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初めての交流
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「今来たところからこの奥までずっと客間になります」
宣言通りルシアーノが城内を案内してくれている。
エリザベスがこの城に来て今日で三日目。
交流らしい交流はこれが初である。
「そしてこの奥を抜けまして、階段を降りますと‥」
と階段を降りると突き当たりにドアがある。
「こちらが図書室になります」とルシアーノがドアを開けた。
「まあ、素晴らしい規模ですね!」
広い室内。高い天井。みっちりと本棚が並び天井近くまで本があった。
大きく本を広げられそうなテーブル席。
ゆっくりと読むための席。
本好きには天国なのではと思えるほど雰囲気もあり静かだ。
「資料がほとんどですが。」
「これで全てですか?」
「いえ、書庫にもまだ。司書が常駐しておりいつでもお好きな本を言っていただければお探ししますし、なければ申しつけてください。」
「ええ!ありがとうございます!」
実はエリザベスは本が好きである。
本、刺繍、レース作り。
のんびり自分のペースで楽しめるものが好きなのだ。
何冊か持っていっていいと言われたのでふとみた本棚には
レースの本と刺繍の本が置いてあった。
これは!とエリザベスはレースの本を手に取るも刺繍の本が少し上。
どうやってとるのかしら‥と少し戸惑っていると
スッと手が伸びてくる。
驚いて振り返るといつの間にやらルシアーノがいてお目当ての本を取ってくれた。
「これですか」
揶揄うようにスマイルを浮かべ手渡してくれたルシアーノに、エリザベスはふふと笑みがこぼれた。
「ルシアーノ様は軽々と取ってしまわれるのですね。ありがとうございます。」
と本を受けとった。
するとルシアーノが何かに驚いたのか、表情が一瞬消えたようにエリザベスは思った。
が、すぐにすっとスマイルを浮かべて
「ではその二冊を借りましょう。」というと後ろに控えていた執事に渡す。
何か変な事言っただろうか?エリザベスが少し不安になっていると
「ああ、そろそろいい時間ですね。先ほどの客間に戻りましょうか」
と言われる。
いい時間?なんだろう。
エリザベスは訳もわからぬままルシアーノについて行くとさっき案内された客間の一つに入っていく。
スタスタと真っ直ぐ正面の窓に向かっていくルシアーノ。
一体何があるのかとエリザベスが思っているとルシアーノがシャッとカーテンを開ける。
わ!
思わず声が出そうになった。
ジェンティルダ城は小高い丘にある。
正面の大きな窓から見える景色は街を一望でき、遠くに海が見えた。
そしてその海に今沈もうとしている太陽に街も海もあかね色に染まっていた。
「まあ!まあ!なんて素敵な景色でしょう!」
ゆっくりと窓に近づくとルシアーノの横に立つ。
さすがは北の辺境の要塞城ジェンティルダ城。
「あの辺りの街は私が馬車で通った街でしょうか」
少し興奮気味にエリザベスが指でさし示しながらルシアーノに尋ねる。
しかしエリザベスの指がどの辺を指してるのかわからなかったらしく
ルシアーノはエリザベスの目線まで腰をかがめ、
「あの辺り、そうですね。そして街の中心でもあります。
また行くこともあるでしょう。」
と説明してくれた。
「そうですね」と言いながら街を眺める。
ジュンブリザート辺境伯領の領民が暮らす街。
こちらに来て三日。
不安もあった。
でも街で日々を営んでいる人々に思いを馳せるとなんだか元気が湧いてくる。
少しずつ暗くなり始めた街を見ながら
「ありがとうございます。ルシアーノ様。こんな素敵な景色を見せていただいて。」
「では、そろそろ暗くなってきましたし、戻りましょうか」
「はい。ありがとうございました。」
とエリザベスがルシアーノの方に向き直りお礼を言う。
おや、とエリザベスは思う。
(なんだかむすっとしている?)
