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旅とは先の見えない闇である
36話 秘密
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ムーフーはあることに気付いた。
「ずっと思ってたんだけどこの辺見覚えがあるのよね」
リファーも同意する。
「そう、私も思ってた」
プルリがひょこっとジースーの陰から顔を出す。
「ここはみんながいた世界の別の空間らからね。違う空間でも同じ所で力を使えば何らかの影響が出るらよ」
「頭の上に魔物が降ってきたりな…」とポッツが言うなり黙ってしまった。
チュラーが励ますがポッツはずっと下を向いていた。ジースーが前に出てくるっと振り向く。
「進むしかないよね。マカルを取り戻せばいい。ただそれだけの問題だよ。ほら行くよ!」
と、ポッツの手を握って飛んだ。
みんな慌てて着いていくが追いつけるはずもない。
リファーが咄嗟に叫ぶ。
「おにぃ!空飛んだらみんな追いつけないじゃない!」
「あっ、そっか。ごめんごめん」
ジースーは無邪気に笑い、みんなもつられた。
チュラーがずっと思っていた疑問を口にした。
「ジースー。お前なんで行く方向が分かるんだ?」
「せやな、どこに行くとか決まってへんのに勝手に進みよるな」
ジースーはピタッと止まった。
「あ、いや、その、あれだよ、カンだよ…そうそう!カンだよね」
「フーン」とチュラーはジースーを見据える。
「お前、ギルドの休みを貰った時があったな。ここに来たろ」
「や、やだなー。旅がしたかっただけなんだよ、なあロッロ」
ロッロはチラッとイールビを見た。
「え、ええ、そうですよね。私が海が見たいから連れてってとお願いしたのです」
不自然な笑い方の二人にイールビはイラッとした。
「もういいだろうがよ!めんどくせーなこのクソ犬がぁ!お前はら魔族で定期的に魔界に帰らないと消滅するんだろうがよ!」
ジースーはため息をついた。
「そうなんだ。ムヒコーウェル戦の後から体調がおかしくなったんだ。そしたらロッロが教えてくれた。魔界に帰って充電すればいいって」
リファーが詰める。
「でも、言わないのはおかしいわよ。別に悪いことしてるわけじゃないのに」
ジースーから汗が止まらない。
「ほんとだよ。何も無いよ」
ムヒコーウェルは意地悪な笑みを浮かべた。
「ほんとに?」
ジースーもムキになった。
「言わないから!」
「隠してるやーーーん!」
全員のツッコミが入った。
「あれ?なんでバレたの?」
ポッツが笑い転げる。
「いやいや、ジースー簡単やな!ほんでなんで言われへんねん。俺たちの仲でも言われへんのんか?」
ジースーは間を置いた。
「うん、ごめん…」
突然チュラーがジースーを殴った。これには全員驚いた。
「見損なったぞ、ジースー。俺たちはそんなもんか!言えない事がある仲なのか!」
「……言えないよ!ムビーがパパなんて…」
「ゆーてるやーん!!」
また全員のツッコミ。
ポッツが我に返る。
「え!待って!え?は?何?え?」
「ポッツ落ち着け」チュラーはジースーの前に出る。
「そんな気はしてた。殴って悪かったな」
「いや、大丈夫。回復早いし。やっぱり僕は嘘が苦手だな!だってみんな怖がっても嫌だし、それに敵が身内ってすっごい微妙だし。言えなかったよね。ごめんね…俺のパパが…あっ?」
リファーが後ろからジースーに抱きついた。
「おにぃはおにぃだよ…悪魔だろうがムビーの子供だろうが私のおにぃには変わりないの…」
「リファー…ありがとう。絶対止めるから。絶対俺が止めるから!」
ポッツはジースーの肩に手を置く。
「俺たちがやろ」
「うん…」
「そしたら、ジースー。あれ言ってええで…」
「いいの?ツッコミ入れない?」
「入れへんからはよ言い」
