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むひ

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旅とは先の見えない闇である

37話 番人

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 ヒャノはブルーバードをゆっくり旋回しながら偵察を終え帰ってきた。
「たっだいまー!んとね、んとね、オーカマバレーが怪しいよ。ぽっかりと穴が空いてたから絶対そこだよね!」
リカーがヒャノの頭を撫でた。
「お疲れ様だったな。あれ?ジースーは一緒じゃなかったのか?」
「オーカマバレー行こうって言った瞬間反対に飛んでっちゃったの」
ポッツは「いつもの事や」と。
「あいつの方向音痴は何とかならんのかいな。まあほっといても匂いで着いてくるやろ。とりあえずオーカマバレー行こか」
みんな同意した。

「全力で走れ!」
突然チュラーは何かに気付いたようだった。急に叫ぶ。
ゴゴゴゴゴと音を立てながら地割れが襲ってきた。
「フハハハハハ!オーカマバレーには行かせぬ!」
「誰やねん!邪魔せんといてくれる?」
割れた地面からヌルッと馬鹿でかい棒を持った影が出てきた。
黒髪に赤のメッシュ。
「我はギョウ。空間の番人である。貴様らは数々の違反を侵した。抹殺する」
ポッツは思い当たった。
「わしか!ほんまごめんて、しゃあ無いんやったんやて。許してーな」
「そうか、それじゃ許そう…ってなると思うか!仲間も同罪二度と出られぬ亜空間に閉じ込めてしんぜよう。それではまず罰を与える。時空棍!ふぬ!」
髪を振り乱し時空棍を振り回すと空間を割りながら棒が迫る。
チュラーは嫌な感じがした。
「みんな棒に触るな!逃げろ!」
それぞれ逃げる中マギは向かって行った。
「こんなの打ち返せばよくない?」
ハンマーを振りかぶり電気を溜める。
「ギーガーーシューーーーート!!!」
ハンマーと棒がゴーンと音を立ててぶつかる。と同時にマギは消えた。
チュラーは引き返すも遅かった。
「マギ!くそう!どうすればいいんだ。触れれば飛ばされる」

「君たちは先に行け」

後ろから声が飛んできた。
チュラーは振り向く。
「ナツァーキ!どうやってここへ!」
「忘れたかい?僕の瞬間移動を。王国には暇を貰ってイーモズをずっと付けていた。空間の狭間が閉じる瞬間に入ってきたのさ。こいつは僕が相手する」
ズドーンとギョウに銃弾が刺さる。
「一人でいい格好させないわよ」
カクトは照準を合わせる。
ポッツもいきり立つ。
「せやで!一人よりみんなで戦った方が早いしな。何よりも心配を背負って前にすすめへんで。マギちゃんもやられた敵討ちや!」
ナツァーキは「フッ」と目を閉じる。
「好きにしろ」
と言い残し、砂埃を残し跳躍した。
ギョウは時空棒を振り回すとナツァーキにクリーンヒットした。
「ナツァーキはん!」
と思った瞬間ヒットしたナツァーキは消えギョウの肩に細剣を刺していた。
ポッツは混乱した。
「何が起こっとるんや!」
「僕の速度は光を超えた。それが何を意味すると思う?時間が少し戻せるのさ。つまり軌道が先に読める。ただ、ステ振りしすぎて火力に劣る」
「小癪な!」
ギョウは怯みながらもナツァーキを掴みにかかる。カクトは銃弾をお見舞した。
「今よ!あんまりダメージは与えられてないけどね」
「すまない」
と後ろに飛んだ。
ギョウは構えを深くする。
「亜空演舞」
唸りを立て時空棍をクルクル回転させた。回転は勢いを増し黒い円となった。
チュラーは号令をかける。
「白兵戦は分が悪い。魔法部隊一斉射撃!」
ヒャノ、ジースー、チュラー、ムヒコーウェル、イールビの魔法攻撃は瞬く間に吸い込まれた。
「手は無いのか!」
ナツァーキから汗が出る。
「嫌な予感がするな」
ナツァーキが消えギョウの目の前で剣を振るうが黒い円に剣が触れた瞬間剣が消えた。
「くっ!今吸い込まれたぞ」
亜空間の円は徐々に大きさを増していった。
「これじゃ手出しができないな」
ナツァーキはポッツの耳元で何かを囁いた。ポッツは目を丸くする。
「ナツァーキはん!そんな事でけへんて!」
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