花影

尾崎楓

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いたづらな笑み

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先の見えない世界で生きている。僕は自分自身がなぜ生きているのか見えない。彼女の関係だって、持ちつ持たれつの関係であることが理想だと信じてきた。だが、現実はお金でしかない。だけど、本当にお金だったら今頃、僕はいの一番に己自身に嫌悪するだろう。時の流れゆくままに、流される様に時を生きてきて、僕は自分自身が望まない方向へ、流されて行く様な気になる。人間は弱くて、愚かで醜い。職場で、不快な人間が居て、なぜ、僕は毎日こんな糞みたいなジジイと一緒になって、仕事をしているんだろう?出来るか出来ないかではない。次第に彼自身が仕事に対しての比重を僕に重きを起き出した。利害関係の発生が僕自身を歪ませている。単純に仕事は時間を支払ってる。労働に対する疲弊はない。だが、この重い老害と呼びたい腐れ外道に引導を渡すには、彼自身を越えなければならない。一番不快なのは、貴様の様な、笑。そんな言葉は職場では吐かないが、心の中は自由なのでね、嗤笑。僕は貴様の様な愚劣な種族が一番嫌いなんだよ。後追い的に、自分は悪い人だと思われていた方がやりがいがあると減らず口を叩く、ボブディランが好きな男だった。ビートルズに大麻を勧めた悪童だったな、嗤えるんだけど、あいつの歌った、風に吹かれては、初めて中学の授業で英語の先生が流してるのを聞いた時、オッサン臭くてダサいと思ったものだ。教科書に書いてある様な古臭い音楽を流す方もほうだが、笑。単純に美しい声ではなかった。それどころか、クセが強い、理解し難い音楽であり、ビートルズに良さを感じたのだって、先生が流すお決まりの歌だった。僕は、優等生を演じているだけだ。本当は音楽の良さなんて知らない。ダーティな音楽に惹かれてますとその老害にほざいて気分を害したのだろう。お前みたいな若造にディランの良さがわかるわけがない、嘘を言うなと言いたいんだろう。ごあいにく様、理解したくもないね、臭い音楽なんか、関心ないんで。なんで、音楽の好みまで同一しなければならないんだろう、彼は、そう言って僕に切れたな、うん、後でジェネレーションギャップがあり過ぎた、ゴメン、と言った後、そうですよ、と冷めた目で僕が言うと、アハと笑ってた。本当に寒気がする。ジジイって本当にめんどくさい。この漢は、趣味も好みもそもそも分かり合えるはずもない事を、前提に話す事に気をつけないといけないと言う事を俺に教えた。元々、俺が音楽に傾倒していたから、そう言う話が好きだったんですよね、ほんとウケるんだけど、世代差がありすぎて、共鳴出来ないから、そんな話はもう、最初からしなさんな、オッサン、そういえば良い事だった。仕事の関係のみで良いと思う。わかり合いたいんだとか、掴みどころがない事を僕にほざいていたが、あんたみたいな気持ち悪いオジサンに、どうして心を開かなければならないんだろう。キモチワルイ。臭いオッサンのキモいペニスなんか、どうしてしゃぶらなければなるまい、俺がバイセクだからって、男だったら誰でも良いと思ってんのか?好きなのか?キモい。死ね、お前みたいなクソにはマリリンマンソン速ボリュームで喚き散らかして、蹴散らしてやる。クソが、ウゼェ。切れちまえば、お前は黙るだろう。人を怒らすと怖い事をわかってるお前ならその怖さがわかるだろ?ほんと、クソ死ねよ、殺したい。そんぐらいの勢いで生きてるな、オレ、ハハ、マジウケるんだが、ヒヒッ。下卑た嗤いを堪えるのに、必死サ、ククッ。
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