ジースーはチュラーの前に立った。
「パパにさえ打たれたことないのに!!!」
チュラーはもう一発殴った。
「ずっと思ってたんだけどこの辺見覚えがあるのよね」
リファーも同意する。
「そう、私も思ってた」
プルリがひょこっとジースーの陰から顔を出す。
「ここはみんながいた世界の別の空間らからね。違う空間でも同じ所で力を使えば何らかの影響が出るらよ」
「頭の上に魔物が降ってきたりな…」とポッツが言うなり黙ってしまった。
チュラーが励ますがポッツはずっと下を向いていた。ジースーが前に出てくるっと振り向く。
「進むしかないよね。マカルを取り戻せばいい。ただそれだけの問題だよ。ほら行くよ!」
と、ポッツの手を握って飛んだ。
みんな慌てて着いていくが追いつけるはずもない。
リファーが咄嗟に叫ぶ。
「おにぃ!空飛んだらみんな追いつけないじゃない!」
「あっ、そっか。ごめんごめん」
ジースーは無邪気に笑い、みんなもつられた。
チュラーがずっと思っていた疑問を口にした。
「ジースー。お前なんで行く方向が分かるんだ?」
「せやな、どこに行くとか決まってへんのに勝手に進みよるな」
ジースーはピタッと止まった。
「あ、いや、その、あれだよ、カンだよ…そうそう!カンだよね」
「フーン」とチュラーはジースーを見据える。
「お前、ギルドの休みを貰った時があったな。ここに来たろ」
「や、やだなー。旅がしたかっただけなんだよ、なあロッロ」
ロッロはチラッとイールビを見た。
「え、ええ、そうですよね。私が海が見たいから連れてってとお願いしたのです」
不自然な笑い方の二人にイールビはイラッとした。
「もういいだろうがよ!めんどくせーなこのクソ犬がぁ!お前はら魔族で定期的に魔界に帰らないと消滅するんだろうがよ!」
ジースーはため息をついた。
「そうなんだ。ムヒコーウェル戦の後から体調がおかしくなったんだ。そしたらロッロが教えてくれた。魔界に帰って充電すればいいって」
リファーが詰める。
「でも、言わないのはおかしいわよ。別に悪いことしてるわけじゃないのに」
ジースーから汗が止まらない。
「ほんとだよ。何も無いよ」
ムヒコーウェルは意地悪な笑みを浮かべた。
「ほんとに?」
ジースーもムキになった。
「言わないから!」
「隠してるやーーーん!」
全員のツッコミが入った。
「あれ?なんでバレたの?」
ポッツが笑い転げる。
「いやいや、ジースー簡単やな!ほんでなんで言われへんねん。俺たちの仲でも言われへんのんか?」
ジースーは間を置いた。
「うん、ごめん…」
突然チュラーがジースーを殴った。これには全員驚いた。
「見損なったぞ、ジースー。俺たちはそんなもんか!言えない事がある仲なのか!」
「……言えないよ!ムビーがパパなんて…」
「ゆーてるやーん!!」
また全員のツッコミ。
ポッツが我に返る。
「え!待って!え?は?何?え?」
「ポッツ落ち着け」チュラーはジースーの前に出る。
「そんな気はしてた。殴って悪かったな」
「いや、大丈夫。回復早いし。やっぱり僕は嘘が苦手だな!だってみんな怖がっても嫌だし、それに敵が身内ってすっごい微妙だし。言えなかったよね。ごめんね…俺のパパが…あっ?」
リファーが後ろからジースーに抱きついた。
「おにぃはおにぃだよ…悪魔だろうがムビーの子供だろうが私のおにぃには変わりないの…」
「リファー…ありがとう。絶対止めるから。絶対俺が止めるから!」
ポッツはジースーの肩に手を置く。
「俺たちがやろ」
「うん…」
「そしたら、ジースー。あれ言ってええで…」
「いいの?ツッコミ入れない?」
「入れへんからはよ言い」
ジースーはチュラーの前に立った。
「パパにさえ打たれたことないのに!!!」
チュラーはもう一発殴った。
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