サバイバルパーティー

Hanakappa!

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第11話 血の悪魔 〜悲劇の殺人劇〜

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今日は村高祭2日目だ。今年は一般公開はできないことになっているが、校内だけでも十分な熱気が感じられる。グラウンドや駐車場には多くの屋台、教室には各クラスのお店など、体育館にはダンスショーなど様々なイベントが催されていた。
 私と誠由美は、何も恐れることなく二人で校内を散策していた。
「今日もこんなに楽しんでるよ。」
「これまでのことなんてまるでなかったかのように振舞ってるよ。」
「だね。私たちも楽しみたいところだけど。」
「ええ。わかってるわ。散策という名の見回りしないといけなんでしょ。」

もうこれ以上犠牲者を出すわけにはいかなかった。人って意見の多いところに集まりやすいの。私たちが罪深いような黒い羊だったら、周りの人は皆、潔白で集団であれば何でもものを言える白い羊みたいな感じに見受けられるだろう。だってそんな状況に今あるんだもの。周りに非難されながら生きていくのと、大きな集団に吸い込まれて、本当は気づいているのに、偽善者ぶって集団の方向に合わせなければならないの2極化していると思う。
そう考えたら私は鳥肌が立ってくる。怖くて、怖くて、仕方がなかった。
きっと口で言ってないのかもしれないけれど誠由美も同じような気持ちに違いない。

「誠由美もおんなじ気持ちなんでしょ?」と私は言って見せた。彼女の肩に手を添えながら。


実は、私たちと先生が学校に到着したときに、急いである場所へと足が勝手に動いていた。
そう、3年生の教室だった。過去に起きた殺人事件はすべて朝起きている。3人は用心して各教室を見ていくしかなかった。村高祭の準備のため、奇数クラスが今日一足早く登校している。しかし、体育館でほぼ作業をするのだが、ある教室だけ異様なにおいがしたんだ。

”3年5組・・・。”
第3の犯行が行われていたのだ。全身血だらけの遺体がゴロゴロ転がっている。
段ボールの装飾品らしきものにも血潮がとびかかっている。そしてクリスマスツリーみたいな構造をしている装飾品があったのだが、そこには木の枝のみたいな部分に、なんと手、足、胴体、頭が切断され、ばらばらになっていた。眼球もくりぬかれて、真っ黒になっている。そのパーツが刺さっている惨状を私たちは何とも言えぬ顔で見ていた。おそらくこの惨状を外部の人が見たらおそらく嘔吐のオンパレードだろう。

「絶望・・・!処刑・・・!さらし首!」
ますます犯人のメッセージ性が分からなくなっていく私だった。
「おそらく次はこの学校ごと消すんじゃないの?」
「焼き討ちにするか、もう全員体育館に集めて斬首にするかの二択しかないと思う。でもこれだけはあってると思う。この事件を見たやつは即刻消される。だからこの学校の人間すべてを抹殺するつもりだと断言できると。結局朝早くだったため、学校では大騒ぎにはならなかったそうだ。新聞記事には思いっきり掲載されるけれど、私はどうしても犯人のことが知りたい。
なんでもいいの。服装とか髪型とか身長とか性別とか。どんな手段を使ってもね。


とにかくそのようなことがあったわけなのだが、まさかほかの人は3年5組が殺されたなんて言ったらほとんどが信じないだろう。ここに証人がいるといっても全く反応は変わらないだろう。またいつどこかで行われるのを待っていないといけない。

次はどこが被害に遭うのか。

そんなことを考えながら、私たちは村高祭を続けなければいけなかったのだ。
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