。
それに比べると父はまだ余力を残している、少しずつ形成が逆転していく───
「お前程度が、俺の代わり?
笑わせるな…」
完全に受けに入った態勢を見逃さず強い一撃を打ち、ふき飛ばす。
少しの隙ができ、それを見逃すはずもない、しかしそれに勿論、母ももう1人の男も反応をする。
俺以外全員異次元だった。
見えている世界が違う。
激しい爆発、火花が見えるほどの衝撃。
俺はいずれこの人たちに並ばなければ生きていけない事に絶望した。
「アーノルド、お前は3体1さらに守らなければいけない子供もいる、、今お前がどの選択をするのが正しいか父親としてなら分かるだろ?」
さっきまで盾を持っていた男が剣に持ち替えている。
この男は父よりも老けているが肉体的衰えを一切感じない。
「ジジイまだ現役なのかよ流石は生き残りだ、だが俺もまだ衰えちゃいねえよ!」
「いや、お前自分の身体よく見てみろ、」
そう言うと俺も父も視線を合わせる。
俺からすれば少しボロボロになっているくらいで何も感じる事は無かった。
しかし、俺以外には分かる事があった。
「…左手、それは防御魔法だ。お前が1番嫌っていた魔法だ。
盾よりは防御力は劣るが重さを感じず、すぐに出せるから並の剣士には愛されて止まない便利な魔法そう言ってたな。
お前が伝説と呼ばれ、神格化もとい実際に存在するのかとまで言われた1番の要因……
それはノーガードの剣士だったからだ。
盾や防御魔法を使う事は一切無く、己の剣一つで強敵に挑むその姿はまるで童話のようで真実なのかと疑ってしまうほどの話。
それが今はどうだ?戦いの合間に防御魔法を使わないと攻撃が受け切れなくなっている。
もう衰えているんだよ。
俺には分かる。何年最前で生きて来ていると思っている。」
やはり衰えていた。
父は衰えていたんだ。俺はその事実に負けてしまうのでは死んでしまうのではと、、、そう思って──しかし、
「そうだな、流石に今ノーガードじゃ無理だ
だが、全てを使う俺は全盛期を超える…………迅雷宝刀」
父は目に見えない速さで、
若い剣士を斬る。
しかしそうしてしまった事で無力の俺が隙だらけになった。
「そんな技使ってウィルはどうすんのよ」
母はすかさず俺に向かって魔法を放つ。
さっきまであの攻撃を出せなかったのはやはり俺がいたからだ。大技の後は少し隙が出来てしまう。
俺は慌てて何か魔法を出そうとする。
「ウィル…何もするな、」
俺はその言葉を聞いて手が止まる。
最初から父の選択は決まっていた。
「……まさか!」
「迅・雷・宝・刀!!!」
俺に向かって、では無く俺の目の前、母の魔法に向かって自分の最速の移動で母の攻撃を受けた。
その姿に一切の防御は無かった。
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