悪役令嬢は二度婚約を破棄される

くきの助

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あれから王都では ー国王ー

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「あやつめ、上手い事やりおって」

王は自身の執務室でつぶやくと読んでいた手紙を放るように机に置いた。
大きく息を吐きながら背もたれに背中を深く預けると

「どこからだったんだ?」とぼやいた。

第一王子だったアウリスが卒業パーティーで断罪劇をして一年後、第二王子のロイドが立太子すると、領主としてアウリスはデオング地区へ旅立った。
すぐ後を元側近候補だったハリスも追って行った。

デオング地区は土地は痩せていて災害も多く真ん中を流れる川は国内でも手を焼く暴れ川のひとつだ。
以前はとある男爵家が治めていたが国からの援助虚しく破産し、領土は国に返還された。

王がアウリスにデオング地区行くように言い渡した時は同情の声が上がったほどだった。
しかし王はアウリスなら上手く治めるだろうと確信していた。
ハッとするようなアイデアも、驚くような行動力もない。
だが着々と確実に努力を積み重ね、いくら年月がかかろうとアウリスならやり遂げるはずだと。

そして数年後報告とともに手紙がついていた。
結婚の許しが欲しいと。
まだ納得しない貴族もいるだろうと、領地もマイナスが精算されただけではないかと許さなかった。

そしてそこから数年たった今、また報告と共に手紙がついていた。
娘が生まれたと。
もうデオング領はそこそこの税収を国に納めるようになっていた。

「返事を書くか。」
そう言って体をおこした。

領地も立て直し子供も生まれた。
じゃあもう結婚を認めるしかないじゃないか。
相手が誰であろうと。

祝いにデオング地区をここまで発展させた功績を称えて、あの時スモーレイ家から取り上げた侯爵位をお前にやろう。
だから一度城に来い、と手紙を書いた。
母親によく似てるというピンクブロンドの娘も一緒に、と。

手紙を書き終えるとまた息を吐きながらペンを置いた。

奇しくも今日は北の辺境伯夫妻が三人目の子供が産まれた報告に城に来ていた。
三人目にして女の子が産まれ夫がデレデレで困るとエリザベス夫人は幸せそうに微笑んでいた。


本当に、どこからお前の計画だったのだ?

とうとう全部思い通りにしおったわ。

王は独りごちると少し笑った。
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