異世界転生しましたが能力は授かりませんでした。

ナノ

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プロローグ

神様は優しくない

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怜は死んだはずだった。

だが不思議なことに意識はあった。

真っ暗な闇の中、椅子に座る怜。

周りからは自分の鼓動、服の擦れる音位しか聞こえてこなかった。

当然この空間が怖くない訳がなく、口には出さないものの、頭は混乱しその場から動けなかった。

と、その時

バチッ

鋭い音と共に、自分にライトが照らされた。

演劇の舞台で見るような丸い光だ。

もちろん警戒するに決まっている。

だが不思議なことに警戒は直ぐにとけた。

不思議と心地がいい雰囲気に、怜は少し落ち着いていた。
そして

ぽんっ

「?!」
誰かに肩を優しく叩かれた。


「あのぉ.......申し訳ありませんがどなたでしょうか.......」


怜は怖がりながらも勇気を出し話しかけた。

「あ!ごめんなさい!やっぱりそうなりますよね.......私は、エリシア・ルージュです!」

「エリシアさん.......ですか。外国の方ですか?」
「外国人.......まあそんな感じですね!」
「はぁ.......。」
「だーかーらー」
「エリシア、お話はそこら辺でやめ、ね。」
「も、申し訳ございません!お母様!」
「あのー.......ちょっと暗いので周りの電気つけてもらってもいいですか?」
今まで普通に話してたが、さすがに顔も見えないまま話をするのも気まずい。
「あ!ごめんなさい!」

バチッ

そして鋭い音が鳴ると共に、
周りに光が灯された。

「ありがとうございま..............え?」

光がともされ、見えやすくなった視界。前を見ると、

「羽根.......?輪っか.......?」

見るからに天使のような格好をした女の子と、女性が立っていた。

「????????????」

おい待て、脳の処理が追いついていないぞ、輪っかの下に棒は.......無い.......
浮いてるって言うのか?いやないないないない!
羽は.......ふさふさしてる....... 何なんだもう.......

「あらまぁ、ちょっと考えが追いついていないようね.......エリシア、説明してあげなさい。」

「わかりました!」

「では、今の状況をかるーく説明しますね!」

「あ、ありがとう.......」


もう.......一体なんなんだ?


「あなたは、死にました!」


「まあそうだろうな。俺さっき轢かれたもん」


「そして私は天使エリシア!そんでもってここは天国! 天国の中でも特別な、死人選別所!」


「まあそうだろうな。..............ん?今なんと?」


「ここはて、ん、ご、く、です!」


「あーもう訳わかんねぇ.......。」


「呼び出されたって事は何か用があるんだろ?それも特別な。」


「えーまぁそうですね!」


「じゃあその「用」ってのはなんなんですか?」


「えーとですね、上の方からの指示で、貴方を転生させることになりました!」


「あーわかった..............ん?今転生って言いました?」


「はいそうです!あ、でも安心してくださいね!貴方が元いた世界ではなく、「魔法」などがあるファンタジーな世界です!」


「え、それ本当に言ってます?」


「本当です!」


少々膨れっ面になりながら言ってくるエリシアさんは嘘をついているようには思えなかった。


「まじかぁ.......!え、じゃあ能力とかも授けられるんですよね?」


「はい!上からの手紙ではそう書いてありました!えーっと、ここで長話するのもなんですし、そろそろ転生しませんか?」


「すげぇ.......本当なのか。はい!お願いします!」


「よし、魔法陣を設置して.......っと!出来ましたよー!魔法陣の真ん中に立っててください!」


「了解ですー」


うわーいきなりでびっくりしたけど転生かぁ.......ワクワクするなぁ!どんな能力がさずけられるんだろうか.......楽しみだ


「では転生させますよ~!」


「はいっ!」


そうするとエリシアさんは紙を持ってきて呪文らしきものを唱え始めた


「ゴニョゴニョ.......はああああッ!」


そうして呪文を唱え終えると魔法陣が不思議に光り始めた


「よしこれでオッケー!ちょっと紙を見直そうかな」


その時だった。


「え!?」


エリシアさんが突然大声を上げた



「な、なんですか?」



「ヤバいです!これ、これ.......」



「なんですか?」



「特定の条件を達成しないと能力使えないそうです!!!」



「はぁっ?!」



「ちょっ、そんなの聞いて、うわぁぁぁぁぁぁっ!!!!」



叫びも虚しく、条件を知る前に怜は転生してしまった


「あちゃぁ.......これは怒られる.......」


「でもこれしょうがなくないですかぁ.......?」



「能力取得に条件があるって事、こんな隅っこに書かれちゃわかりませんよぉ.......」



紙にはボールペンで、「追記:特定の条件を達成しないと能力を使えません。」と、端っこに小さく書いてあった



さて、怜の冒険は一体どうなることやら..............
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