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第35話 善悪って?
しおりを挟む「まだ何も起きてないじゃないの。」
「なぜクーネイル伯爵達を殺しちゃったの?しかも関係のない家族や使用人まで、意味が分からない。」
エリミリアが言う。
「うーん、いつも後手に回って犠牲者が出るのを止められなかったから今回は先手を打ってみたんだ。」
ペトロニウスは普通に言う。
「いくつか同じ様な状態のグループがあったけど儀式の準備をする前に全部潰してみたんだ。どうかな?」
「あんたのおかげで反王宮派が弱体化しているし、多すぎる貴族も減って国としては助かっているわ。」
エリミリアに警戒するようにチェリ達が集まってくる。
アディッサが膝の上に這い上がってくる。
アディッサの頭を撫でながらペトロニウスは言う。
「でもね、犠牲者や捕らわれた子供達の解放とかのイベントがないから助けたーって実感がないし、人殺しをした悪い奴って感じや、名乗りを上げる事も無いし。」
「なんか急に何もしていない人を襲っているって感じでむしろこっちの方が危ない奴って感じなんだよね。」
ペトロニウスはつまらなそうだ。
「そうね、まだ誰も攫われてないし、殺されてもいない。教団があるってだけで無差別に一族郎党皆殺しだものね。」
「デマルクス・セペ団がギェダ・グズムンドソン教団よりもペトロニウスを目の敵にしているぐらいよ。」
エリミリアは気の毒そうに言うけど、悪く思われるのは全然大丈夫なんだ。
「まあいいか。先手取られて子供が攫われたり、殺されると気分が悪いからしばらくはこのスタイルでやろう。」
「デマルクス・セペ団はどうするの?」
「邪魔になる様なら無くなってもらうよ。」
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