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第11話Aランク
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1週間ほど家族揃って明るくなったロイス家をほのぼのとした気分で眺めて過ごした。
わしに退屈と言う言葉はないんじゃ。
「ユウトそろそろギルドに行きましょう。」
とレティシアが誘ってくる。
「なんでレティシアがわしをギルドに誘うのじゃ?騎士団には行かないのか?」
「騎士団はやめたって言ったでしょ。私も冒険者だし、そろそろ依頼を受けないとランクも上がらないし。」
「本気じゃったんか。騎士団と冒険者は一緒に出来るのか?」
「騎士って言っても新人の内は手当も安いし、レベルも上げたいから冒険者をやってダンジョンに行ったりしてたわ。」
王都の騎士学校を出れば冒険者のCランクになれるらしい。
ダンジョンにはDランクから入ることが出来る。
レティシアのレベルは25 剣士で生活魔法と回復魔法の初級が使える。
ギルドに入るとマッテオがニコニコして手を振ってくる。
他の冒険者たちもおおむね好意的な感じだ。やはり肉とエールが効いたか。
前回と同様に薬草採集の依頼を受けに行く。
「本当にたまにしか来ないのね。ちょっと待って。」
と言ってメルダが窓口を離れて奥の部屋に行く。
なんかやらかしたかな?あんまり依頼を受けないからペナルティでもあるかな。
「あなたが地竜を倒したユウトなの?」
とちょっと露出度の高目なタイトスカートのいかす姉ちゃんが声をかけてくる。
「そうじゃが。」
と答えると。
「きゃー。ちっちゃー。かわいい。」
と言ってわしをぎゅーっと抱きしめる。
暴力的なボリュームの柔らかいものが顔に押しつけられる。
やめんか、わしゃ中味はじじいじゃぞ。
くっ苦しい息ができん死ぬ。
わしの顔色が青くなるのを見てレティシアが慌てて姉ちゃんの腕をほどこうとする。
「それで用件はなんですか?ギルド長」
とぐったりしたわしを抱えてレティシアが言う。
「あー、すまんユウト。私はギルド長のラウラだ。初めて会ったかな。」
いや、この間食堂で肉とエールを両手に持って盛り上がっていたのを見た。
何者なのかはわからんかったが。
「地竜を倒せる程のものをFランクにしておくのはギルドとしてもったいないのでAランクにしてもいいんじゃないかと思ってな。」
「いきなり過ぎないか?」
「冒険者は実力主義だからいいんじゃないか。ちっちゃくても強いんだから高ランクの依頼を片付けてもらった方がギルドとしても助かるしな。ダンジョンも入り放題だぞ。」
ラウラが何か企んでいるような顔をして言う。
ははーん。
この間の地竜の部位を売って儲けたので味をしめよったな。
わかりやすすぎるじゃろう。
わしは身分証明にギルドカードが欲しかっただけなので依頼などはどうでもいいんじゃがな。
まあAランクになるとそんなに頻繁に依頼を受けなくてもいいみたいだし、ええか。
「ユウトすごいじゃない。Aランクなんて王国でも10人しかいないのよ。」
と言いながらぎゅーっと抱きしめてくる。
だから、それやめんか。
わしに退屈と言う言葉はないんじゃ。
「ユウトそろそろギルドに行きましょう。」
とレティシアが誘ってくる。
「なんでレティシアがわしをギルドに誘うのじゃ?騎士団には行かないのか?」
「騎士団はやめたって言ったでしょ。私も冒険者だし、そろそろ依頼を受けないとランクも上がらないし。」
「本気じゃったんか。騎士団と冒険者は一緒に出来るのか?」
「騎士って言っても新人の内は手当も安いし、レベルも上げたいから冒険者をやってダンジョンに行ったりしてたわ。」
王都の騎士学校を出れば冒険者のCランクになれるらしい。
ダンジョンにはDランクから入ることが出来る。
レティシアのレベルは25 剣士で生活魔法と回復魔法の初級が使える。
ギルドに入るとマッテオがニコニコして手を振ってくる。
他の冒険者たちもおおむね好意的な感じだ。やはり肉とエールが効いたか。
前回と同様に薬草採集の依頼を受けに行く。
「本当にたまにしか来ないのね。ちょっと待って。」
と言ってメルダが窓口を離れて奥の部屋に行く。
なんかやらかしたかな?あんまり依頼を受けないからペナルティでもあるかな。
「あなたが地竜を倒したユウトなの?」
とちょっと露出度の高目なタイトスカートのいかす姉ちゃんが声をかけてくる。
「そうじゃが。」
と答えると。
「きゃー。ちっちゃー。かわいい。」
と言ってわしをぎゅーっと抱きしめる。
暴力的なボリュームの柔らかいものが顔に押しつけられる。
やめんか、わしゃ中味はじじいじゃぞ。
くっ苦しい息ができん死ぬ。
わしの顔色が青くなるのを見てレティシアが慌てて姉ちゃんの腕をほどこうとする。
「それで用件はなんですか?ギルド長」
とぐったりしたわしを抱えてレティシアが言う。
「あー、すまんユウト。私はギルド長のラウラだ。初めて会ったかな。」
いや、この間食堂で肉とエールを両手に持って盛り上がっていたのを見た。
何者なのかはわからんかったが。
「地竜を倒せる程のものをFランクにしておくのはギルドとしてもったいないのでAランクにしてもいいんじゃないかと思ってな。」
「いきなり過ぎないか?」
「冒険者は実力主義だからいいんじゃないか。ちっちゃくても強いんだから高ランクの依頼を片付けてもらった方がギルドとしても助かるしな。ダンジョンも入り放題だぞ。」
ラウラが何か企んでいるような顔をして言う。
ははーん。
この間の地竜の部位を売って儲けたので味をしめよったな。
わかりやすすぎるじゃろう。
わしは身分証明にギルドカードが欲しかっただけなので依頼などはどうでもいいんじゃがな。
まあAランクになるとそんなに頻繁に依頼を受けなくてもいいみたいだし、ええか。
「ユウトすごいじゃない。Aランクなんて王国でも10人しかいないのよ。」
と言いながらぎゅーっと抱きしめてくる。
だから、それやめんか。
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