「ルシアーノ様」
何かしてしまっただろうかと不安になりエリザベスは声をかけた。
「本は侍女に部屋に置いておくように指示しました。夕食まではゆっくりしてください。部屋までは執事のセバスチャンに送らせましょう。私は仕事があるのでここで。」
と笑顔で丁寧にお辞儀をしていってしまった。
エリザベスは(気にしすぎかしら)と気を取りなおし部屋に届いてるであろう本のことに想いを馳せた。
宣言通りルシアーノが城内を案内してくれている。
エリザベスがこの城に来て今日で三日目。
交流らしい交流はこれが初である。
「そしてこの奥を抜けまして、階段を降りますと‥」
と階段を降りると突き当たりにドアがある。
「こちらが図書室になります」とルシアーノがドアを開けた。
「まあ、素晴らしい規模ですね!」
広い室内。高い天井。みっちりと本棚が並び天井近くまで本があった。
大きく本を広げられそうなテーブル席。
ゆっくりと読むための席。
本好きには天国なのではと思えるほど雰囲気もあり静かだ。
「資料がほとんどですが。」
「これで全てですか?」
「いえ、書庫にもまだ。司書が常駐しておりいつでもお好きな本を言っていただければお探ししますし、なければ申しつけてください。」
「ええ!ありがとうございます!」
実はエリザベスは本が好きである。
本、刺繍、レース作り。
のんびり自分のペースで楽しめるものが好きなのだ。
何冊か持っていっていいと言われたのでふとみた本棚には
レースの本と刺繍の本が置いてあった。
これは!とエリザベスはレースの本を手に取るも刺繍の本が少し上。
どうやってとるのかしら‥と少し戸惑っていると
スッと手が伸びてくる。
驚いて振り返るといつの間にやらルシアーノがいてお目当ての本を取ってくれた。
「これですか」
揶揄うようにスマイルを浮かべ手渡してくれたルシアーノに、エリザベスはふふと笑みがこぼれた。
「ルシアーノ様は軽々と取ってしまわれるのですね。ありがとうございます。」
と本を受けとった。
するとルシアーノが何かに驚いたのか、表情が一瞬消えたようにエリザベスは思った。
が、すぐにすっとスマイルを浮かべて
「ではその二冊を借りましょう。」というと後ろに控えていた執事に渡す。
何か変な事言っただろうか?エリザベスが少し不安になっていると
「ああ、そろそろいい時間ですね。先ほどの客間に戻りましょうか」
と言われる。
いい時間?なんだろう。
エリザベスは訳もわからぬままルシアーノについて行くとさっき案内された客間の一つに入っていく。
スタスタと真っ直ぐ正面の窓に向かっていくルシアーノ。
一体何があるのかとエリザベスが思っているとルシアーノがシャッとカーテンを開ける。
わ!
思わず声が出そうになった。
ジェンティルダ城は小高い丘にある。
正面の大きな窓から見える景色は街を一望でき、遠くに海が見えた。
そしてその海に今沈もうとしている太陽に街も海もあかね色に染まっていた。
「まあ!まあ!なんて素敵な景色でしょう!」
ゆっくりと窓に近づくとルシアーノの横に立つ。
さすがは北の辺境の要塞城ジェンティルダ城。
「あの辺りの街は私が馬車で通った街でしょうか」
少し興奮気味にエリザベスが指でさし示しながらルシアーノに尋ねる。
しかしエリザベスの指がどの辺を指してるのかわからなかったらしく
ルシアーノはエリザベスの目線まで腰をかがめ、
「あの辺り、そうですね。そして街の中心でもあります。
また行くこともあるでしょう。」
と説明してくれた。
「そうですね」と言いながら街を眺める。
ジュンブリザート辺境伯領の領民が暮らす街。
こちらに来て三日。
不安もあった。
でも街で日々を営んでいる人々に思いを馳せるとなんだか元気が湧いてくる。
少しずつ暗くなり始めた街を見ながら
「ありがとうございます。ルシアーノ様。こんな素敵な景色を見せていただいて。」
「では、そろそろ暗くなってきましたし、戻りましょうか」
「はい。ありがとうございました。」
とエリザベスがルシアーノの方に向き直りお礼を言う。
おや、とエリザベスは思う。
(なんだかむすっとしている?)
「ルシアーノ様」
何かしてしまっただろうかと不安になりエリザベスは声をかけた。
「本は侍女に部屋に置いておくように指示しました。夕食まではゆっくりしてください。部屋までは執事のセバスチャンに送らせましょう。私は仕事があるのでここで。」
と笑顔で丁寧にお辞儀をしていってしまった。
エリザベスは(気にしすぎかしら)と気を取りなおし部屋に届いてるであろう本のことに想いを馳せた。
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